昨年までナリーグ東地区で5連覇を果たしたフィラデルフィア・フィリーズ=PHIが、昨日時点で首位ワシントン・ナショナルズ=WASから13ゲーム差の最下位に沈んでいる。投打の故障が相次いだからだ。
PHIは、アリーグのニューヨーク・ヤンキース=NYYに比較される存在だった。強いだけでなく、スターが揃い、勝ちっぷりも横綱相撲だった。一昨年は、MLB最高の先発投手と言われるロイ・ハラデーが加入。昨年はハラデー、新加入のクリフ・リー、コール・ハメルズがそれぞれ200回を投げ3人で50勝23敗という充実ぶりだった。

それが今季、主砲ライアン・ハワード、チェーズ・アトリーが故障で長期離脱したうえに、先発投手陣が大きく数字を落として、最下位に沈んでしまった。

昨日時点のPHIの先発投手陣。

Phi-20120718


ハラデーは、故障者リストに入っていたが最近復帰。しかし昔日の面影はない。

さらに深刻なのが左腕クリフ・リーだ。数字としても良くないが、103.1回を投げて1勝6敗という信じられない成績。

4/7、開幕第2戦で先発して6回自責点1で降板して勝敗つかず。以後、7月4日のニューヨーク・メッツ戦まで投げても投げても勝てない状態が13試合も続いたのだ。3年前の川上憲伸を思い出す。QSは9。ここまで勝てないと、モチベーションが維持できず、数字も落ちてくる。6月は先発5試合で自責点が22もあった。

こうしたなかで左腕コール・ハメルズが一人好調を維持しているが、この投手は契約最終年であり、フラッグシップディールで他球団に放出される可能性が取りざたされている。

それはPHIというチームが今季をあきらめたことを意味するのだが、常勝軍団に慣れ切ったファンがそれを許すかどうか。

ベテラン選手で固めた強豪チームは、ベテランが揃って調子を落とすとともに一気に下位に沈むことがある。V9を逸した翌年に最下位に沈んだ巨人を思い出す。

それにしても、昨年まで無敵を誇ったチームが、今は解体の危機。MLBの動きの激しさには驚かされる。

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