2010年2011年両年ともに100回以上投げた投手は、25人いる。リーグを代表する先発投手だ。彼らの成績が、統一球導入前後でどう変化したかを見ていきたい。
比較する数値はDIPSにした。投手が制御しうる被本塁打、与四球、奪三振から編み出した数値。異論はあるだろうが、投手の実力を見る上で最適だと思う。

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予想通り、今季驚異的な活躍をした楽天の田中将大が断トツの1位。そして中日の吉見一起、日本ハムのダルビッシュ有、ロッテの成瀬善久と続く。田中はもともと成長途上にあった上に、統一球をうまく生かし、数字の大幅アップを実現させたのだ。

ダルビッシュは昨年の時点でDIPS2.05と驚異的な数字を残していた。しかし、今年はさらに数字を向上させ、NPB史上でも空前の数字に至った。

吉見一起の成績も納得できるが、成瀬が上位に来ているのが意外。今季10勝12敗と負け越しているが、これは打撃の援護が少なく、好投の割に報われなかったということだろう。

両リーグのDIPSの向上(減少)率の平均は82%程度だが、そのライン(で示した)より上の投手は25人中4人しかいない。統一球の恩恵は均等にもたらされたわけではなく、ごく一握りの投手が大幅に数字をアップさせ、他の投手はそれほどでもなかったということだ。

巨人、阪神の先発投手は、統一球をうまく使えなかった。これがチームの低迷の一因となっている。

横浜は2年連続100回を投げた投手がいないので比較ができない。統一球をうんぬんする以前の状態だ。

統一球になって数字を大きく落としたのが西武の岸孝之。岸は統一球が手になじまなかったのではないか。

次に救援投手についてみていこう。意外な数字が並んでいる。

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