野球の記録で話したい

Baseball Stats Lounge

松坂大輔をさらに分析する|日本人MLBプレイヤーの2009-15

さらに細かいSTATSで松坂を分析してみよう。

まずは、ゴロとフライの比率とストライクの比率。

 matsuzaka-03-01

はっきり分かるのは、ゴロとフライの比率がかなり変わっていること。松坂はもともとフライを打たせる投手だという印象だったが、2009年はこの比率がさらに高くなっている。ストライクの比率は大きく変わっていない。これは、打者が思い切って振っているということではないか、威圧感がなかったのではないかと推測できる。

さらに見てみよう。球種別の比率である。

matsuzaka-03-02

比率は大きく変わっていない。こうしてみると、松坂はやはり速球主体に投球を組み立てているのだということが分かる。恐らくは、この速球のスピードが足りず、しかも甘かったために松坂は苦戦したのではないか、と思われる。春にスコアを確認した限りでは、松坂の球速は91マイル前後しか出ていなかった。

最後に、1試合完投に換算した四球、安打、本塁打、さらに被打率、BABIP(フェアグランドへ飛んだ打球が本塁打以外の安打になる率)、DIPS(奪三振、被本塁打、与四球に絞り込んだ投手力)を見てみる。DIPSはERA(防御率)との比較で見ていただきたい。

 matsuzaka-03-03

四球や奪三振の比率は大きく変動していない。はっきり悪くなっているのは被打率だ。2008年は規定投球回数以上の打者で最も安打を打たれなかった投手だが、2009年は大きく下落した。被本塁打も増えている。球の威力がなかったのか、と推測できる。

松坂は、NPB時代後半はERAとDIPSは拮抗していた。投手自身の責任ではない要素(野手の間を抜く安打、ファインプレー、審判の判定に左右される四球など)が含まれるERAと、投手の純粋な責任能力を表すDIPSが拮抗しているということは、NPB時代の松坂は実力に見合ったSTATSだったということだ。しかし、MPBに移って2年目の2008年は、ERAの方がDIPSよりもかなり良くなっている。この数字で見る限り、2008年の松坂は実力以上のSTATSを残したということになる。フロックとまでは言わないが、調整不足に加えて、松坂自身の過信が、2009年の陥穽を生んだという面も否めないのではないだろうか。

 

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千葉ロッテの新外国人投手2人|エピソード2009-25

12月18日、千葉は元巨人にいたRHPのブライアン・コーリーと契約した。また、21日にはRHPのビル・マーフィーと契約した。

Corey
この投手は苦労人である。高卒で93年DETに12順目(333位)で入団。同期にはバリテックがいる。入団当初は内野手だったが、4年目にARIに移籍するとともに強肩を活かして投手に転向。主にセットアッパーとして投げ、この年にMLBにデビューするも定着には至らなかった。以後AAAを中心に投げ続けた。2004年にはクローザーとしてシーズン途中に巨人に入るも結果を出せず再びアメリカへ。以後はAAAとMLBを往復する選手生活を送る。SDにいた2008年は39試合に投げるも1勝3敗 防御率6.23だった。

コントロールは良いが、被打率が悪い。球威がないということだろう。ただ、日本のことも知り、自分の実力も熟知した投手だから、使いやすいのは間違いがない。大きな期待はかけていないだろうが、セットアッパーとしてそこそこ働く可能性はある。

ビル・マーフィー

Murphey
2002年、NCAAのカリフォルニア州立大から3順目(98位)でOAKに入団。同期にはザック・グレインキーやカーティス・グランダーソンがいる。先発投手として起用され2004年にはFLA、ARIへと移籍する。この年にはフューチャーズゲームに出ている。しかし、なかなかMLBには上がれず、そのうちに中継ぎに転向。MLBには2007、2009年に上がっているが目立つ実績は残していない。

この投手は秋のキャンプでテストを受けて入団した。がっちりした体躯。四球が多く、WHIPがMLBでもMINでも1.5を超しているのが気になるが、28歳と若いうえに左でもあり、活躍する可能性もあると思う。

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松坂大輔のGAME by GAME|日本人MLBプレイヤーの2009-14

以下は、松坂大輔のレギュラーシーズンとポストシーズンの全登板記録である。

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1試合1試合見てみると、いろいろなことがわかる。2008年春先の見事な8連勝の間も、松坂は多くの四球を出している。また失点もしている。しかし肝心なところで抑えがきくから白星となったのだ。

好調な時でも立ち上がりによく打たれた松坂だが、2009年は特に1回に集中して打たれた。以後歯止めが利かなくなってずるずると失点を続けることが多かった。2009年の4月~6月はQS1試合もなし。

子細に試合記録を追いかけてみて、意外に思ったのは、今年の松坂の打者1人に対する投球数(PIT/BF)が少ないこと。予断では、今年は打者を料理するのにもたついて、投球数が増えているのかと思ったが、逆で、むしろ少なくなっている。夏以前の最後の登板となった6月19日などは2.91球しか投げていない。追い込む前にどんどん打ち込まれていたのだ。

好調な時の松坂は、投球数をたっぷりと使って打者を打ち取る。打者は追い込まれるまで手が出ないことも多いのだ。

9月に復帰してからは、松坂は本来の投球を取り戻しつつあったと思う。4試合中3試合がQS。我々はここに来季への光明を見出すのだ。

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チーム別FA状況 ナリーグ|2010年の戦力分析‐03

FA状況を選手を獲得したチーム別に。続いてナリーグ。

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アのNYYに相当するのがPHILである。ノンテンダー後にハラデーをとった。曲者ポランコも獲得。質量ともにナリーグ随一だ。ATLはバスケスの代償として、メルキー・カブレラとプロスペクトを獲得。メルキーよりも若手投手の方が価値が高いかもしれない。MILはウルフとザーンが目立つ。STLはこれから動くのではないか。

しかしながら、ナリーグの各チームは総じて動きが鈍い。資金的に苦しいチームが多いからだ。アナ両リーグを比較すると、徐々に格差が開いているように思える。特にナリーグ西地区の補強の弱さが気になるところだ。

ともあれ、FA市場は折り返し点を過ぎた。4月の開幕を迎えるときには、さらに大きな動きが合って、勢力図はかなり変わっていることだろう。

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チーム別FA状況 アリーグ|2010年の戦力分析‐02

FA状況を選手を獲得したチーム別に見てみる。

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この不況下でもやはり主役はNYYである。攻守で大物を1人ずつ。NYYは、来年、もう1人くらい大物を獲得するのではないか。BOSは、堅実な買い物をしている。ラッキー、キャメロンにスクータロ。弱点を埋めていく形だ。続くのがSEAだろう。NYYに匹敵する投資で投打の軸を整備した。地味なところで、CWS。JJプッツやJピエールなど渋い補強をしている。

気になるのはLAA。松井を入れたのはいいが、ラッキー、フィギンスを失った。同地区のSEAの整備の前に、危機意識があるはず。新年以降、積極的に動くのではないか。

例年通り、MINはFAにはほとんど興味を示していない。このチームの主力は生え抜き選手。今年はマウアーとカダイアがパワーアップした。しかし、来年はFA市場の主役になることが決まっている。マウアーがFAになるからだ。

アリーグは、西地区の地図が変わりそうで興味深い。

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FA中間決算|2010年の戦力分析‐01

クリスマス休戦を迎え、MLBのFA市場はひとまず落ち着いた感がある。26日までに契約が決まったのは180件。しかし、180件のうちには、FA宣言して所属するチームと再契約するケースが39件あるから、実質は141人である。まだ258人の行き先が決まっていない。

日付順で並べてみる。ただし、このリストにはローウェルなどFAしていない選手のトレードは載っていない。またルール5ドラフトの情報も入っていない。

 FA-01

10月11月は、FAして再契約が続いた。球団と選手の利害が一致したケースである。さらに、ユーティリティプレイヤーやセットアッパー、MLB半などの選手の契約が相次いだ。やはり、ウィンターミーティングまでは小粒だ。個人的にはオマー・ビスケルがCWSと契約したのが喜ばしい。

12月7日~10日のウィンターミーティング期間中には、さすがにめぼしい契約が相次いだ。フィギンス、グランダーソン、しかし大したことがなかったという印象だ。終幕直後にイヴァン・ロドリゲスが2年契約でWSHに移籍している。

12月12日のノンテンダー(所属チームの契約提示期限)後の12月16日が、これまでのFA契約ピークとなった。松井秀喜のほか、ラッキー、ハラデー、キャメロン、リーが動いた。年内は、ほぼこれで終わりという感じか。

まだ、大物がたくさん残っている。デーモン、マット・ホリデー、ベイ、ゲレーロ、ダイ、ベルトレらの去就は、年明けになりそうだ。今年に限れば、遅くなれば条件は悪くなるのではないか。NYY、BOSなどは条件を見定めながら有利な取引を進めそうだ。一方で、FA市場にはほとんど手を出さず、プロスペクトを物色する球団も多い。

クローザー3人衆(薮田、福盛、小林雅英)は、MLBに残れなかったが、幸いなことに、日本選手はかなり良い条件で契約できている。また五十嵐も席を得た。願わくば、田口が何とか残ってほしかったのだが。

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横浜、投打の新外国人|エピソード2009-24

12月17日、18日、横浜はスレッジの移籍と2人の新外国人の獲得を発表した。

一人はRHPのブーチェック(本来はブートチェックだろう)。1年契約で年俸は5000万円+出来高。

Bootcheck

この投手はNCAAのオーバーン大学で3年連続8勝ずつを上げて1順目(全体20位)でアナハイム・エンゼルスに入団した。180万ドルのボーナスつき。同期のトップはエイドリアン・ゴンザレスだった。

鳴り物入りで入団し、3年目にはMLBに上がる。先発投手としての起用が続いたが、数字が残せず、セットアッパーに。2007年はLAAで51試合に登板し、3勝3敗4.71とまずまずの成績を残すが、以後は登板機会が減っていた。

この投手はエリートだが、数字を見る限り大した成績は残していない。NCAA時代から防御率は5点台。マイナーでも似たような数字なのだ。四球はそれほど多くないが、MLBでもMINでも投球回数を大きく超える安打を打たれている。彼をスカウトしたジェフ・クレインは、昨年LAAを解雇されたようだが、あまり実績を残していない。

MLBでも実績がないうえに、持ち味が見えてこない。疑問が残る買い物だ。

もう一人はホセ・カスティーヨ。年俸は1年契約で3000万円+出来高。

Castillo

2009年は卡斯提の名前で台湾の統一でプレーし、73試合で.314 65打点を挙げている。

ベネズエラ出身。PITと契約。いわゆる内野のユーティリティであり、MLB、MIN通算で2B-501試合, SS-466試合, 3B-144試合, RF-1試合を守っている。

この選手は正真正銘のMLBプレイヤーと言ってよい。デビュー当時は大いに将来を嘱望され、3シーズン連続で100試合以上出ている。ただ、評価は下がっていく一方だった。

守備範囲は広く肩も良い。併殺数が多いが、失策も多い。また打者としては勝負弱い。足が遅い。決定的なのは、パイレーツ時代の最終年、チームメイト(ジャック・ウィルソン)とのトラブルなどで、あまり野球に熱心ではないという評判が立ったことだ。

それもあってか、2009年はMLBを離れ台湾でプレーした。八百長騒ぎで揺れる台湾野球は、外国人と現地人では大人と子供くらい実力差があるので、数字はあてにならない。試合も良く欠場したようだ。まだ28歳のカスティーヨだが、年々太ってきている。今は恐らく183cmで100kgは超えているだろう。

NPBでは、外国人獲得の判断基準は、数字だけでなく、選手の性格や基礎体力などをも重視するようになってきている。結論を言えば、横浜の新外国人選手獲得には、疑問を感じざるを得ない。

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松坂大輔は今年どうだったか?|日本人MLBプレイヤーの2009-13

今年の松坂は、WBCのときから決して調子は良くなかったと思う。3試合で3勝したが、14.2回を投げて14安打、5四球。WHIPは1.30であり、結果論としてMVPをとったものの、満足いく投球は3月15日のキューバ戦くらいではなかったか。相変わらずの勝負強さは見せつけたが、本人として納得いく数字は挙げていなかったと思う。

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これは後知恵でいうのだが、WBCの時から松坂は相当太っていたように思えた。そのためにバランスが悪く、体重が後足に残ったままでボールをリリースしていた。いわゆる手投げである。

松坂は好調な時でもWHIPは1.3前後。四球が多いためにる容易に出塁を許す。しかし、そこからが真骨頂であって、ランナーを背負ってからの打者との勝負に抜群に強かったのだ。いわば、僅差の勝負をモノにすることで勝ちを収める。まさに勝負師の面目躍如だが、それだけに微妙な体のバランスを失うと一挙に劣勢になる。

2009年のように調整不良のままで試合に臨むと、結果は無残なものになるのだ。

松坂はNPB時代にも一度成績が落ち込んだ年がある。この2002年は右ひじを負傷したのが直接の原因だが、前年に4000球も投げたことも大きい。やはり、疲労や登板過多などは、松坂のようなタフな投手でも大きな負担となるのだ。

次回以降、詳細に松坂の投球内容を見てみよう。

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ヤクルトの新外国人投手|エピソード2009-23

ヤクルトは12月14日、エウロ・デラクルスと1年契約15万ドルで契約した。

この投手はドミニカ出身。2001年にDETと契約した。

 De La Cruz
この投手はマイナー時代からセットアッパー、クローザーで使われることが多かった。100マイルを超える速球が売りで、マイナー時代はイニング数と同じくらい三振をとっていた。100マイルと言えばすごい球速だが、MLB機構にはこの手のスピード自慢は掃いて捨てるほどいる。

MLBでは通用していない。じっくり見られて四球を選ばれ、痛打された。コントロールが甘いのだろう。NPBでも同様の懸念がある。

ただ、25歳と言う若さが魅力だ。ヤクルトでNPBの野球を仕込まれれば、開眼する可能性はある。五十嵐の穴を埋めるかどうかは疑問符がつくが、ヤクルトにとっては先行投資のつもりなのだろう。

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ジョー・マウアーの課題|2009年の注目選手-02

ナリーグの三冠王候補は、プホルス。これは衆目の一致するところだ。ではアリーグはだれか?少し前ならA-RODが本命だっただろうが、今年の衰えにやや不安を感じる。思い切った見方かもしれないが、マウアーがその筆頭候補ではないかと思っている。

大物打ちで本塁打、打点を挙げている打者が打率を上げるのは至難だが、もともと打率の良い打者が、長打力をつける方が比較的容易だからだ。

2009年のマウアーは、そう思わせるに十分な変身を遂げた。

 Mauer

もともと四球と二塁打の多い堅実な打者だったのが、安打数が増え、本塁打が激増したことでアリーグでは唯一OPSが1.000を超えた。今年のMVPは間違いないところだった。大打者にはこういう形で長打が増えていくケースが多い。

ただ、問題は捕手と言うポジションである。

Mauer-f

捕手としてもマウアーはそこそこやるという評価だったが、数字を見る限りはそれほどでもない。レギュラー捕手としてはほぼ中位と言う感じだ。2009年で気になるのは、パスボールがMLB最多タイだったのと、盗塁阻止率が急落したことだ。

マウアーは身長196センチ。マット・ウィータースなど同じくらいの長身捕手もいるにはいるが、やや背が高すぎる。イヴァン・ロドリゲスは175センチ、バリテックは188センチ。その長身が守備を窮屈にしているように思える。

また、MLBでは捕手は140試合前後しか出場しない。本塁打、打点など積み上げ型の数字を増やすには不利である。さらに故障のリスクが最も大きいポジションでもある。ケンドールのように捕手というポジションにこだわるあまり、キャリアSTATSを落としてしまった前例もある。マウアーは内外野手転向を考えても良いかもしれない。1塁には僚友モルノーがいるから、簡単ではないだろうが。

来季をつとめあげればFAになる。MINという家族的なチームに残留してほしい気もするが、NYYやBOSがほっておかないだろう。あるいはそのタイミングで他のポジションへのコンバートも考えられなくもない。

ともあれ、この稀有のバッティングの才能が順調に伸びることを期待したい。

 

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広島の外国人政策|エピソード2009-22

2年連続二桁勝利を挙げていたルイスの退団と言うショックがさめやらぬ12月8日、広島東洋カープは2人の新外国人獲得を発表した。二人とも野手である。

ルイスも29歳で日本に来たが、今回の二人も二十代、キャリアも同程度だ。

Huber

1Bまたは外野。右打ち。この選手はオーストラリアでプレーして2000年にKcと契約した。マイナー時代は捕手だった。われわれにとっては、WBCのオーストラリアの4番として記憶にあるが、11打数1安打1打点だった。AAAでは20本塁打以上を打つ実力派だが、MLBでは実績は残していない。

Fiorentino
外野手。左打ち。NCAAのフロリダアトランティック大学で3年連続3割、10本塁打以上をマークし、ドラフト3順目でBALと契約。中距離打者。マイナーで3年176試合をプレーしてMLBに上がっているからエリートと言ってよい。しかしレギュラー定着ならず、マイナー生活を重ねていった。ヒューバーより契約金が高いのは2009年のMLBでの実績が上だからだろう。

広島は、MLBでの実績よりもAAAでの数字を重視しているように思える。まだ20代であれば、素質をNPB向けに磨くことができるからだろう。ただ、最近はNPBの実績をMLBも注視していて、数字が上がるとルイスのように再び呼び戻されることがあるからつらいところだ。

左右の違いはあるが、2人ともに二塁打が多い中距離打者で、三振が比較的少ない。堅実な選手を選んだという感じだ。

特にヒューバー、オーストラリアの選手は、日本と相性が良いことが多いので期待できるかもしれない。

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プホルス、三冠王の可能性|2009年の注目選手-01

2009年ナリーグのMVPは、満票でアルバート・プホルスが獲得した。その圧倒的なSTATSを見れば、当然のことだと思える。プホルスについては今夏にもいろいろ調べたので、今回は三冠王の可能性について考える。

 Pujo



MLBではカール・ヤストレムスキー以来三冠王は出ていない。三冠王には、2つのパターンがある。平常はタイトルに手が届かないが、ある年だけ好調で三冠をさらってしまうタイプ。ヤストレムスキーやフランク・ロビンソンなどがそうだ。

もう一つは、毎年各タイトル争いに顔を出し、いつ三冠王を取るか、と言われながら満を持して獲得するタイプ。テッド・ウィリアムスやゲーリッグ、ホーンスビーなどの大打者が並ぶ。プホルスはまさに後者のタイプだ。

プホルスがデビューした2001年のナリーグはホームラン狂騒曲の最終年だった。今から思えば、この数字はまさに異様だ。プホルスは新人としては驚異的な数字を残したが、タイトルは遠くにある感じだった。

しかし、それ以降、プホルスは打撃三部門でほとんど5位以内に食い込んでいる。毎年、一発屋のようにタイトルを取る打者はいるが、ここまで安定した成績を残す選手は彼しかいない。辛うじてマット・ホリデーが三部門に顔を出している。

これだけ成績を上げながら、プホルズはタイトルは2回しか取っていない。2009年の本塁打王と、2003年の首位打者だけだ。各部門ともに競争が激しいからだ、今後プホルスの快挙を阻むとすれば、ライアン・ハワードだろう。2006年以降、驚異的な本塁打と打点をたたき出しているハワード。プホルスは打点争いで一度も勝ったことがない。ハワードとフィルダーとプホルスより若くて飛ばす大物が、打点、本塁打の2部門で立ちはだかるだろう。

Pujo-STATS

三冠王を抜きにしても、プホルスはテッド・ウィリアムス級の歴史に残る打者になるだろう。三進数は減少し、四球は増え、円熟味を増している。故障がなければ、あと10年近くは第一線で数字を残すのではないだろうか。

間違いなく、21世紀最初のディケードは、プホルスの10年だった。

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偉大な打者たちの27歳から35歳|エピソード2009-21

Gファンですが様に触発されて、こんな表を作ってみた。

以下は、27歳でMLBに飛び込んで35歳まで、偉大な記録を生み出してきたイチローの実績に、同時期の名選手たちの成績を重ね、年度成績に換算したものだ。

 27-35

5000打数以上の通算打率150傑の中から、戦後に活躍し、2000本以上の安打を打った選手の27歳~35歳までをピックアップし、出塁率の高い順に並べた。色が変わっているのはベスト10である。A-ROD、プホルズは35歳を迎えていないので入っていない。

この年齢は、選手がまさに全盛期から円熟期へとさしかかる時期である。

ボンズの残した成績のすさまじさが目立つが、マニー・ラミレスの数字も相当なものだ。そして「休まない」と言う点では、イチローとピート・ローズが双璧だ。打率ではカルー、イチローは3位である。しかし出塁率で見る限り、イチローは下位に沈みこむ。

見れば見るほど、いろいろなことが見えてくる。イチローと同い年のノマー・ガルシアパーラは、すでに選手晩年を迎えているため、数字は振るわない。

日本ではほとんど話題にならないが、COLのトッド・ヘルトンが、歴史に残る打者になりつつあることが分かる。2塁打の多さは、大昔のトリス・スピーカーなみである。地味な存在だが、注目していきたい。

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メルキー・カブレラの存在意義|エピソード2009-20

NYYにどんなことがあっても、メルキーはずっといるような錯覚があった。それくらい、不思議な存在感があった外野手だ。

同じ外野手系のプレーヤーだが、松井とは対極をなしている。NYY5年で36本塁打.269、足も44盗塁。OPS.712。しかし、レギュラーが張れたのは、外野守備がしっかりしていたからだ。

Melky01 



メルキーがレギュラーになった2006年以降を見ても、シェフィールド、Bウィリアムス、松井、デーモン、アブレイユと、ヤンキースの外野は中年の大物のたまり場だった。メルキーは、こうした大物の間にあって、守備面の不安を打ち消す役割を一手に引き受けていた。2008年は打撃が極端に不振になったために一時AAAに落とされたが、また起用されるようになった。

以下は守備のSTATS。

 Melky02



メルキーはセンターとしては、守備範囲が広いとは言えない。RFや守備率も並み。やはり売りは肩だ。2007年にはMLB1位の14補殺を記録。以降の数字は伸びないが、これは相手がメルキーの肩を恐れて走らなくなったからだ。この「抑止力」が、おじさんのたまり場となったNYYの外野では重要だったのだろう。

メルキーはNYYならではの事情でレギュラーを保っていたと言っても良い。

しかし、ATLではそうはいかない。3つの外野の定位置を、ディアズ、マクラウス、シェーファー、ブランドン・ジョーンズらと競わなければならない。決め手は守備力ではなく攻撃力だろう。

2010年、カブレラは真価が問われる年になる。

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NYYの投手整備状況|エピソード2009-19

バスケスを獲得したことで、NYYの投手補強はほぼ整ったという感じだが。

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今年は、王建民がFAになっているくらいで、主要な投手はほとんど動かず、ATLからバスケスと若手のローガンを獲得した。4番手までの先発が固まったところで、ジョバ・チェンバレンをローテーション5番目で使う。だめならばヒューズなど他の投手にチャンスを与えていくという感じか。しかしジョバとヒューズはいつまで「大事に育てられる」のかとも思う。

現時点で、懸念材料は41歳と言うリベラの年齢だ。この投手が今年使えないようなことがあると、NYYの連覇は難しくなる。アセべス、新加入のローガンなどが代替候補か。マリアノの手前、あからさまな補強は難しいだろうが、NYYはいつでも手を打つ準備はしていることだろう。

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プロフィール
最近メディアからいろいろお話をブログにいただくようになりました。迂闊なことに、殆ど対応できていませんでした。ご連絡は下記までお願いいたします。

baseballstats2011@gmail.com

広尾晃と申します。

ライター稼業をして、かれこれ34年になります。

2009年1月に、SportsNaviで「MLBをだらだら愛す」というブログを開設、12月には「野球の記録で話したい」を開設。多くの皆様にご愛読いただきました。2011年11月、livedoorに引っ越し。基本的な考え方は変わりません。MLB、NPBの記録を中心に、野球界のことをあれこれ考えていきたいと思います。多くの皆様に読んでいただきたいと思いますが、記録や野球史に興味と尊敬の念を持っていただける方のサイトにしたいと思います。特定の球団のファンの方も大歓迎ですが、「ひいきの引き倒し」的な論調には与しません。

広尾晃はペンネーム。本名は手束卓です。ペンネームは、小学校時代から使っていました。手束仁という同業者がいるので、ややこしいのでこの名前で通しています。ちなみに手束仁はいとこです。顔もよく似ています。
私が本名を隠しているかと勘違いして、恐喝のようなコメントを送ってくる犯罪者まがいがいるので、あえて公表します。


2012年11月「クラシックSTATS鑑賞」を独立したサイトにしました。

Classic Stats


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常時参照させていただいているサイト

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