野球の記録で話したい

Baseball Stats Lounge

WBCの中間決算 その2|WBC2009

2009315日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】 

キューバの打線は、打率1位、本塁打2位。録画を見ていても、とにかくよくヒットが出ている印象だ。前回でもふれたとおり、これはフォロソルと言うやたらとボールが飛ぶ球場のことを割引して考える必要があるが、もう少し、その中身に踏み込んで打線を見てみたい。

 CUBA-1-1

特徴的なのは、ほとんどが右打者であること。左はマジェタとスイッチヒッターのセぺダ、控えのマルティンだけ。日本の先発投手は右が3枚だからこれは少し有利かもしれない。キューバリーグで20本以上の本塁打を打っている、ペラサ、グリエル、セスぺデス、デスパイネは好調だ。そして、このチームは捕手の打撃が絶好調なのだ。ペラサも含め、捕手は3人ともベテランだが、打棒も凄まじい。これが、投手のリードに好影響を与えていることだろう。

キューバが3試合で打った本塁打は11本。これを録画を見ながらチェックした。

CUBA-1-2

ほとんどの本塁打が両翼100mのフォロソルのフェンスぎりぎりの当たり。特に投手陣が弱体の南アフリカ戦は、相当割り引いて考えるべきだろう。しかし、次の2戦で打った5本塁打は実に有効に機能している。特徴としては、ほとんどがバッターカウントで打っていること。2ストライク以降の本塁打は1本しかない。要するに早打ち、好球必打でどんどん振ってくるのだ。その上、11本中8本が流し打ちかセンター返し。ライナーが多いのだ。ほとんどテークバックをとらずに最短距離で素早くバットを振っている。右打者が多いことを考えれば、ライトイチローは相当忙しいのではないか。

この3試合でMLBの一線級の投手とはほとんど当たっていないことを考えても、キューバ打線を過大評価するのは禁物だが、早打ちで引っ張らずに当ててくるという特徴に、松坂がどのように対応するか。できれば球数をあまり使わずにばったばったと切ってもらいたいと思う。

■後日談:このWBCの日本キューバ戦は、名勝負の一つだと思う。日本の準備がキューバを上回っていた。

WBCの中間決算 その1|WBC2009

2009314日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】 

昨日まででWBCのラウンド1が終わった。J-SPORTSの録画を今朝まで見とおした。正直言って凡戦も多くて、苦痛に近かった。何でこんなに守備が下手なんだ、コントロールが悪いんだと叫びたい試合もあった。また、ラウンド2進出が決まったチーム同士の試合は、明らかに調子を落としているケースもあった。

ともあれ、STATSが出そろった。以下は各チームの投打の成績。

WBC-1-1

衝劇的な数字だと思う。野球は投手によってきまるというが、防御率1位は敗退したドミニカなのだ。もちろん、オランダに連敗したから敗退したのだが、オランダの打率は出場16国のうちで最下位。実力は数字に如実に表れているのだが、勝敗は別だったということなのだ。

ドミニカの投手陣は、抑えても抑えても見方が点を取ってくれない中で投げ続けた。ペドロだけでなく、みんな頭に来ていただろう。オランダの投手陣は好投していたが、チャンスはなかったわけではない。16球団最多の30もの四球を提供しているのだから。ドミニカ打線は湿ってはいたが、それ以上に拙攻だったということだ。

日本は防御率でも打率でも良い位置につけている。堅実そのものだ。

キューバは打率で断トツの1位、本塁打2位、防御率も良いし、これは強そうだ、と思いがちだが、この数字は相当割り引く必要がある。

Pool別、つまり球場別のSTATSを見ると如実に分かる。

WBC-1-2

TV中継でも感じたことだが、4つの会場で行われていた野球は全く別物なのだ。Pool-Bのメキシコ、フォロソルは海抜2000mの高地にあり、空気が薄いために両翼100mのスタジアムをボールはどんどん超えていく。1試合平均4.7本の本塁打、平均のOPSが1点を超える超バッターズスタジアムだったのだ。キューバの打撃はこの球場の特性を生かして、素早いスイングでライナーを飛ばした結果だ。確かに投手陣は侮れないが。

反対に、ドミニカが悪夢を見たPool-Dのヒラムビソーンは、ピッチャーズスタジアムだったことが分かる。

こうしてみると、プエルトリコのバランスの良さが目に付く。わずか数試合ずつのSTATSだから、決定的なことは何も見えないが、これまでと異なった球場で、各チームがどんな戦術を取るかが大きなポイントになるだろう。

■後日談:キューバの成績が実力を反映していなかったのは後に証明された。

ペドロとバーニーのWBC|WBC2009

【2009年3月12日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

ドミニカはいったいどうなってしまったのだろう。オランダとのリターンマッチの延長11回、オランダ、デカスターの強いゴロはファーストのアイバーのミットに収まったように見えたが、まるで“素人さん”のように弾いてしまい、その瞬間にドミニカは「油断」と「迂闊」の団体さんであることを、世界中に知らしめた。

ベンチはさぞ呆然としていただろうが、その中にあって一人憮然としている男がいたはずだ。ペドロ・マルチネス。契約更改年にだけしゃかりきで働くと陰口をたたかれながらも、数字を残してきたこの男が、2008年はNYMで5勝6敗ERA5.61に終わり、折からの経済危機もあって、FAのまま年を越してしまったのだ。彼はおそらく1次ラウンドなどは軽く勝ち上がって、二次、そしてファイナルラウンドで居並ぶ強打者をばったばった倒して、どこかの球団のオファーをもらい、開幕に間に合わせるつもりだったのだろう。

そういう具体的な目的があったから、オランダ相手に委縮するはずなどなかった。

 3/7 オランダ第一戦 

5回から登板

   9番ステイシア   遊ゴロ  1死

   1番キングサーレ  バント安打 

   2番スクープ    3ゴロ併殺 3死

  6回

   3番サイモン    3小飛 1死

   4番ハルマン    三振  2死 

   5番デカスター   三振  3死 

  7回

   6番アドリアーナ  中飛  1死

   7番エンゲルハルト 三振  2死

   8番ジャンセン   三振  3死

  3/10 オランダ再戦

    5回から登板

     5番エンゲルハルト 中直  1死

     6番アドリアーナ  中飛  2死

     7番バンクルースター三振  3死

    6回

     8番ジャンセン   3小飛 1死

     9番デュールスマ  捕ゴロ 2死

     1番キングサーレ  死球

     2番スクープ    三振 3死

    7回

     3番サイモン    左飛 1死

     4番デカスター   2ゴロ 2死

     5番エンゲルハルト 3小飛 3死

 

まるで、料理屋の親方が賄いメシでも作るような無造作さで、オランダの打者をなで斬りにしていった。(オランダでトリックスターのような役割をしたキングサーレを2回とも取り逃がしているのは興味深いが)。

飯の種を探すために野球をしているペドロにとって、オランダのような半端な連中は眼中になかった。「顔」で抑えていた。

オルティーズをはじめとする他の連中が次々と、オランダに打ち取られ、ドミニカのWBCがあっけなく終わったとき、ペドロは叫んだのではないか?

「俺の商売をどうしてくれる!」

 一方で、2006年、打率.281、11本、61打点をあげながら、NYYから契約を解除され、そのまま引退状態になったバーニーウィリアムスも、プエルトリコ代表として、再起を目指していた。足を故障したとの情報もあったが、練習試合から打席に立ち、元気さをアピールしていた。

しかし、WBC一次リーグが始まると、彼はもはや現役の選手ではないことを露呈した。オランダ戦の3回、ベルトランのシングルで二塁から長駆ホームインを狙ったバーニーは、キングサーレの返球に易々とアウトになった。まるでスローモーションのような走り。1番打者としてはあまりにも悲しかった。次の打席でポップフライを上げると、その試合はお役御免になった。そして、再びのオランダ戦では、イバン・ロドリゲスの代打として登場するも、安打は出なかった。

3試合で4打数ヒットなし。チームはこの41歳の大選手に気を使っているが、心なしか体は緩んでいるし、目に覇気はない。

バーニーもWBCを踏み台にして復帰を図ったのだろう。しかし、現実の厳しさを身をもって感じたのは彼自身ではないだろうか。

彼にはアメリカラウンドがある。華やかな舞台で、もう一度「51番」の輝きをとりもどしてほしいと切に願う。

■後日談:バーニーは結局WBCでの不甲斐なさであきらめがついたのではないか。ペドロはこの活躍で再び職を得て、ワールドシリーズまで行く。松井秀喜の大活躍の序章は、WBCでのペドロの孤軍奮闘だったと言えなくもない。

ドミニカ正気を失い勝機を失う!|WBC2009

【2009年3月11日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

11回表、ライトのキングサーレにエラーが出て、レイエスが長駆ホームインした時は、その1点が10点くらいに思えた。昨日のプエルトリコ戦に続いて、オランダは惜敗するか。順当な結果だが。

で、その裏、ドミニカが投じた投手はその名も「マーモル」。1回を守る切るに違いないと思ったが、代打デヨングに2塁打を食らう。スミスのゴロの間にランナー三進、で、次打者、痛恨のエラーをしたキングサーレの打球がホセ・ギ―エンの前で弾んで同点。そして、シャリオンの打席でマーモルが牽制球エラー、キングサーレは3塁へ、シャリオン三振で2死、強打者サイモンを敬遠、1、3塁となって運命の打者は前回大会でも活躍したデカスター、ボール、ファウル、ボール、ボール、空振りのあとの強い打球が1塁アイバーのエラーを誘ってさよなら。

何でこんなとこで甲子園やってるんだ!と叫びたくなるような試合。ドミニカは、完全に正気を失っていた。

打撃も投手もドミニカの方が完全に勝っていたが、守備の面ではオランダが上だったのだ。もしペナントレースで両チームが10回戦えば、おそらく9回はドミニカの勝ちだろう。しかし、一発勝負の総力戦では、その常識は通用しないのだ。最後まで、ドミニカはこの現実を把握できないうちに敗れ去った。

見えてきた、WBCは、インターナショナル甲子園だ!山彦打線も、11人野球も、ハンカチ王子も何でもありなのだ。

■後日談:オルティーズの暗さが目立っていた。結局、作戦なき素材集団が、必死で頭を使った素人集団に完敗したのだ。必然の負けである。

半島の怒れる巨人たちへ|WBC2009

【2009年3月10日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

大阪の下町の高校に通った私は、コリアンの香りの中で十代を過ごした。総連系、民団系、そしてパンチョッパリ(悪い言葉だ!)と呼ばれたハーフの子。そんな友人の家に招かれて食事をよばれたことがあるが、オモニは限りなく親切で、プルコギだの、チャプチェだの、オイキムチだの、目の前にずらっと並べて「あれ食え」「これ食え」、高校生だがビールも注がれて目が回りそうだった。韓国の人は、好意を物量で表すのである。

韓国チームの主軸、金泰均、李大悟、そして主戦級の左腕、柳賢振などの体つきを見ていると、そういう濃密な人間関係の中で、腹いっぱいに食って育ったのだろうと思ってしまう。彼らのような体形は、NPBではほとんどいない。西武の中村やWBC代表の村田などは、肥満とはいってももっと柔らかそうだ。

韓国の巨人たちは固太りで、下半身がどしっと重たそうで。いずれも公式発表は、100kg前後となっているが、120kgはあるんじゃないかと思う。特に李大悟はスポーツマンとは思えない。顔だけはほっそりして身体はずんぐり。中田翔が着ぐるみを着たような感じだ。日本なら思いきり搾られるのではないか。

そういう連中が、試合ではよく動くのだ。柳賢振は台湾を寄せ付けなかった。力感あふれるフォームから切れ味の良い球を投げ込んだ。李大悟は柔らかいバッティングを随所に見せた。そして金泰均の勝負強さ。ここぞというときに、恐ろしい形相でバットを振る。あんな顔は、日本では奈良の古寺の神将像くらいでしか見かけない。

それだけではない。この大男たちは塁上でもじっとしていない。ことに金泰均である。彼は昨日の日本戦の4回、レフト前に先制タイムリーを放ったが、離塁が大きく捕手城島と遊撃中島の連携プレーに刺された。それに懲りることなく7回、2塁打で出て続く李大悟のショートゴロで金賢洙が本塁突入をしてアウトになる間に3塁を陥れようとして刺された。何という無鉄砲な走塁。コーチの指示はよく見えなかったが、次の塁に進みたい、という火のような思いが生んだ暴走の様に思えた。

日本の野球人は、この暴走を嗤うだろう。しかし、韓国の強さはここに端的に表れている。結果を恐れない、責任を問われることを恐れない激しさ、強さ。攻める姿勢。(そういえば金泰均は、交代した投手の初球をフルスイングしていた)よく韓国、朝鮮の人々の情念は、「恨」という恐ろしい言葉で表わされるが、その激しさが大舞台になればなるほど奇跡を呼び込むような気がする。たとえ手が届かないように見えても、思いの限り跳躍しなければ、果実に触れる可能性は皆無なのだ。

私は、昨日の金泰均、中国戦の途中から出てきて快打を飛ばした李大悟、台湾戦で気迫を見せた柳賢振などに、日本人にはない激しさ、ひたむきさを感じて心を揺さぶられた。ファンになってしまった。

日本の「つなぐ野球」とは、つまるところ誰も責任を取らない、責められるような場面を作らない野球ではないか。昨日の8回、安打で出たイチローを、チームで一番当たっている中島に送らせたジャパンの野球は、何を目指していたのか。あれで「説明責任」を果たしたつもりなのか。「やるべきことはやった」という言葉の裏には、「それ以上はしなかった」というレトリックが隠されてはいないか。

 韓国料理に欠かせない唐辛子は、実は日本からもたらされたものだ。日本ではほどほどの辛さだった唐辛子だが、朝鮮半島に渡って激しい辛さになったという。日本と韓国の気性の差は、土壌や風土に根ざすものなのかもしれない。

■後日談:金泰均が日本に来ることになった。ぜひ、ナマで見てみたいと切に思っている。

ポロリのオーストラリアがメキシコにぼろ勝ち!|WBC2009

【2009年3月9日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

USAとベネズエラのどつきあいのような試合を見ながら、豪メキシコ戦の試合経過を気にしていたのだが、USAべ戦が終わったので、仕事をしていた。

で、今見てみたら、何と17対7コールドでオーストラリアの勝ち。ラテンの人々は、盛り上がる代わりに落胆も激しいというが、これは尋常の負け方ではない。ペレス、カンポス、ディアス、リンコン、オルテガ、コルテス、レイエス、F・ロドリゲス(F-RODじゃなくてAAA)とメキシコが繰り出した8投手陣がめった打ちされた。このうち半分はAAA級だったが、メキシコの投手陣は通用しないということだ。

南アとメキシコは相当力の差があるから、よもや負けることはないだろうが、メキシコのその次の試合はオーストラリア、キューバ、いずれとの戦いになるにせよ、相当苦戦するだろう。

今日の2試合を見て、オーストラリアは、キューバに通用しないとは言い切れなくなってきた。

二次リーグでこのPoolの勝者と当たる日本にとっても微妙な話になってきそうだ。

 それにしても、大阪ドームでポロリを連発して国に帰されたブライス君は、今頃カンガルーと肩を叩きあって(カンガルーの肩は狭いが)、喜んでいることだろう。

■後日談:これからもWBCのだいご味は番狂わせだ、ということをつくづく思い知らされることになる。

韓国の投げ勝ちである|WBC2009

【2009年3月9日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

点差は1点、安打数は韓国4本、日本6本。しかし日本の6安打はすべて散発。韓国は4安打に加えて7四球を選んでいる。金泰均の2度にわたる不細工な走塁ミスがなければ、点差はもう少し開いていた。

日本が2塁へ進んだのはボークがらみの4回と8回のイチローのみ。無四球継投をした韓国投手陣は、それ以外、ほとんどピンチがなかった。投げ勝ちである。

死力を尽くした好勝負だったが、日本投手陣はとにかく勝ち身が遅すぎる。2-3にしすぎる。城島のリードは確かにすばらしかったが、せめてあと1球ずつ速く攻めないと、今後苦労するんではないか。

8回のイチローに出た安打、さらに岩隈、杉内の好投は収穫。点は取られなかったが、馬原、山口、藤川のブルペンはまだ力を発揮していない。

しかし、2位でも通過は通過である。キューバ戦。韓国よりは組みしやすいと思う。好不調の選手もはっきりしてきたし、今後の課題は見えてきたと思う。

■後日談:ここから日本は頭を使いだしたのである。日本の良さはこの敗戦から始まったと言っても良い。

USAは関脇相撲で乗り切る気だ|WBC2009

【2009年3月9日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

大事なベネズエラ戦の4番にユーキリス。マニー・ラミレスやA-RODを横綱とすれば、関脇クラスか。内野は、1Bユーキリスからペドロイア、ジーター、チッパーと実に豪華。

デーブ・ジョンソンは大艦巨砲主義では全くなく、自分の仕事をきちっとする選手をそろえる作戦だ。アダム・ダンや中継ぎ投手など、3月になって追加補強した選手がことごとく活躍しているのも彼の才覚だ。その最たるものが、抜擢されたユーキリスの一発だろう。大きなスキンヘッドがふかしイモのように汗をかいていた。ユーキリスは、上位なら上位の、下位なら下位の、そして主軸なら主軸の仕事ができる。大した選手だ。

USA、ベネズエラともに投手陣の未整備が目についた。また、打者でも米のペドロイア、チッパーやべのオルドニェスなどヒットが出ない選手がいたが、ジョンソンは、チッパーをあっさり引っ込めるなど、きわめて現実的な作戦をとっていた。

投手陣にしても、先発の柱に頼るのではなく、最初からつなぐのが前提で、使いべりのしないセットアッパーをぞろりと揃えている。みんなくせ球で、しかも速い。(ジーグラーは神通力が失せたようだが)

野球の本国のプライドよりも、実質的な勝利を手にするためのタクティクスを優先する。USAはクレバーだ。

■後日談:このあとユーキリスは負傷して帰ってしまうのである。これがUSAの前途に案とを漂わせた一因になった。

キューバは直線的だった|WBC2009

【2009年3月9日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

南アで一番いい投手のアーミテージでも、キューバには通用しないのはわかっていた。キューバは大振りせずに鋭く振りぬいていた。右打者が右へライナー性の打球を飛ばすのが目についた。フォロソルは両翼100mあるが、高地のため空気が薄くてホームランが出やすい。それにしてもキューバの打者は振り出しからインパクトまでの速度が速いようだ。外側の抜いた球は禁物だ。

先発のノルへ・ルイス・べラは、球速もない上に棒球で、良いところがあったとは思えない。それでも南アの打者には通用していた。南アにはちっこい選手がいたな。

日本はセカンドラウンドで当たる公算が大きい。キューバ打線はスピードもパワーもあるが、日本的な制球力の利いた投球にどう合わせてくるのか。投手でいえば、新たなエースになってきたユリエスキ・ゴンサレスやラソに日本打線がどんな対応をするか。そんなにすごいとは思えないのだが。

今日の試合では、キューバは良くも悪くも「直線野球」という印象だった。少し韓国に似たところがあるかもしれない

■後日談:キューバと韓国の試合が見てみたかったと真剣に思う。

マリアノ・リベラWBC参戦?|WBC2009

【2009年3月8日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

プエルトリコ・パナマ戦の録画を見ていたら、NYYのマリアノ・リベラがユニフォームを着てパナマのベンチに座っていた。去年の内に不参加を表明していたじゃないか!

「私たちもよく分かりませんが、リベラは試合に出るということですかね」とアナウンサーも言っていたが、WBCのロースターはどうなっているのだ。韓国も直前に投手の黄斗聖を林泰勲に変えていたが。苦労してロースターを作ったのが空しい!

こうなったら、日本だって今から松中を入れよう!

■後日談:WBCはいろいろな部分がいい加減だったが、特にロースターはどうなっているのかと思った。だが、そのためにペドロやバーニーの雄姿が見られたのだが。

韓国は監督の顔もコールドだった|WBC2009

【2009年3月8日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

中国は、目前の敵ではなかったのだろう。敗戦に浮足立つのではなく、一気に真剣度を増して勝ちにいった。李大悟を外し(ベンチでうす笑い)、格下の李机浩を入れたが、この李が一発、あとから代打で李大浩も出て2塁打など、打線が再び目覚めた。試合後のインタビュー、病み上がりの金寅植監督は、このシリーズずっと無表情だが、まるで敗戦の将のように暗く、思いつめた感じだった。

中国が勝てるとすれば、序盤に韓国のすきをついて、こつこつ点を稼ぎ、それを継投策で守り切るしかなかったが、昨日投手を使い果たしたために、それもならなかった。しかし、これで中国はアジアの3番手に上がったのではないか。

14点。昨日とられたのと同じ得点で終わったことにも、何やら怨念めいたものを感じる。

明日の韓国は昨日とは違うはずだ。しかし、4連戦で疲弊している韓国と、1日おきの日本では条件が違う。また昨日の大勝で日本はいろんな面で吹っ切れているはずだ。強化試合からずっと好調だった岩隈に期待したい。

■後日談:中国は台湾戦に全力を尽くしたために、韓国戦まで手が回らなかった感がある。これからは手ごわい相手になるだろう。

オランダ、オランダ、オランダ!|WBC2009

【2009年3月8日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

途中まで中継を見て寝たのだ。その時点で蘭3-ド2で7回。それでも負けるとは思わなかった。ドは毎回走者が出ているし、オランダは1回の3点を細々守ってるだけだし。毎回のように投手が変わって打ちあぐねていたが、テハダのように誰かが一発打つのは時間の問題だと思っていた。

朝、結果を知る前に録画を見て本当に参った。9回、MLBナンバーワンの快速68盗塁のタベラスがサードで刺されて2アウト、捕手はマイナーもマイナー、A級だ。そして最後は守備固めのバウティスタがオランダリーグ10勝2敗ボイドの前に三振して終わり!なんじゃこりゃ!

リードされているのにオルティーズを引っ込めてバウティスタを守備固めに使うなど、最後まで負けるとは思っていなかったのだろう。その愚かしさと無策さが今回のドミニカである。キャッチングの下手な捕手、内野の連係の悪さなど、事前に指摘された欠陥が全部出た感じである。

ドミニカは打線を見れば、意外に〝普通のMLBのチーム〟クラスになっていたが、それにしても相手は〝素人さん〟である。

ポンソンが意外にスリムで好投をしたこと。ドが最後まで必死な感じがなかったことなど、いろんな要素がからんではいるが、それにしてもこんなこと、あり得ない。オランダリーグのレベルの高さを世界に知らしめた一瞬だ。

ペドロ・マルティネスが2番手に出て、格の違いを見せつけてオランダを退けたのも見ものだったが、それも吹っ飛んでしまった。

何せ、アナウンサーが「ここで○●したらこうなります」という予測が全部現実になっていった。幕下力士が朝青龍をぶん投げたのだ。いやあ、すごいものを見せてもらった。

■後日談:歴史的な勝利だった。そして奇跡ではなく必然だった。もう一度、オランダは歴史的な事件を起こすのである。

地滑り的大勝|WBC2009

【2009年3月7日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

韓国は強いぞ、という予想はすかーんと外れた。でも久々に快哉を叫んだ。気持ち良かった。

すべてはイチローの1、2打席につきる。特に2打席目のバントはSEAでも好調な時に出す手だ。「彼が帰ってきた」との思いが、チームに力を与えたのだろう。村田を4番に据えたのも当たった。中島は右に左にいい当たりを飛ばしたし、城島は一昨年以来という感じの打棒を振るった。

松坂は、良くも悪くも「いつもの松坂」だった。カウント3-2まで、点を取られるまで、黒星がつくまで勝負は終わっていないという懐の深い投球だった。

こういう試合というのは、言うべきことはあまりないのだ。ただ、ホームの後押しは確実にあったとは思う。

先発の金広鉉は、立ち上がりの速攻の前に、自分の持ち味を出すことなく崩れ去ったが、昨日の台北の李振昌を見るようだった(実力では天と地だが)案の定、李大悟の3塁守備は見られたものではなかったが、それは試合の流れとは関係がなかった。

コールド勝ち。これで日本は韓国の呪縛から逃れることはできるのだろうか。また韓国は、激しいショックの直後、決して侮れない中国と対戦する。〝まさか〟という気もしないではない。

■後日談:金広鉉にとっては、本当に大きな敗戦だった。これから中核の戦力とはとみなされなくなるのである。

中国は怖いぞ|WBC2009

【2009年3月7日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

中国-中華台北戦。台北は林威助を3番にするなど、打線をいじってきた。しかし、戦い方は変わらない。昨日と同様、1回の攻撃がすべてだった。制球が定まらない中国の先発呂建剛の立ち上がりをついて林哲瑄が四球を選んだのはいいが、また塁を進めることができなかった。で、あとは同じ。昭和40年代、読売V9時代に、何考えずにぽこぽこ凡打の山を積み上げた、別当大洋ホエールズを彷彿とさせる打線だった。

呂はすっかり立ち直って、6回半ばまで投げた。この時点で勝負ありである。マスコミは大金星と騒いでいたが、そうは思わない。

この試合が、上昇中国と下降線台北の交点になったのだと思う。

日韓戦が始まってピストルみたいに3連打。もう書いてられないのでこの辺で。李大浩の3塁守備、昨日は見られなかったがポイントになると思う。■後日談:中国と中華台北、モチベーションも大差があったが、それ以上に実力差も付いていたのだろう。正直、台北へ野球を見に行く気はあまりしない。

中華台北は壊れていた|WBC2009

【2009年3月7日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

韓国:チャイニーズタイペイ戦

極論すれば1回の表裏だけでゲームは終わっていた。

台湾先発の李振昌は、強化試合の巨人戦でも通用しなかったが、韓国相手でも四球、死球、四球、安打、左飛、四球そして李晋暎の満塁本塁打と続けて6失点、わずか7人で試合を壊した。

壊れていたのは李振昌だけではない。出塁すればバント失敗、併殺、牽制アウトと、点差とシチュエーションを考えない攻撃に終始した中華台北というチームそのものが壊れていた。今、台湾のプロリーグは屋台骨からゆらいでいる。ナショナルチームを作るどころではないのかもしれない。投手の使い方も、廖于誠に3回を投げさせ、東京ラウンドでは実質的に使えなくしてしまうなど、何も考えていないように思えた。無策。アマチュア出身の監督の初回からの苦笑いがそれを象徴している。

韓国は中盤、中華台北の繰り出す2番手、3番手をやや攻めあぐねてはいたが、5,6回に理想的な点の取り方をした。ここらが日本との大きな違いだ。

シロクマのような李大浩や、ジャイアンみたいな柳賢振など、日本ではあまりみない体型の巨漢がのびのびと野球をしていた。

選手個々の力の差以上に、マネージメントの差で韓国が圧勝した。投手力は日本と互角、打者は上、という印象だ。

中華台北には、ナイターの翌日のデーゲームが待っている。おそらく中国にも敗れるのではないだろうか。

■後日談:台湾は熱心な応援団が来ていたが、ずいぶんプライドを傷つけられたのではないだろうか。ナショナルパスタイムの腐敗、弱体化は、国民の気持ちをも傷つけるのだ。
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最近メディアからいろいろお話をブログにいただくようになりました。迂闊なことに、殆ど対応できていませんでした。ご連絡は下記までお願いいたします。

baseballstats2011@gmail.com

広尾晃と申します。

ライター稼業をして、かれこれ34年になります。

2009年1月に、SportsNaviで「MLBをだらだら愛す」というブログを開設、12月には「野球の記録で話したい」を開設。多くの皆様にご愛読いただきました。2011年11月、livedoorに引っ越し。基本的な考え方は変わりません。MLB、NPBの記録を中心に、野球界のことをあれこれ考えていきたいと思います。多くの皆様に読んでいただきたいと思いますが、記録や野球史に興味と尊敬の念を持っていただける方のサイトにしたいと思います。特定の球団のファンの方も大歓迎ですが、「ひいきの引き倒し」的な論調には与しません。

広尾晃はペンネーム。本名は手束卓です。ペンネームは、小学校時代から使っていました。手束仁という同業者がいるので、ややこしいのでこの名前で通しています。ちなみに手束仁はいとこです。顔もよく似ています。
私が本名を隠しているかと勘違いして、恐喝のようなコメントを送ってくる犯罪者まがいがいるので、あえて公表します。


2012年11月「クラシックSTATS鑑賞」を独立したサイトにしました。

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