野球の記録で話したい

Baseball Stats Lounge

松坂の抱えているもの1|MLB

【2009年6月15日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

4~5日おきに先発する松坂の登板を、生活のリズムにしていた人間として、今年の松坂の不振はさびしい。6/13の登板も結局、結果を出さずに終わった。この時点で松坂は1勝4敗ERA7.55。ベケットやレスターらなども本調子でないが、松坂は完全に落第点である。今のBOSは頼りない先発が降りてからが勝負なのだ。

この時点で何かわかることはないか、STATSを見てみた。

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どの数字も目を覆うばかりだが、中で目につくのは死四球率(死四球/打者数)が、14%台から9%台に減っていることだ。それでも悪い数字だが、確かに、今年の松坂は四球を連発してランナーを背負うことは減っている。これは、首脳陣に相当プレッシャーをかけられているのだと思う。しかし、四球が減ったことは好成績に全く結びついていない。

昨年まで松坂は最も安打を打たれにくい投手だったが、今年の被打率は.372。これは四球を出したくないがために、ストライクを揃えて狙い撃ちされているのだと思う。

多くのボールを投げて、打者をじっくりと打ちとるスタイルできた松坂にとって、その投法を封印されたことは死活問題だ。コンディションの維持の問題や疲労などの影響も大きかっただろうが、数字で見る限りは、松坂はチームが課した投球スタイルの変更に適応できず、もがき苦しんでいるような印象だ。ワイルドピッチの急増も、そうした動揺を反映しているのではないだろうか。

■後日談:シーズン後半の姿に比べれば、このころの松坂は太い。手投げになっている

「JFKの今」から見えるもの 2

【2009年6月14日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

2003年にJFKが揃ってからの3投手のSTATSは以下のとおりである。

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3人揃っての登板数は、2003年95、2004年95、2005年223、2006年157、2007年231、2008年187。ばらばらである。各投手の登板数もばらばら、そして3人の役どころも変化している。率直に言えば、そのとき使える投手を使っているという感じだ。1年単位の方針はあるだろうが、将来を見据えた計画は感じられない。
登板数が急速に増えた2005年以降、藤川は全試合数の48.1%、久保田は47.6%、ウィリアムスは41.1%に登板している。
似て非なるSTATSが、現代のMLBを代表するリリーバー2人のそれである。

kubota03いずれも毎年60~70試合に登板しているが、例年、ほぼ同じ登板数、投球回数である。K-RODは2008年に76試合に登板、62セーブと言うMLB記録を樹立したが、投球回数は前年より1イニングしか増えていない。彼らに代表されるMLBのクローザーは、自分の限界を知り、その情報を監督やコーチと共有しているのだ。トレバー・ホフマンの569を頂点としてMLBには200セーブ以上が38人いる。すでにクローザーは一つの仕事として確立しているのだ。

NPBでは、長い間クローザーは使いべりのしない若手投手が潰れるまで使われるか、ベテランが最後のご奉公で勤めるかのどちらかだった。10年以上ずっとクローザーの地位を保つ選手はまれだったが、ようやくそうではない投手が出てきた。


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この二人に高津を加えた3人は、本当のクローザーと言うことができよう。ことに岩瀬は、年間60試合60回という上限を厳格に守ることで、安定した成績を保っているように思う。日本でも一部にこうした考え方が取り入れられている。
クローザーは、強い肩、タフな心身という才能に恵まれた投手を、自己と球団の厳格な管理の下で起用することで成立するポジションなのだと思う。いけいけどんどんで投手を使うのとは次元が違うと思う。

短くとも大車輪の活躍で人々の印象に残ればそれでいいじゃないか、という人もいるかもしれないが、それは、短命に終わった選手にかける慰めの言葉であって、前途洋々たる若手投手に与える言葉ではない。阪神という球団は、選手の才能や可能性を勝手に浪費していると思う。

今年、41歳のホフマンは18試合に登板して未だ無失点。15セーブを挙げている。クローザー生活17年目である。


■後日談:ホフマンの存在を見ていると、クローザーはつぶれるまで使うという日本の後進性が浮き彫りになる。

  

「JFKの今」から見えるもの 1|NPB

【2009年6月13日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

「ランディ・ジョンソン300勝に寄せて」で、藤川、久保田について言い及んだところ、いろいろコメントをいただいた。もう一昨年から、私はJFKことに久保田の登板過多が気になって仕方がなかった。日本記録のシーズン90試合登板は、ある意味では「狙ってとったもの」ではあったが、同時に監督の岡田は久保田を無定見に酷使していたと思うのだ。

以下は、2007、2008年のJFKの登板を日を追って記録したものである。

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2007年の前半は、JFKがまだ十分に機能していた。先発投手が不調だった分、この3人がそろい踏みして勝利を得る方程式がたびたび実行された。ただ、その時期から久保田だけはJFが出ない日も登板した。僅差での負け試合や同点の終盤、さらには2番手での登板も多かった。こうして一人登板数を増やしていったのだが、5月頃からウィリアムスがコンディション不調で登板回避をすることがあり、その分久保田の登板機会がさらに増えるようになった。100試合の段階で、62試合に登板。これまでのシーズン登板試合数の記録は2005年の藤川の80だったが、岡田は「この記録を抜いてみるか」と言ったように記憶している。久保田は残る44試合で28試合に登板し、見事記録を作った訳だ。しかし、JFKは後半に失速し、阪神は3位に終わった。チーム全体の完投がわずか3度、規定投球回数に達した選手が皆無、阪神の投手陣はJFKを中核とする中継ぎ陣が支えていたのだ。

2008年は、開幕直後からウィリアムスが戦線離脱。JFがフル回転した。5月にウィリアムスが復帰してからも、久保田の登板回数は減らなかった。北京オリンピックで藤川が抜けた分も久保田がかぶる格好だった。結局、この年の終盤に久保田は潰れるのである。100試合時点での登板数は55試合、このままいけばまた80試合以上は投げることになっただろうが、9月に入って明らかに変調をきたし、69試合にとどまったのである。しかしこの数字でも2008年の最多登板だった。

 

久保田はこの2年で159試合に登板した。NPBでは2年間で150試合以上登板した投手は過去に久保田と2004~5年の藤川しかいない。監督の星野、岡田や幹部はこの数字がいかに異常であるかを認識していなかったのだろうか。「今、何ともない」というだけで、無定見に投手を使っていくうちに消耗していくことがわからなかったのだろうか。JFKの方程式以外の投手起用策をなぜ真剣に考えなかったのだろうか。捨てゲームを作らずに、すべてのチャンスをJFKでものにしようとする、それは作戦とも言えないだろう。今の真弓阪神は、星野、岡田阪神の負の遺産を受け継いでいるようなものである。

NPBでも現在の阪神のこのやり方は非常識ではあろうが「登板することで肩は鍛えられる」という信仰は根強いようである。

シーズンオフに久保田は「先発投手に転向したい」との意向を洩らしたが、悲痛な感じがした。ようやくファームで投げ始めたようだが、彼はもう中継ぎは望んでいないように思えるのだが。

■後日談:今年をもってJFKは終わりを告げた。偉業と言うより悲惨と言いたい気がする酷使ぶりである。日本の投手用兵の問題点が個々にある。

デーモンDH松井スタメン外れる|MLB

【2009年6月10日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

今日からのBOS-NYY戦。DHは2番デーモン、5試合18打席無安打の松井秀喜はやはりというべきか、スタメン落ちである。

デーモンがDHに入るのは今季初。これまではDHは松井の指定席であり、A-RODが守備に就かないときだけ先発を外れていたが、ポサダに続きデーモンもDHに座るようになった。松井がスタメンに入る回数はいよいよ減るだろう。

追い詰められた中で結果を出していく勁さ、したたかさは、イチローではしばしば見たが、松井の場合どうなのだろうか。順風満帆なエリート街道を歩んできただけに、その点が弱いのではないか。

地元紙の「松井とは来季契約の可能性なし」報道は、球団側のリークかもしれない。〝日本代表MLB選手〟の放出のショックを和らげるための、予防線ではないだろうか。

松井秀喜は、一野球選手にもどって、次の道を選択すればいいと思う。過去の栄光やキャリアは忘れて、もちろん年俸へのこだわりも捨てて、新たな道を選択すべきだろう。願わくば、現役を続けていただきたい。ま、伊良部みたいになれ、とは言わないが。

■後日談:ここ1、2年、松井は首になりやせんか、ひやひやしながら見る日々が続いているのである。これも楽しみ方の一つではあるが。

ランディ・ジョンソン300勝に寄せて その2|MLB

【2009年6月6日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

以下は、NPB,MLB1960年以降の200勝以上投手をその達成年別に一覧にしたものである。

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例えば、1980年代初頭の時点に立ってこの表を見れば、「先発ローテーションの確立や、リリーフ投手の整備などによって、NPB,MLBともに300勝投手は幻の存在となった」という論調になっただろう。

しかし、MLBでは1984年にWスパーン以来23年ぶりにスティーブ・カールトンが300勝に達したのを皮切りに以後、Rジョンソンまで10人もの投手が300勝に達している。対するNPBは、84年の鈴木を最後に300勝投手は姿を消し、200勝投手でさえ90年代以降は4人にすぎない(野茂を除き)。

MLBでは長年、300勝投手は、1920年代までの投手に限られていた。この時代は、1人の大エースが八面六臂の活躍をして30勝、40勝を挙げていた。以後、半世紀近く300勝投手がほとんど現れない時代を経て、80年代半ば以降、突如として草創期以来の「大投手の時代」が出現したのだ。その原因は何なのか。

恐らくは、300勝投手たちがデビューした1960年代初頭以降、MLBの投手起用法、管理法が大きく変わったことが大きいのだろう。それは前述のローテーションの堅持や先発とリリーフの分業だけでなく、投球数の制限や、調整方法等の管理も含まれる。MLB球団は「投手の肩」という有限の経営資源を最大限に有効活用する方法論を、ここ50年ほどで確立したのではないか。

(もう一つの要因として、非常に有効な変化球であるナックルが使われだしたこともあるだろう。200勝以上の投手の中にナックルボーラーがかなりいる)

日本式の調整法にこだわる松坂とBOS首脳との対立は、なかなか決着がつかないようだが、BOS側が松坂に譲歩することはないだろう。それは、こうした背景があるからだ。

NPBは、MLBほど徹底した投手管理を行っていない。だから、200勝投手はしばらく出そうにない。阪神の久保田や藤川など、酷使の果てに燃え尽きそうになっている投手を見るたびに、これでいいのかと思ってしまう。

■後日談:大投手の時代がなぜ終わってしまったか、もう少し追求したい。

ランディ・ジョンソン300勝に寄せて その1|MLB

【2009年6月6日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

J-SPORTSのATLvsCHC戦中継が雨で延期(結局中止)になったために、ダイジェストだがランディ・ジョンソンの300勝ピッチを見ることができた。確かに往年の威圧感はやや衰えたが、3クオーターに近い位置から横の角度をつけて投げ込まれる球は迫力がある。それにコントロールもよくなったような。

この300勝の値打ちを知るために、日米の200勝以上投手のランキングを見てみたい。毎度長い表で恐縮である。

Rジョンソンは歴代で22位タイ、現役2位。300勝挙げればほぼ殿堂入りは当確といわれる。大記録である。

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MLBで300勝以上は24人、NPBでは200勝以上が同じ24人。MLBの球団数は30、NPBは12、試合数はMLBが162、NPBは144、歴史はMLBが130年、NPBが73年とスケールが違うから、200勝以上の投手数が違うのはやむを得ない。

しかしながら、NPBは、超長寿投手の工藤と山本を除くと、150勝以上でさえ西口しかいない。当面200勝投手は出てきそうにない。MLBに8人もの200勝投手がいるのとは好対照である。

MLBではここ50年の間に投手の起用法、メンテナンスの方法に大きな革命が起こっている。これが、この差を生んだと思う。

■後日談:今日時点でRジョンソンは、FAになっている。工藤と同様、現役にこだわっているのだ。注目したい。

日本人MLB選手の5月|MLB

【2009年6月2日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

期待のかかる選手が次々とDL入りし、日本人MLB選手の評価は下がったような気がする。しかし地味だがしっかり働いている選手がいるのも事実だ。

5月の投手陣。

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松坂は、次の試合で勝負は別として100球を投げて、QS程度の成績を上げないと、ローテが危うくなるかもしれない。突然1回だけ崩れる習性をどこまで治すことができるか。皆さんご指摘の通り、私も大輔は太いと思う。

BOSの他の2投手は非常に好調だ。岡島が「ここぞ」というピンチに投入するリリーバーなのに対し、斎藤は1回をきっちり抑えることを求められるセットアッパーだ。使い分けが明確だ。

今日は黒田が5回を投げてまずまずだったが、ダントツ地区トップのLADは黒田に無理をさせる気はないだろう。

地味だが高橋建さんは、しっかり役どころができたという印象だ。大家ともども、ローテの穴に先発の可能性があろう。

野手は憂鬱である。

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今日のSEAは、1回のイチローの三進を返せなかったへぼ野球がすべてだが、イチロー本人は好調を維持している。バットの芯に当たっている。そんな音がしている。松井秀は、はっきりした悪いところがないのにぱっとしない。ホームランは出ているが、信頼感があるとはとてもいえない。7番が定位置なら、後半戦は若手にとって代わられる可能性があるだろう。デーモンが下り坂になり、A-RODがまだ爆発していないから、今、打つと目立つのだが。

ピネラは、福留の使い方を考えているようだ。スタミナ切れして段々に下降線を描くのを見越して、起用回数を絞っている。左投手のときだけでなく意識して休ませているのではないか。大したもんだと思うのは、そんな中で15も四球を選んでいることだ。

今月末には、城島、松井稼もそろってほしい。そしてイチローは2か月100本を目指してほしい。切に願う。

■後日談:来年、どれだけの選手がロースターに載るだろうか。高橋尚の顔を見ることはあるだろうか。

SEAもイチローも切ないなあ|MLB

【2009年6月2日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

今日は外に出ていて、ケータイでイチローの成績を追いかけていた。4の3から8回に1安打して5の4、でも2点リードして9回だから、万事休すか。アーズマは14試合連続で無失点だから、打席はまわらない、と思った。SEAファンには怒られるかもしれないが、9回裏LAAが同点に追いついて、延長でイチローに回ったら、彼は必ず本塁打で50本を記録するだろうと思っていたが・・・、9回3点取られてサヨナラ負け。

これが、今の調子に乗れないSEAの限界を表している。

マスコミの注目度は小さかったが、イチローは、絶対に月間50本を意識していたと思う。ここまで肉薄するイチローは、本当に大したものだ。

前に出した表だが、昨日のSTATSを入れて、改めて記しておきたい。

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イチローは6月も50本を目指してほしい。そして、自身三度目の2か月合計100安打も視野に入れてほしい。

すでにこの時点で、68安打。昨年を上回っている。イチローのこの強烈なモチベーションは、どこから来ているのか、あきれるばかりだ。前途多難だが、イチローの復活をまずは喜びたい。

■後日談:50本はもう4年も出ていない。2010年こそ、再度50安打を記録してほしい。

日本人マイナー選手の5月|MLB

200961日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

昨日、大家が2年ぶりにMLBのマウンドを踏んだ。5回を投げて自責点3、防御率5.40。日本では「好投」という記事もあったが、さてどうだろうか。松井秀に2安打をプレゼントしたのは気前がよすぎるし、Cリー以外の先発が苦しい投手事情で、単に長く投げさせられただけのような気もする。目も覚めるような投球を見せないと、長くMLBにはいられないのではないか。

さて、5月の日本人マイナーリーガーのSTATSである。投手。

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AAAでは大家は先発としてまずまずの成績を残している。この安定感が評価されたのだ。とくに5月からは安定していた。それ以上のSTATSを残していたのが井川である。5/29も好投した。それでもNYYでは上に声はかからない。蛇の生殺しという感がある。

薮田も最近AAA初勝利。藪は5/11以来投げていない。本人のブログを見たが、何が起こったのか分からない。前川は先発からブルペンに変わった。

田澤はAAでは通用することを証明しつつある。54.1回で54三振が光っている。日本人を母に持つブースは、セットアッパーとして投げている。

なお、春先までMLB目指して頑張っていた門倉健は韓国リーグSKワイバーンズで9試合に投げて3勝1敗、3.47。ローテに定着したようである。

野手はほとんど動きがない。

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田口は4/16以来出場なし。故障ということだが、チームと帯同して動いている。これは何を意味するのだろうか?コーチ転向の話でもあるのだろうか?

角盈男の長男の一晃は5/13、AAのアーカンサスに落ちた。その試合で捕手として先発したが、以後は出場していない。お父さんのブログでは、一塁に転向しスイッチヒッターとして活路を見出すようである。左打席でホームランを打ったと書いているが、エキシビションだろうか?

6月からはルーキーリーグがはじまる。また独立リーグで伊良部や三沢も投げるはずだ。データを追いかけていきたい。

■後日談:アメリカ生活が2年目以上になる選手の多くは、息切れが見えていた。

先発投手の台所事情 各論|MLB

2009531日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

さて、先ほどお出しした表を作るために集めた各チームの先発投手のSTATS、眺めていると各チームの状況が浮き彫りになって面白いので紹介することにした。

長々とした表で誠に恐縮です。

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この表を見れば、日本人先発投手の各チームでのステイタスがわかる。上原は早くも先発二本柱の一人だ。DL明けをBAL首脳は首を長くして待っている。川上は4本柱の一角になることを期待されている。6月に復帰が決まった黒田は、快調に首位を走るLADにとって、さらに勝ち星を上乗せする切り札である。そして、松坂は41歳のウェークフィールドがエースというBOSの状況で完全復活が切に期待されていることが分かる。

この他にも、SEAは三本柱が健在なのに4番目のシルバに固執しすぎたことが低迷の一因になっていること、NYYは投ではなく打で勝ち進んでいること、NYMはサンタナと他の先発が極端に差があること、などがわかる。

1コーナーをまわったペナントレースの状況が見えてくる表だと思うが、いかがだろうか。
■後日談:ずいぶん時間をかけて作ったデータがが労多くして反応少なかった。工夫が必要だ。

先発投手の台所事情 総論|MLB

2009531日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

シーズンの1/4強が終わって、そろそろ各チームの今年のトレンドがはっきりしてきた。MLBのみならず、NPBでもそうだが、先発投手はチームの成績を左右する大きなファクターだ。各チームの先発投手の状況がどうなっているか、チームスタンディングと関連付けて並べて見た。

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MLBのローテーションはほぼ例外なく5人で回している。各チーム50試合前後を戦っているから、10回ほど先発し、50イニング以上を投げている。これで防御率3点台以下なら合格といえよう。

各チームが何人先発投手を起用しているか、規定投球回数に何人達しているか、その上で防御率3点台以下の投手が何人いるか、完投、完封は、という指標をならべてみた。

もちろん、野球には「打」のファクターも多いから、一面の数字ではあるが、起用した先発投手数が少ないチームが上位に来ている。ただ1チーム今まで5人で回しているMILは、NCの首位にいる。反対に先発投手が開幕からDL入りしたLAAやFLAは、10人の先発投手を起用、大苦戦しながら態勢を立て直してつつあることが分かる。

ナリーグとアリーグを比較すると、アリーグの方が打高投低だという傾向もわかる。

完投、完封の数字は、今のMLBではあまり意味をなさない。投手起用が、QS、100球を目途にしているからだ。ただKcの5完投2完封は、ザック・グレインキー一人の数字だ。またTEXは、ミルウッド、ハーリソン、マッカシーが完投を記録している。それだけの力量がある投手がいれば、チームは好調だ。

CLEでは大家が久しぶりにMLBに昇格したが、そこにはCリー以外に頼れる先発がいないというCLEの先発投手事情がある。先発に起用されないとしても、ロングリリーフでふがいない先発のフォローに回ってほしい、という考えがあるのだ。

6月からの活躍が期待される。

■後日談:ローテーションは、こういう形で見えるようにしていきたい。

岩村を2009年シーズンから弾き飛ばした男。|MLB

2009528日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

2006年のアマチュアドラフトで注目されたのは、投手でLホチェバーやBモロー、野手ではE・ロンゴリアだったが、5/25に岩村の今シーズンを終わらせてしまったクリス・コグランは、ロンゴリアに次ぐプロスペクトとして高い評価を得ていた。彼はドラフト1巡目、36位でFLAに入団した。


ロンゴリアとコグランはともに1985年生まれ、NCAAを代表する野手であり、同年にMLB機構に入団した。


ロンゴリアが並はずれたパワーで注目されたのに対し、コグランの持ち味はスピードだった。ただし、コグランはプロ入りしてから少し足踏みをしている。もともと捕手だったのが、俊足を生かすべく3塁、続いて2塁にコンバートされた。ややパワー不足が目立ち、昨年の時点ではAAにとどまっていたが、今年に入ってAAAで数字を残し、MLBに昇格した。FLAは貧打に苦しんでおり、コグランは外野を守ることになった。


ルーキーで、MLBに昇進したばかりで、しかもスピードを期待されている。ラフな走塁をする条件は揃っていたといえよう。MLBのニュースを見ても、直後には「岩村を2009年シーズンから弾き飛ばした」的な論調が目立った。しかし、コグランのプレーがそれ以上非難されることはない。プレーを見る限りでは、岩村のよけかたに問題があったとも思えない。交通事故のようなものだ。


マツドンやチームメイトの「岩村の代わりはいない」というコメントが唯一の慰めだ。今シーズンの楽しみが一つ減ってしまった。



■後日談:岩村は3ヶ月後には帰ってきた。幸運なことだった。コグラン(コフランと呼称してますね)は、162安打、.321、9本、47打点で見事なリーグ新人王になった。

岩村の悲劇、言葉もない・・・|MLB

2009528日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

TBは今年2月、アナハイム・エンゼルスやSTLのスター二塁手だったアダム・ケネディとマイナー契約をした。ケネディは開幕後もTBのAAAダーラムで23試合に出場したが、5/8OAKに移籍した。これはTBの二塁手は岩村でいく、という既定路線がさらに確固たるものになったことを意味していると思う。

しかし悲劇はそれから間もない5/25に起こった。FLO戦の8回、Cコグランの強いスライディングを受けて左膝前十字靱帯断裂で手術。順調に言っても全治8カ月だそうである。

岩村は、MLBに来てからも進化の後が著しい珍しい選手だった。今季でいえば、昨年よりも積極的な走塁が目立ち、すでに昨年と並ぶ8盗塁を記録していた。打率も3割を超え、BJアプトンに奪われた1番をうかがおうかという勢いだった。好事魔多しというが、あまりにも残酷だ。

短期的なDLであれば、ユーティリティのアイバーやブリニャックで二塁を間に合わせるだろうが、今季いっぱいとなると新たに二塁手を作らなければいけない。

TB傘下には以下の塁手がいる

 

AAA ダーラム 

■E・ジョンソン(ドラフト外)25歳

マイナー通算 668試合 52本塁打 140盗塁 .249

■M・ホール(2008ドラフト9巡293位)22歳

マイナー通算 107試合 5本塁打 10盗塁 .239

AA モンゴメリー

■D・アンダーソン(2004ドラフト13巡378位)26歳

マイナー通算 547試合 30本塁打 52盗塁 .259

■C・スアレス(ドラフト外)25歳

マイナー通算 426試合 23本塁打 60盗塁 .275

A+ シャーロッテ

■D・ルイス(ドラフト外)22歳

  マイナー通算 48試合 0本塁打 11盗塁 .215

プロスペクトと呼べる選手はいないが、マット・ホールあたりが呼ばれて穴埋めをするのだろう。通用しなければ、他チームから持ってくる。いずれにしても腰かけではない選手が二塁を我が物とするはずだ。

来季、岩村が復帰したとしてもTBの二塁が空いているとは限らない。チーム事情に合わせて水準以上の仕事を積み重ねてきた岩村だが、代わりの選手がいないというほどの成績は残してこなかったから、一からポジション争いをしなければならない事態も考えられる。最悪は、井口のようにジャーニーマンになってしまうことだ。

折角、こつこつと築いてきた実績=信頼が、自分では何ともできないアクシデントで失われてしまった。わがことのように残念である。

以後も城島、上原とDL入りの選手が続いている。今年は、日本人MLB選手にとって大きな転機になっている気がする。

■後日談:もう昔話になってしまった。TBのセカンドはユーティリティのゾブリストが大躍進して埋め、岩村は乞われてPITに移った。幸あれと願う。

剛腕クルーンの晴れ姿|NPB、MLB

2009525日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

クルーンは一度見たら忘れられない投手である。今年3月の台湾戦では、エキシビションマッチにもかかわらず、入れ込み方が半端ではなくワンバウンドを連発していた。台湾の打者はそんな速い球を見たこともなかっただろうが、そういう相手にでも全力投球する投手なのだ。

STATSを見てみると、クルーンは相当苦労していることが分かる。

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1991年のアマチュアドラフト2順目全体順位72番目でのNYM入りだから、それなりに期待された人材だったことは分かる。同期にはマニー・ラミレスがいる。ノマー・ガルシアパーラも同期だが5巡目131番目である。

当初は先発一本だったが、速球を生かせない投球が続いた。それでも4年目にはMLBに昇格し、短いイニングを投げるも通用せず、以後はセットアッパー、クローザーに転向するが、MLBに定着できない日々が続いた。当初はそれなりにコマンドが利いた球を投げていたのだが、次第に四球も増えてくる。一度は肘を痛め手術をしているが、それでも球速は衰えず、しばしば100マイル近くを投げたため、多くの球団からお呼びがかかった。NYM-SD-SEA-LA-ANA-COL。しかし結局MLBでは実績が残せず14年の歳月が経った。2004年にはAAAでクローザーとして実績を残すものの、MLBでは通用しなかった。ハイスクールを出たばかりの少年は32歳になっていた。

そのクルーンにとって、NPB行きが大きな転機となった。YBの牛島監督や最晩年の佐々木主浩の指導で速球を活かす投球術を身に付け、クルーンはクローザーとして自己を確立したのだ。以後のSTATSは、まさに一級品である。クルーンは日本へ来て完成した投手だと言っていいだろう。彼の公式サイトには日本への感謝の気持ちが表れている。

NPBでもクルーンは依然欠点が多く見える投手である。しかし、その一方で名前がアナウンスされると球場がどよめく数少ない投手でもある。打者が来るとわかっていて打てない球を投げる稀有な投手である。おそらくは今のクルーンならMLBでもそれなりに通用するのではないか。

ここにもNPBとMLBが単なる上下関係ではなく、相対的で複雑なものになっていることが見て取れる。

■後日談:クルーンこそは、一見の価値のある投手だ。まるで高見盛のように、入れ込んでマウンドに上がって、とにかく思いきり投げようとする。捕手は「どーどー」となだめるのだ。こういう熱い投手、日本に少ない。

松坂はシェフにやられた|MLB

2009522日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

NYMの監督ジェリー・マニエルは、松坂先発が決まった時点でシェフィールド4番を決めたのではないだろうか。5/13~16まで4試合連続でマルチヒットを打って打率を.250台に上げたものの、衰えが目立ち、前日は先発を外れていたシェフだが、とにかく日本人先発投手にはめっぽう強い。松坂との対戦も、この試合の前までで12打数6安打。

松坂は、相変わらずの大雑把なコントロールだったが、速球が速かったのと適度に荒れていたので、対戦数の少ないNYMの打者は攻めあぐねていた感じだった。

しかし、昨年までアリーグにいて松坂をカモにしていたシェフは違った。甘く入った初球を思い切って振りぬいて、グリーンモンスターの上まで運んだ。バットの先っぽだが、スイングの速さで持っていった感じ。爽快な一発だった。

NYMの面々は、比較的早打ちでもあったので、3回まではシェフの一発以外は無難に抑えていた松坂だが、二巡目につかまる。4回1死後ベルトランに二塁打を打たれてシェフ。歩かせるような状況ではないのだが、相変わらずフルスイングをするシェフィールドを過度に警戒して歩かせてしまった。この対戦、松坂は攻めていなかった。こうしてランナーがたまって大量失点をした。併殺崩れの不運はあったがこの回4点。いつもの松坂である。

対照的だったのがサンタナだ。何度も対戦しているBOSは毎回のように好機を作った。打てない投手ではない。しかしサンタナは状況がどうであれ基本的に動じない投手だ。セットからでも同じように球威のある球を、コマンドを利かしてずばずば投げ込んでくる。ランナーを背負っても攻めの姿勢は小揺るぎもしない。これが、MLBトップに君臨する投手の真価だと思った。

松坂の敗戦は残念だったが、シェフィールド、サンタナといいものを見せてもらった。それからリードはいい選手だなあと思った。

今季初登板と同じ5回で降りたが、松坂の状態ははるかに良くなっているように思った。あとは失っている自信を取り戻して、攻める姿勢を取り戻せばV字回復は可能ではないかと思う。

■後日談:これ、名勝負だと思うのだ。情念の男、日本人に異様な敵愾心をもつ男シェフィールドが、松坂の再起を阻んだのだ。

アブレイユまだ0本!|MLB

2009522日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

昨日、ようやくオルティーズに今季初本塁打が出た。昨日のMLB公式サイトではトップで報じられていた。数年前までのリーグ最強打者だっただけに、みんなで固唾をのんでいるような感じだった。

ところで、もう一人本塁打が出ずに悩んでいる大ものがいる。今季NYYからLAAに移籍したボビー・アブレイユである。昨年9/18に2本塁打を放って以来、40試合165打席にわたって一発が出ていない。この打者はクレバーさが売り物で、一発を狙わずに状況に応じたバッティングをすることで知られる。しかし、2005年のオールスターの本塁打競争を新記録で勝ち抜いたことでもわかるように、飛ばす力はトップクラスである。

今、両リーグ規定打席以内の0本塁打、1本塁打の打者を挙げてみる。

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アブレイユの本塁打率は松井秀とほぼ同じ。ハワードは8%、A-RODやプホルスは7%だからそれよりはかなり低いが、それにしても0本塁打は深刻である。他の多くの0本打者は短距離打者なだけに、その不発ぶりが際立つ。

アブレイユの打率は.300を超えているが、打点は物足りない。往々にしてこういうケースでは、1発が出ないとシーズンの深まりとともに打率も下降して、大不振に陥るパターンが多い。本来なら中軸を組むゲレーロも4/15以来出場していない。LAAは投手だけでなく打撃も半身不随状態なのだ。

今日は欠場したアブレイユだが、明日のSEA戦で何とか第一号を、と考えているのは間違いがない。

■後日談:アブレイユは、本塁打は松井の半分だったが100打点を挙げて地区優勝に貢献し、年俸をアップさせてさっさと契約した。体型に似ずスマートな男である。

アリーグ東地区の打線を見てみる|MLB

2009521日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

ペナントレースの1/4を消化して、アリーグ東地区ではまだTORが頑張っているものの下馬評通りBOSとNYYが追い付き始め、TBも態勢を整えつつある。特にこの地区は、打線の強力なチームが多い。最近のラインナップを比較してみた。

 AL-BATTING

アメリカではクリーンナップと言えば、単に4番打者のことを言う。日本のように3、4、5番をまとめて称する言葉はないが、それでもこの3人が中軸であるのは間違いがない。

各チームのクリーンナップトリオを比較して見えてくるのは、BOSのオルティーズとNYYの松井秀、ともにかつては「RBIイーター」と呼ばれた2人の打者の極端な打点の少なさである。2人ともにほぼフル出場してのこの数字だ。これが両チームの大きなお荷物になっているといえよう。早晩打線の組み替えがあろう。

TBは、現在は借金生活だが、打線を見る限り元気である。盗塁が非常に多い。今年は岩村も積極的に走っている。そして中軸が強力だ。TORは、やはり投手力のチームで、打線の迫力はない。

並べてみて気がついたのだが、5チームともに最も元気な打者を2番に据えている。そして7、8番に出塁率が高い打者がいるケースが多い。これは、下位打線から始まる回に好機を作るという考え方に基づいているのだろう。日本とは大きな違いがある。

ポサダの復帰とともに松井秀はベンチに座る日が多くなるだろう。契約最終年。同じ境遇のデーモンは火の出るような当たりを飛ばしている。怪我から復帰のA-RODもすでに5発も打っている。「やるだけのことをやっている」「自分の成績よりもチーム優先」という言葉は聞きあきた。「火事場の馬鹿力」を発揮するのは今だと思う。

■後日談:こうしてラインナップと基本STATSを見比べることで見えてくるものは多い。多用したい。

ケビン・メンチの責任論|NPB、MLB

2009520日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

阪神は、メンチに見切りをつけたようである。打率.148、打点2ではいたしかたない。1.8億円の年俸は無駄に使われたことになる。STATSを見てみよう。

 minch

ケビン・メンチはちょうどイチローがMLBにデビューしたころ、屈指のプロスペクトの一人だった(MLB全体で56位、TEXで4位)。ハッスルプレーが特徴で高めの速い球を得意として、調子に乗ると手がつけられない。MLBへ昇格してからも右打者として唯一の7試合連続本塁打のMLB記録をもっている。でも、そこからがパッとしなかった。本来は中距離打者で、ツボにはまれば良い成績を上げるが、適応力が低いようで打てなくなると全く駄目になる。アリーグからナリーグに移籍した2006年以降、パワーも失われ自信も喪失したようだ。

阪神首脳は、このSTATSをどのように見ていたのだろうか。2006年以降、不振に陥ったことを知っていたのか。性格的には円満なものの、不器用な打者であることを認識していなかったのだろうか。昔のように、「大リーグで89本も打ってるのやから、日本やったらそこそこやるやろ」と獲得したのではないか。

とても間に合いそうにない打球を追ってフェンスにダイビングしたり、ハッスルプレーの片鱗は見ることができた。また、打席や守備位置でときどき困ったような表情を浮かべるのも、好人物をうかがわせた。長期低落傾向に歯止めをかけることは、NPBでもできなかった。本人も悩んでいたのだろう。

ちなみにケビン・メンチはレコードをもう1つもっている。それは「MLB史上で最も大きなサイズの帽子をかぶる男」というものだ。

■後日談:「実は俺、もう通用しねえんだ」とわかっていたかのような選手。黒澤映画「用心棒」の藤田進みたいな役どころ(わからないか!)。何か好きな選手です。

松坂のいない5月|MLB

【2009年5月17日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

今年のNHKBSのMLB放送は、どうもぱっとしない。何かテンションが低いような気がする。毎朝TVをつけてはいるが、いつの間にか気持ちが逸れていく。

なぜなのか、と考えて思い当たったのが松坂である。この男が4日ごとにマウンドに上がって、かなりいらいらさせながら、でも大抵は勝つというパターンに、私はかなり満足していたのだ。

一昔前、野茂英雄が同じような役割をしてくれた時期があった。そしてイチローが出るや、毎日の生活にリズムを与えてくれた。2年後には松井秀が加わって、そして松坂。ほぼ毎日見るイチローや松井秀が「ご飯」だとすると、週に1度の松坂は「おかず」みたいな感じだった。松井秀が脱落したが、岩村がそれに代わって、去年まではいい感じで楽しんでいた。たとえ放送がなくとも、MLB公式サイトでリアルタイムに見る習慣がついていた。

が、今年は違うのだ。代わりに上原と川上が出てきたじゃないか、といわれるかもしれないが、この二人は代役になってない。上原など、健気な投球を続けていて、それなりに応援できるのだが、やはり松坂の代わりにはならない。

なぜなのか、再び考えて思い当たったのは、BOSというチームである。バリテックという口うるさそうな“教育係”がいる。ビッグパピーという人間の魅力だけを寄せ集めて作ったようなおじさんがいる。わがままがユニフォームを着たようなマニーがいる。一徹そうな職人肌のユーキリスがいる。とにかくやる気が吹きこぼれているペドロイア、弟分のエルズベリーがいる。金の亡者みたいな悪役っぽいドリューがいる。とにかく役者がそろっていて、日本人の目から見れば彼らが松坂を取り巻いて見えたたのだ。ちょうど漱石の「ぼっちゃん」を取り巻く赤シャツ、野ダイコ、ヤマアラシのように。その雰囲気が心地よかったのだ。今年のBALやATLにも人材はいるが、キャラが立っていない。BOSはその点でもNYYと双璧だと思うのだ。

マニーが抜けて印象の薄いベイが入ったりしたが、BOSはまだ役者ぞろいである。彼らを従えた松坂のマウンドが本当に待たれる。

さて、ポータケットレッドソックスの松坂大輔は、先発投手として3回を投げた。STATSは以下のとおりである。(申し訳ありません、今日は出張中で自分のパソコンではないので表ができません)

     5/05    2.2回 2被安打 2四球 5三振 自責点0

    5/10    4.0回 4被安打 2四球 0三振 自責点0

    5/15    5.0回 3被安打 1四球 9三振 自責点2 ●

    通算 11.2回 9被安打 5四球 14三振 自責点3 防御率1.54 0勝1敗

 普通なら十分にMLBに復帰できる成績だ。しかし首脳陣はなかなか首を縦に振らない。入団して以来、松坂への点数はベケットやレスターよりも常に辛いが、今回もまだ様子を見るようである。

ポータケットレッドソックスの公式サイトのタイトルに、松坂の写真が載るようになったが、AAAで看板選手になっても仕方がない。一刻も早く上がってほしい。

先発陣で好調なのは41歳のウェークフィールドだけ、という現状を見れば、そうはいっても松坂の復帰は遠くない。6月にはJ-SPORTSでMLB中継が始まる。松坂の試合を島村アナで楽しむときがくるかと思うと、醒めかけた興趣が盛り上がる気がする。

■後日談:松坂の復帰は秋になった。疲労と調整不足が回復しなかったのである。

オルティーズの憂欝|MLB

【2009年5月16日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

今日のSEA対BOS戦は、イチローの2本塁打が出た試合だ。民主党の党首選中継で、放送が尻切れトンボになったために日本のファンには消化不良だったが、この試合はDオルティーズが欠場したことでも注目される。欠場は今月に入って2度目、5月は.163 3打点だからやむを得ないとも言えるが、その急激な凋落ぶりがそろそろ話題に上りだしている。

今期は34試合で本塁打なし、.208の15打点。もともと好不調の波があって2007年には4/22から7/13までフェンウエィパークでホームランが出なかった時期もあるが、それでもトータルすれば好成績を挙げていた。昨年もシーズンを通して不調だったが、今年の凋落はひどい。

以下は、フェンウェイパークでのオルティーズのSTATSである。単一球場でのSTATSを調べることで、オルティーズの打球の内容が見えてくると思う。良く知られているようにフェンウェイパークの左翼は95mしかなく、ここからセンターへ向けてグリーンモンスターという大きな壁が立っている。他球場であれば本塁打となる当たりの多くは二塁打となる。その部分をより正確に知るために、外野へ飛んだ大飛球(本塁打、二塁打、フェンス際まで飛んだ大飛球)を左中間、右中間に分けて見た。

Ortiez

オルティーズと言えば、とにかくクラッチヒッターで、いいところで本塁打を打つ打者と言う印象が強いが、実は二塁打の多い中距離ヒッターである。また、引っ張る印象もあるが、左中間にも大きい当たりが打てる広角打者でもある。(オルティーズシフトはジアンビシフトほど成功していない)そして、四球を数多く選ぶことでも貢献度が高い。

2007年までのSTATSは、こうした「穴の少ない」好打者の実力を如実に物語っている。しかし2008年不振に転じた。目立つのは右中間への飛球が明確に減ったことだ。その傾向は2009年に入って如実なものになった。今年はアウトになった大飛球も含めて、左中間に7本が飛んでいるのに対し、右中間はわずかに1である。

つまり、オルティーズは引っ張れなくなっているのではないか。パワー不足かもしれない。速球に打ち負けているとも取ることができる。引っ張れなくなったことが、本塁打を生まなくなった原因なのは間違いないと思う。

今年はフライボールがゴロよりも格段に多いが、これはオルティーズの焦りを物語っているのだろう。四球が激減しているのは、彼が打席で余裕がないからだろうし、見方を変えれば投手がオルティーズを恐れなくなっているということでもあろう。負のスパイラルが回り出している。

 好打者が突然打てなくなるという現象は、投手が不振に陥るよりは少ないが、MLBでもNPBでも見られる。その多くは怪我や故障が原因だった。オルティーズも膝に古傷があるが、それが原因なのだろうか?だとすればDL入りすると思うのだが。(似たような状況に陥っている打者に阪神の今岡がいる。)

まだ33歳、イチローよりも2歳も若い彼に何が起きたのか?ファンの方には申し訳ないが、私は薬物使用をやめたとたん、突如大不振に陥ったジアンビの顔が浮かんでしまった。

そんな疑惑を払しょくするためにも、好漢の奮起を期待したいところだ。

■後日談:少しだけオルティーズは挽回したが、結局、この2年で最強打者の看板は下ろすことになってしまった。
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最近メディアからいろいろお話をブログにいただくようになりました。迂闊なことに、殆ど対応できていませんでした。ご連絡は下記までお願いいたします。

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広尾晃と申します。

ライター稼業をして、かれこれ34年になります。

2009年1月に、SportsNaviで「MLBをだらだら愛す」というブログを開設、12月には「野球の記録で話したい」を開設。多くの皆様にご愛読いただきました。2011年11月、livedoorに引っ越し。基本的な考え方は変わりません。MLB、NPBの記録を中心に、野球界のことをあれこれ考えていきたいと思います。多くの皆様に読んでいただきたいと思いますが、記録や野球史に興味と尊敬の念を持っていただける方のサイトにしたいと思います。特定の球団のファンの方も大歓迎ですが、「ひいきの引き倒し」的な論調には与しません。

広尾晃はペンネーム。本名は手束卓です。ペンネームは、小学校時代から使っていました。手束仁という同業者がいるので、ややこしいのでこの名前で通しています。ちなみに手束仁はいとこです。顔もよく似ています。
私が本名を隠しているかと勘違いして、恐喝のようなコメントを送ってくる犯罪者まがいがいるので、あえて公表します。


2012年11月「クラシックSTATS鑑賞」を独立したサイトにしました。

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