野球の記録で話したい

Baseball Stats Lounge

Fグティエレス、SEAと4年契約|エピソード2009-39

2009年のSEAには、キャリアではじめて規定打席に達した移籍組が2人いた。ブラニャンとグティエレス。いずれもまずまずの数字を残した。GMは仕事をしたといってよいと思う。

その一人、1983年生まれ、イチローと10歳違いのグティエレスと年俸調停を回避し、4年契約を結んだ。2014年は球団のオプション。2009年は45.5万ドルの1年契約。4年2050万ドルは、期待料込みの契約だと思うが。

F-G 

ベネズエラ出身のグティエレスは2000年にLADと契約した。2004年にCLEに移籍、2005年にMLBにデビューしている。それほど早い出世ではない。マイナー時代から、守備範囲の広さで知られ、外野手としての能力には定評があった。攻撃面では、スピード、パワーともに評価されていたが、荒さも目立った。三振が多く、出塁率も低かった。

CLEではサイズモア、ロフトン、ベン・フランシスコなどに続く4番目の外野手という印象だったが、レギュラー一歩手前だった。

2009年のSTATSで評価できるのは、206と言う出塁数、そして.283という打率。これは立派な主力の数字だ。荒っぽさは相当改善されているという印象だ。守備は、CFのRFがMLB全体(規定試合以上20人中)3位。守備範囲は相変わらず広く、堅実だ。イチローがセンターに戻ることはないだろうと思わせる。本当は、エンディ・チャべスが元気なら鉄壁の外野陣ができるのだが。

2010年、4年契約でのびのびと試合をすることで、グティエレスは長打が増えるのではないか。.280、30本、90打点、20盗塁くらいは期待してもいいのではないか。

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マグワイアとは何者だったのか|エピソード2009-38

MLBファンとしては、苦いものでも飲みこむような思いで接したニュースだった。STLのコーチ就任のために、マグワイアが10年以上前のステロイド使用を認めたのだ。

マグワイアはサプリメント(アンドロステンジオン)の使用は現役時代から認めていたが、かつての僚友ホセ・カンセコがリークしたようにもっと深刻なステロイド剤を常用していたのだ。

マグワイアのSTATSはバリー・ボンズのそれと並んで異様なものである。

 M-M

デビュー1年目で49本塁打を打った時は、恐ろしい新星があらわれたものだと思った。ただこの時点では、今のライアン・ハワードやプリンス・フィルダーに近い、粗削りな逸材登場と言う感じだったのが、マグワイアはそこから円熟するどころか、ますます極端な、ピーキーな打者へと変貌していく。打率は極端に低く、本塁打が極端に多い。その上よく休む。さらに言えば、成績が一定しない。毎年異なる数字を記録しているのだ。

88年以降は40本塁打40盗塁のカンセコの方が目立っていた。またカンセコ移籍後も故障などで93~94年をほぼ棒に振る。そして95年からの本塁打ラッシュの時代を迎えるのだ。95年のオーナー交代を機にOAKは財政難となり97年のトレード期限最終日にマグワイアはSTLに移籍する。(97年10月にOAKのGMになったビリー・ビーンは、マグワイア、カンセコなどの大砲がいなくなったチームの立て直しを任された。ここから「マネーボール」が始まったのだ。)

そして1998年、あの70本塁打の年を迎えるのだ。この年のRCは驚異的な170.80を記録する。しかしそこからマグワイアの退場まではわずか3年に過ぎない。そしてこの3年のSTATSは異様としか言いようがない。最晩年の3年間で打った本塁打は126本。これは、同時期の安打273本の46.2%に達する。ほとんど本塁打しか打っていなかったのだ。そして最後の年、つまりチームにプホルスが入った年は、実に安打の52%が本塁打。打率は.187で長打率は.492に達したのだ。「本塁打は打てるが、もう野球はできない」そんな叫びが聞こえそうだ。

声明では89年からステロイドを使用し、93年からは故障の回復のために使った(つまり常用を始めたということか)そうである。だとすれば25歳から38歳まで使用し続けたことになる。これは悲惨だ。

マグワイアは500本塁打を打ったことで、殿堂入りの資格があると言えるが、たとえこの謝罪が同情を得たとしても、その栄誉を獲得するのは難しいのではないか。ピート・ローズのように自らの不行跡が原因ではないが、トップアスリートとして人々の期待を裏切った責任は重いと思う。

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ナリーグで最も効率的な投手は?|2009年のMLB、NPB-18

昨日はあやまってナリーグのデータを先に出してしまい、申し訳ありませんでした。

改めて、対戦打者1人当たりの投球数と、1イニングに要した投球数。ナリーグ、規定投球回数以上と、日本人、気になる投手。

NL-NP 

現在、ナリーグで最も効率的な投球をするのは、元SEAのエースだったピネイロ。被本塁打が多く、信頼感があるとは言えないが、数字を見ればそうなる。サイヤング賞を争った3投手の内、カーペンターは非常に効率的な投手だが、リンスカムはこれに劣り、ウェインライトは球数をかけて選手を料理しているのが分かる。

デューク、マーキィスの2投手はともに攻めの姿勢が強いが、打ちこまれることも多い。負け数がそれを物語っている。

川上、黒田はいずれも効率性の良い投手の部類に属する。それにしても、2009年は規定投球回数に達した日本人MLB投手は皆無だったのは、少しショックだ。

繰り返しになるが、投球数と言う数値は、重要な指標だが、それだけでは良い投手には慣れないということだ。

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上原浩治、MLB移籍の収支決算は?|日本人MLBプレイヤーの2009-21

右ひじ腱の部分断裂によって上原のMLB挑戦は6月28日で終わった。2010年に復帰できなければ、上原はFAとなってしまう。故障が長引けば、このままMLBとは縁がなくなってしまう可能性もある。

上原については、「どうせMLBにいくのなら、もっと早くに行けばよかったのに」という言葉をかけてしまいそうになる。

K-U 

松坂と同年、同じくらいの高評価でNPBに入った上原は、たちまちセリーグを代表する投手になる。1年目の成績は抜群だった。コントロールが良く、球威もありフォークも冴えていた。投手のタイトルを総なめ。翌年以降も浮き沈みはありながら、一線級で活躍してきたが、キャリアSTATSを見る限り、それは少しずつ衰えていくステップでもあった。

上原の投手生活に決定的な影響を与えたのは、2007年のクローザー転向だった。豊田の不調に伴うチーム事情で抑えに転向、31セーブを挙げたが、本人の強い希望で翌年先発に復帰。しかし中途半端な使われ方をしたこともあり、2008年は6勝どまり。巨人と言うチームに対するロイヤリティは、この2年で大きく失われたのだと思う。

力が衰えてからのMLB挑戦だったが、その片鱗は見せた。1試合1四球と言う制球力の良さは光った。しかし被安打、とりわけ本塁打の多さが球威不足を思わせた。挙句の果ての負傷離脱である。

たらればの話で恐縮だが、98年、巨人と激しい争奪戦を繰り広げていたANAに入団していたら、当時10勝投手がフィンリー、ペトコフセクの2人と言う弱体投手陣で、エースとして活躍する可能性があったと思う。

35歳はまだ老けこむには早い。2010年の復帰を心待ちにしたい。

 

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チャプマンは素材か?戦力か?|エピソード2009-37

2009年春、WBCで日本チームと対戦したアロルディス・チャプマンは夏にオランダ遠征に行った際に亡命していた。亡命先はアンドラ。イベリア半島の付け根にある人口7万人足らずの国である。チャプマンはこの国に席を得て、MLBの各チームと交渉を続けてきたのである。

この投手は、WBCでは100マイル/h超えの投球で注目を集めた。しかし、STATSはキューバのリーグでもWBCでも良いものではない。(以下のSTATSはWikipediaより引用)

A-C

速球派だけに被安打は少なく三振が多いが、与四球が被安打に匹敵するほど多い。これだけ塁に走者を出せばタイムリーをくらうのは当然だ。また被本塁打も多い。要するに速いだけで野球を知らない若い投手だということだ。この手の投手を打ちこむのが得意な日本は、WBCでチャプマンをやすやすと攻略した。チャプマンは頭に血が上り失敗を重ねた。

こういうことを総合すると、この投手は即戦力ではないかもしれない。

しかし、左腕で球が速いというのは、何物にも代えがたい素質ではある。チャプマンはマイナーリーグで1~2年実践を積んでMLBに上がってくるのではないか。LAA、BOS、TOR、CINなどの争奪戦の末、CINが契約間近なようだが、チェンバレンのような教育方法で育てると思う。

年々キューバからくる選手の水準が下がってきているように思える。これからは即戦力ではなく素材としての人材獲得が中心になるのではないか。

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アリーグで最も効率的な投手は?|2009年のMLB、NPB-17

投球数が少ないのはNPBでは投手の個性の内だが、MLBでは投手の徳目の一つだ。投球数は重要なSTATSとして記録されている。この数字をみていきたい。対戦打者1人当たりの投球数と、1イニングに要した投球数。2つの数字は似て非なるものだ。

2009年の松坂は1人当たりの投球数は減ったが、それはカウントの浅い球を打たれたからだ。出塁を許した分1イニングあたりの投球数は増えている。その意味では1イニングに要した球数の方がより重要だ。

アリーグ、規定投球回数以上と、日本人、気になる投手。

 AL-NP

ハラデーが1人当たりで2位、1回当たりでトップ。これは至極妥当だと言えよう。MLBで唯一と言っていい先発完投型の投手。抜群の経済性がなければ不可能だ。サイヤング賞のグレインキ、ヘルナンデス、C.Cサバシア、CWSのエース、バーリーなども上位にいるが、同時に意外な顔ぶれも並ぶ。まだMLB3年目のMINブラックバーン、フロイドなど売り出し中の投手、そしてすっかり色あせた感のあるパヴァーノなど。効率的な投球が必ずしも勝敗に結びつかないのも事実なのだ。

反対に、非効率的な投手の代表はBOSのレスター、NYYのぺティット、TBのガーザ。球数を費やしても押さえればいいだろというタイプである。

リリーフ投手は先発投手より球数は増える傾向にあるが、リベラは例外のようだ。日本人投手の不調は、この数字からも見て取れよう。

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日本ハム、右腕ウォルフを獲得|エピソード2009-36

日本ハムは投手の頭数によほど危機感をもっているのだろう。3人目の外国人投手の獲得である。

B-W
ウォルフは、99年のアマチュアドラフト6順目(全体179位)でMINに入団。同じ6順目にはベダード、1順目にはベケットの名前がある。192cm、102kg。

この選手は足掛け9年、マイナーリーグで投げてきた。A、AA、AAAとランクを上げるたびに挫折し、やり直している。その間に先発からセットアッパーに代わっている。またチームもMIL、TORと移籍。

2007年にようやくMLBに上がり、5/30のNYY戦9回に登板するもポサダに内野安打、ジアンビにシングルを打たれ失点。しかしその後は安定した登板を続け、セットアッパーとして定着した。

翌2008年は開幕からロースター入りするが5月にファームに落ちる。防御率は悪くなかったのだが、以後MLBでの登板の機会は減る。そして2009年は、AAAでもMLBでも不振の内に終わり、シーズン終了後にマイナーFAになっていた。

速球はまずまずだが、被安打率が高く、不器用な印象の投手だ。ただここ2~3年で成績が向上している。30歳の若さもプラスだ。セットアッパーとしてなら使える可能性はあるだろう。

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ゲレーロは500万ドルでTEXへ|2009ベテランの勤務評定-04

松井秀喜の移籍によって放出が既定事実化していたブラディミール・ゲレーロは、TEXと契約したようだ。1年契約500万ドル。2年前までA-RODと並び称される存在だったことを考えると少し哀しい。

V-G



ゲレーロは、攻走守ともに人間離れした選手と言う印象がある。

全盛期にはイチローよりもすごい右翼手と言う評価があった。がっくりがっくり体をゆする独特の走り方でボールをキャッチすると、恐ろしい球を三塁までダイレクトに投げていた。やや動作が鈍いので、ゴールドグラブは取ったことがないが、十分に抑止力になる肩だった。その上、MTL時代は40盗塁も記録(この当時、1つ違いの兄ウィルトンもMTLで2Bを守っていた)。

このスピードに加えて、すさまじい打撃があったのだ。2007年、オールスターのホームランダービーでバットスィングの速さを堪能したが、とにかくボールを全身で“しばいている”という印象だった。素手でバットを持つのもすごい。悪球打ちも目立ったが、ゲレーロには一般の常識は通用しないという感じだった。併殺打が多いのは、右打者だからだが、同時に打球があまりにも速すぎるからでもあった。

こんな選手は絶対に日本にはいない、と思わせる。2008年からのひざの故障は、自身の筋力の強さに体がついていけなくなった、という感じがした。

2010年、復活してほしい選手の一人である。35歳はまだ若い。松井秀喜とどちらが良いSTATSを残すか。そして再び年俸1000万ドル倶楽部に復帰してほしい。

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リンスカム、連続サイ・ヤング賞の秘密|2009年の注目選手-12

身長180cm、77kg。C.Cサバシアなど、巨人のような投手が投げる同じマウンドに立って、細身、長髪の投手が2年連続サイ・ヤング賞である。2009年は15勝での受賞。大いに議論を呼んだが、その受賞の理由を、STATSから探ってみたい。

Lincecum



リンスカムは2006年SFに1順目(全体10位)で指名される。この年は投手の当たり年で1順目だけを見ても、いの一番のホッチェバー、Bモロー、カーショー、チェンバレンなどがいる。野手ではエバン・ロンゴリア。

ワシントン大学の3年目から、リンスカムは圧倒的なマウンドを見せるようになる。強烈に動く115km/hのツーシームとチェンジアップ、スライダー、カーブ。プロ入りした時にはすでに完成していた感が強く、マイナーではほとんど打者を寄せ付けない投球を見せて、翌年にはMLBへ。ここでもほとんど挫折を知らずにトップクラスに駆け上がっている。

さて、2009年のSTATSを見て一目瞭然なのは、勝敗をのぞくほとんどのSTATSが向上していることだ。ERA、完投、完封、被安打、被本塁打、与四球、WHIP。奪三振は少しだけ減っているが、内容的には2008年より上なのだ。それを裏付けるのはDIPS。投手のみに責任がある要素である奪三振、与四球、被本塁打の数値だけで評価したSTATS。リンスカムのDIPSは、2.34。これはナリーグダントツの1位。防御率でも勝星でも上のウェインライトは3.12。サイ・ヤング賞争いのライバル、カーペンターは2.78。

2008年にサイ・ヤング賞を取った投手が、翌年、それより上の数字を残したら、当然受賞対象になるだろう。しかも、投手本来の能力を示す数値は1位である。サイ・ヤング賞選考委員の記者たちは、本当によく見ていると思う。

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パリーグで一番長打を打った打者は?|2009年のMLB、NPB-16

パリーグの規定打席以上の長打数のランキング。

 PL-SLG

予想通り中村剛也がダントツである。MLBのナリーグとよく似た図式だが、パリーグには中村に続く強打者は山崎だけである。GG佐藤、糸井、稲葉、中島は中距離打者と言うべきだろう。

気になるのはかつての首位打者福浦や2000本安打を目前にした大村が、下位を占めていること。2人のベテランはもともと安打製造機タイプだったが、すっかりパワーダウンした印象がある。

NPBのセパ両リーグを通じて言えるのは、本当の長距離打者の少なさ。1試合平均で長打数が0.5を超えるのは中村しかいない。極論すればNPBでの長距離打者は中村だけではないだろうか。

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日本ハム、右腕ケッぺルと契約へ|エピソード2009-35

ダルビッシュ(15勝)、武田勝(10勝)、八木(9勝)に続く先発投手に悩む日本ハムが、カーライルに続いてケッぺルを獲得。右腕、195cm97kgの巨漢である。2年契約で年俸50万ドル+出来高。

 Keppel

この選手は、ゴンザレス兄弟などと同期の2000年ドラフト組。1順目36位でNYMと契約している。エリートだ。ボーナス89.5万ドル。同じ1順目にはウェインライトがいる。

右の本格派として期待されるが、マイナーで伸び悩む。大きいが球速は並みで打たせて取るタイプ。しかし持ち球のシンカーやチェンジアップなどを痛打されることも多い。しかも四球を結構出す。防御率は4点代以下。

それでも少しずつ昇格して、2006年にMLBで先発の機会を得た。しかし先発テストに失敗し、あとは中継ぎとしてAAAとMLBを行き来した。この間チームはNYMからKc、COL、FLA、MINに移っている。2009年はセットアッパーと敗戦処理で投げ、交代完了も8試合。ERAは4.83だった。WHIPはMLBでもマイナーでもよくない数字だ。

STATSを見る限り、持ち味の見えない投手だが、27歳と若い。NPBで野球を覚える気であれば、開花するかもしれない。

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C.Cサバシアが得たもの|2009年の注目選手-11

C.Cサバシアについては2009年シーズン前、ここ3年、投球数が2910球、3581球、3814球と増えていることを取り上げ、NYYでの1年目が心配だと述べたことがある。それは杞憂に終わって2009年も3586球を投げた。34回の先発登板、シーズン通して働き続けたのだ。

CC-S 

ただし、STATSを見ると2009年のC.Cは、内容的には良かったとは言えない。ERAもWHIPも2008年後半と比べると数字は悪くなっている。被打率.232は2008年と大差ないが、長打をよく打たれていた。また四球も1試合で1個近く増えた(多い方ではないが)。

TV中継などでよく見たのは、立ち上がりピリッとしないC.Cである。点を取られ、あっぷあっぷの状態だったのが次第に立ち直り、打撃陣が逆転して勝ち投手になるというパターン。

要するに、C.Cは強力な打撃陣を味方につけたことで自身最多タイの19勝を挙げたのだ。サイ・ヤング賞争いで評価が必ずしも高くなかったのは、こうした部分からだろう。

とはいえ、味方の援護がどれだけあっても、力がなければ勝星にはつながらない。C.Cは「試合を作る力」が抜群なのだ。特にシーズン終盤からの安定感は群を抜いていた。

スタミナと勝負強いピッチングで、この投手は2010年も軸となるだろう。

余談ながらC.Cは、優秀な打者としても知られる。CLEでは打者としても起用されたことがある。ALではなかなかその打棒を披露することはできないが、今季も1安打を放っている。

CC-S-b


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セリーグで一番長打を打った打者は?|2009年のMLB、NPB-15

セリーグの規定打席以上の長打数ランキング。

CL-SLG

中日の森野が1位である。目立つ存在ではないが、主軸としての仕事はしている。トータルで見れば2009年の中日打線は巨人には劣っていたが、ブランコとのコンビは強力だった。ラミレスは長打数は2位にいるが、比率はそれほど高くはない。小笠原、坂本、阿部、亀井と巨人選手が上位にいる。この層の厚さが巨人の実力なのだ。金本は今年後半は、年齢を感じさせたが腐っても鯛。恐れられる存在である。

中位、下位にヤクルト、広島の選手が多い。このチームは結局長打欠乏症なのだと思う。戦力格差の大きさが分かる。

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ホリデーは結局元のさや、STL。|エピソード2009-34

現地1月5日にホリデーは巨額の契約を結んだ。7年1億2千万ドル超でSTLと再契約したのである。これは同い年の(そうでない噂もあるが)プホルズが2004年に結んだ7年1億ドル(+オプション)を上回る。

 M-H

ホリデーはいわゆるエリートではない。98年高卒7順目(210位)でCOLと契約。同期1順目にはコーリー・パターソンやC.Cサバシアがいる。ただし、88.5万ドルのボーナスと年俸保証が付いていた。素材は高く評価されていたのだ。

ホリデーは6年かけてMLBに上がっている。当初は3Bを守っていたが、守備率8割台だったために外野に転向。しかし、長打も少なく平凡な成績だった。2001年に受けたトミー・ジョン手術の影響もあったかもしれない。プロスペクトとして注目されることもあまりなかったが、2004年にMLBに上がるとそのままレギュラーとなり、3,4番を打つ。2007年には首位打者、打点王の2冠に輝く。2008年COLとしては破格の2年2300万ドルの契約を結ぶが、このシーズン末にOAKにトレードされる。もとよりOAKは、長期契約を結ぶ可能性はほとんどなく、ある意味で転売目的で獲得した。そしてシーズン半ばにCOL時代に結んだ年俸の残りも負担する条件でSTLに移ったのだ。この1年、ホリデーは選手と言うより商品のようだった。代理人はボラス。

2009年オフのFA市場の主役だったが、結局STLに。この負担に耐えられるだけの球団がなかったということか。来季、プホルスは契約最終年を迎える。1年のオプション付きだが、新たな契約条件はA-RODを上回ると考えられ、STLの財政が持ちこたえられるかどうか難しい。STLは、それも見越したのではないか。打率.320、30本100打点は固いホリデーは、これからが全盛期だ。長打も打率も狙える打者。基本的には中距離打者であり、本塁打王は難しいだろうが、打率、打点でプホルスの好敵手でもある。

BOSのLFやSEAの主軸など、穴が開いたままである。ここへきて、デーモンの価値が少し変わってくるのではないか。

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コッチマン、SEAの1Bを守るか?|エピソード2009-33

今朝のメールマガジンでSEAは、ユーティリティプレイヤーのビル・ホール+未定の選手とのトレードで、BOSのコッチマンを獲得したと伝えた。

ビル・ホールは、「ミニベルトレ」とでもいいたくなるような不思議なSTASの持ち主だ。

B-H

26歳の2006年に35本塁打を打って大ブレークしたが、翌年から20本も打てなくなり、三振だけは変わらぬ高水準。今では打率は2割そこそこ、肩だけが売り物になっている。2007年にMILと4年2400万ドルの契約を結ぶが、あまりの不振にポジションがなくなり、契約を破棄してトレードを志願、2009年にSEAに移ったといういわくつきの選手だ。ブラッドレーを獲得してしまった今、火種は1つで十分という感じか。

実績でいえば、コッチマンはホールよりも下だ。

C-K

2001年にANAの1順目(全体13位)150万ドルのボーナス付きで入団し、順調にマイナーの階段を上がってきたが、長打がなく、打率も低い。三振は少ないが、打撃は物足りない守備の人と言う定評になった。ATLを経てBOSに移ったがユーキリスの控えに甘んじていた。

しかし、MLBの首脳陣が評価するのは、「打つかもしれない」が不安定な選手より、計算のできる選手だ。一塁手は打撃力が期待されるのは言うまでもないが、守備力も非常に重要だ。NYYのタシェアラは守備力でも大いに貢献した。2009年のラッセル・ブラニャンのいかにも体の硬そうな守備を見ていると、コッチマンの獲得は、一つの考え方として評価できる。(ブラニャンの1塁守備率.990はアリーグ最下位だった)ただ、SEAの4番はだれが打つ?という課題は未解決のままだ。

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ナリーグで一番長打を打った打者は?|2009年のMLB、NPB-14

ナリーグ、長打数のランキング。規定打席以上である。

 NL-SLG

長打数でも、その比率でも、長打率でもプホルズがナンバーワン。傑出した存在であるのが分かる。続いてハワード、そしてフィルダー、ブラウンのMIL勢。アリーグとは打って変わって長距離打者が並ぶ。ナリーグは打率も良くて長打も打つような、大打者の時代なのである。注目すべきは、イバネス。SEAから移籍して1年目の今年、非常に危険な存在になったことがわかる。

アダム・ダンが意外にランクが低い。この打者は一発狙いだが、その他の長打は打っていないのだ。

ナリーグの日本人は今季、打者としては不甲斐ない成績しか上げていない。福留はいろいろと持ち味はあるが、危険な打者とは言えない。松井稼は、最も危険でない打者の一人、つまり守備の人である。日本にいる間は、いずれも主軸だった。奮起を促したい。

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巨人、ゴンザレス兄と契約へ|エピソード2009-32

巨人は、SDのエドガー・ゴンザレスと契約を結ぶようだ。今やナリーグを代表する強打者の一人、エイドリアン・ゴンザレスの兄貴である。

 E-G

この選手のプロ生活はけっこう大変だったのではないかと思う。両親はメキシコ人だが、サンディエゴ在住。サンディエゴ州立大から2000年のドラフト30順目、全体では886番目でTBと契約。この年のドラフトいの一番はFLAに指名された4つ下の弟のエイドリアンだった。大学のチームメイトにはCINのエースのアーロン・ハラングがいた。

兄ちゃんの出世はカメの歩みのようだった。弟は2004年にはMLBに昇格、SDに移った2006年には主軸におさまるが、兄は2006年になってもAAAに定着できていなかった。この間にTB、TEX、WAS、FLA、STLと移籍している。そして弟と同じチームSDになった2008年にようやくMLBデビューを果たすのだ。マイナーでの試合数は800試合をこしている。

この選手の課題は明らかに打撃だ。足はそこそこで、マイナーではアベレージも稼ぐがMLBでは力不足。顔はそっくりだが、弟(188cm102kg)よりもひとまわり小さい(183cm81kg)。内野のユーティリティとして重宝され、MLB、マイナー通じて3B-427, 2B-369, SS-48, OF-43, RF-17, 1B-5, P-4, LF-3, DH-1と、捕手をのぞくすべてのポジションを経験している。器用貧乏といっては酷だろうか。

今年のWBCでは、メキシコ代表として兄弟で内野を守っていた。偶然にも二人の打率は同じ.273。試合を見ていて仲が良いのだなと思わせた。

2008年はそこそこの打率を残したが、2009年は貧打にあえぎ、ほとんどが守備固め。SDの2Bエクスタインは大したことがなかったから、頑張ればレギュラーが見えていたはずだ。マイナーFAとなっていたが、買い手がつかず巨人との契約となった。

一言でいえば、日本人好みの選手だ。まだ今年で32歳、MLBでやり残したことがあるとの思いもあろうし。期待できるのではないか。少なくともこの春、MLB1500安打の実績を引っ提げて巨人に入ったアルフォンゾのようなことはないだろう。

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ライアン・ブラウン プホルズに立ち向かう打者|2009年の注目選手-10

ライアン・ブラウンは最新のスラッガーである。NCAAきっての名門大、マイアミ大学で3年連続OPS1.000オーバーを記録。1年生の時にKcから6順目で指名されていたが、3年後にはMILから1順目(全体5位)へと評価が上がった。そしてMLB機構入りしてから足掛け3年、199試合でMLBに駆け上がった。

RyanBraun01

 
もとは3Bだったが、2008年からLFにコンバート。守備の負担が軽くなった。2007年には26個のエラーをして守備率がMLBダントツ最下位(22位).895だった。マイナーでも.900前後の守備率だったから、これは賢明だろう。

まだ、この選手は四球をあまり選んでいない。出塁率はあまり高くないが、2010以降確実に四球は増えていくだろう。

UCLAの名門出身、高卒のプリンス・フィルダーとは対照的だ。ともに歩くよりも打ちたいタイプ、守備もいまいちだが、性格的にはライアン・ブラウンは円満。チームは、フィルダーよりもブラウンとの契約を優先したようだ。運のよさも感じる。

プホルズにとって、彼が3冠王を阻む最大のライバルなのは間違いがない。

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アリーグで一番長打を打った打者は?|2009年のMLB、NPB-13

長打とは、安打数から単打を引いたもの。二塁打、三塁打、本塁打である。長打数の多い打者は、本塁打は打つがあとはからっきしの打者よりもはるかに怖い。チームの貢献度は高い。規定打席以上のアリーグの長打数のランキングである。

XBH-AL

2009年NYYのMVPを選ぶとするならば、タシェアラだろう。この長打数がそれを物語っている。2位との差もダントツである。以下には中距離打者が多く並ぶ。チームでの信頼感が高い打者でもある。TBのペーニャは、安打に占める長打の割合が最も高いが、これは本塁打は打ったがあとはからっきしの典型だったということだ。

イチローは、予想通りランクは低い。何といっても単打数リーグ1位である。松井もそれほど長打が多かったわけではない。

トータルに見てわかるのは、長打率と長打数は、全く別の指標だということ。長打率No.1のマウアーは、長打数では29位に過ぎないのである。

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ランディ・ジョンソン、名誉ある引退|2009ベテランの勤務評定-03

ランディ・ジョンソン引退。自分で潔く幕引きをしたのは、このクラスの大物としては、2007年限りのクレイグ・ビジオ、2008年限りのマダックスがいるが、バリー・ボンズ、ロジャー・クレメンス、サミー・ソーサ、フランク・トーマスらが煮え切らないエンディングを迎えている中で、余力を残しての引退は爽やかである。

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ランディ・ジョンソンは1982年、ATLから4順目指名されるがUSC(南カリフォルニア大)に進む。1985年2順目でMTLと契約。ボーナスは6万ドルだった。この年のドラフト1順目トップはバリー・ボンズ。1順目にはピート・インカビリアの名前もある。同時期USCには、マーク・マグワィアがいた(学校は違う)。ちなみにランディとマグワイアの誕生日は20日違いである。工藤公康とも同い年だ。

プロ入り3年目でMLB登板を果たすが、コントロール難に苦しみ、SEAにトレードされる。以後もシーズン100四球を出すが、チームが先発で使い続けるうちに徐々に数字は安定する。

ランディ・ジョンソンがリーグ屈指のスターターになったのは30歳の93年からである。奪三振は300を超え、四球は100以下となる。以後、故障した年はあるが体調万全のときは、絶対的なエースとして君臨した。1998年HOUへ、翌年ARIに移籍。ランディの全盛期は36歳のこの年から4年間ではなかったか。大器晩成型の投手だったのだ。

ビッグ・ユニットと言われる208cmの巨体、しかも左、うなる速球と高速スライダー、これでコントロールが良くなったのだから手がつけられない。ある時期のMLBの顔だった。ランディの偉大さは、何度も故障をしながらその都度立ち直ったことにある。自らを冷静に統御できる選手だったのだと思う。

NYYに移籍した2005年くらいからは、球威が衰え「顔」で投げている印象があった。2009年も何試合か中継があったが、往年の威圧感はもはやなかった。

ランディ・ジョンソンの303勝は歴代22位に当たる。

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300勝以上の投手はほぼ殿堂入り当確とされている。引退後、ドーピング等の発覚がないという前提ではあるが、5年後にはクーパーズタウンでランディ・ジョンソンは晴れがましいコメントを述べているのではないか。

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