今年契約最終年だった、シアトル・マリナーズ=SEAのイチローが、ニューヨーク・ヤンキース=NYYにトレードで移籍することになったという。ありうる話ではあったが、衝撃的だ。本人の希望によるという。
Ichiro20120724


NYYには、金銭プラス選手で移籍する。SEAはD.Jミッチェル(40人枠)とダニー・ファーカー(マイナー)の両右腕投手を獲得。これに加えてヤンキースは今年の年俸も引き継ぐ。

フラッグシップディールでの移籍は噂されてはいたが、本当になるとは。

2007年7月に、翌年以降の5年9000万ドルの契約を結んだイチローは、今季が契約最終年だった。
SEAは、当初は継続して契約する意向を示していたが、1800万ドルという年俸に加えて、最近の成績低迷もあって、イチローの放出を決めたのだろう。

夢のような話ではある。もう何年もモチベーションを高める要因がなかったイチローである。NYYに行けばいいのに、とは多くのファンが言っていた話だ。しかし、現実的には巨額の年俸と長期契約が立ちはだかった。SEAの実質的なオーナーが任天堂の山内氏であることもあり、イチローはSEAで現役を終えるのではないかとも思えた。

成績が低迷し、生産性でいえばリーグのレギュラー選手でも最低ランクに位置する今のイチローだが、気分が一新されれば、再び輝きを取り戻す可能性は十分にあるのではないか。

NYYには、ともに打撃論を戦わす友人だったデレク・ジーターや、アレックス・ロドリゲスがいる。彼らと同じピンストライプのユニフォームでプレイするのは、ファンのみならずイチローにとっても夢だったのではないか。1番イチロー、2番ジーターが実現するか、現地では9番左翼が予想されているが。

NYYにしてみれば、先日福留孝介を獲得したのと同様、外野手の強化という意味合いがある。
ブレット・ガードナーが長期DL入り。カーティス・グランダーソン、ラウル・イバニェス、ニック・スイッシャー、アンドリュー・ジョーンズという顔ぶれで外野を守ってはいたが、40歳のイバニェスをフルで使い続けることに危険を感じていたのだろう。

しかし、NYYの公式サイトが「ALL-STAR DEAL」とキャッチフレーズをつけたように、ただのトレードではなく、歴史的なトレードだ。

これ以上のモチベーションアップはあり得ないだろう。同一リーグ内の移籍だから。イチローは規定打席を保ったまま、以後も成績を積み上げることが出来る。

本日からNYYとSEAのカードが始まる。今は試合前のタイミングだが、イチローはセーフコフィールドを横切って、敵だったNYYのベンチに座るのだ。しかも、今日の先発はNYY黒田博樹だ。
仕事、休もうか!

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