少し前まで、NPBの選手が新人王になるかどうかは、わりと大きな話題だった。これまで野茂秀雄(1995)、佐々木主浩(2000)、イチロー(2001)と3人のNPB選手が受賞している。しかし松井秀喜のときに、「彼はもう新人ではない」という話も出てアンヘル・ベロアに奪われた。NPB出身者は新人なのかどうかは、MLBでも意見の分かれるところだ。
しかし、今年は久々にNPB出身選手の新人王資格が話題となっている。
オールスターブレーク中である。前半戦の新人王有資格者の成績を見ていく。まずはアメリカンリーグ。

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MLBでの新人王の有資格者は、
前年までのメジャーリーグでの実績が、
打者なら打数130以内、投手なら投球回50イニング以内
25人ロースター(登録選手枠)在籍期間が45日以内。

ということになっている。打者は、ロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイム=LAAのマイク・トラウトが、華々しい躍進。何と、アリーグの首位打者である。新人で首位打者のタイトルを取れば2001年のイチロー以来の記録。5ツールプレイヤーとして評価はウナギ登りだ。オールスターにも選出された。2009年のLAAドラフト1順目、ストラスバーグ世代だ。

続いて、我々が今春、日本で目にすることができた二人の打者。シアトル・マリナーズ=SEAのヘスス・モンテロと、オークランド・アスレチックス=OAKのヨバ二ス・セスぺデス。モンテロは昨年ローテーション投手に成長したマイケル・ピネダとのトレードでニューヨーク・ヤンキース=NYYから来た。昨年の大活躍を考えると、やや期待外れ。もっとも、今季手術で投げることができなくなったピネダよりはましだが。セスぺデスはけがに泣いている。

投手では勝ち星で見ればダルビッシュだが、投球回数など数字的にはOAKのミローンやボルチモア・オリオールズ=BALのチェンと大差はない。オールスターに選ばれたように、注目度は抜群だが、異論が出ることだろう。

またダルビッシュの同僚の救援投手ロスも、47回を投げて自責点5と言う凄い数字をあげている。
ダルが順調に勝ち星をあげたとしても、内容で異論が出ることもあろう。またぞろ「NPBの選手は新人と言えるのか?」の議論も巻き起こることだろう。

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