ダルビッシュ、川崎などが派手なアピールをしたために、やや霞んでしまった感があるが和田毅もMLBへの挑戦を表明している。
先発投手として契約してくれる球団を優先したいとのこと。ブログでは「この話については、全てが決まってちゃんと報告できる日が来たときに、みなさんにお話したいと思います。」と記している。
キャリアSTATS

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故障の年を除いて二桁勝利。堂々たるエースの成績だ。和田と言えば奪三振。三振奪取率は8を超える。取るべき時には、きっちりと三振が取れる投手だ。

球速は平均すれば140km/hを少し超える程度だが、切れと伸びがあり、打者には100マイルにも感じられるという。2シーム系ではないようだが、映像を見ていると手元で少し動いているようにも見える。この球はMLB打者にも有効だろう。

また性格的にも真面目で、向上心が強く、フォームの改良やトレーニング法の改良などにも熱心に取り組んできた。

しかしながら、和田の成績を見ていると、気になることが多々ある。

まず、和田は一度も200回を超えて投げたことがない。今季の184.1回が最多なのだ。また、与四球もかなり多い。MLBで求められる効率的な登板ができるのだろうか。
過去3年間の和田の登板記録を調べてみた。OP=対戦相手、IP=投球回、H=被安打、HR=被本塁打、SO=三振、BB=四球、ER=自責点、NP=投球数。

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2009年は左肘の炎症で105日間も戦線離脱した。2010年はシーズンを通してローテを維持したが、中6日以上の間隔が多いうえに、5回で降板するケースも多かった(昨年のMVPは物足りないと思った)。2011年は一度だけ登板回避があったが、QS(6回以上投げて3自責点以下)も増えて、内容的には一番充実していた。統一球の恩恵もあっただろう。

しかし、最も充実していた今年でも、和田の投球数=NPは、2936球にすぎない。ダルビッシュの稿で紹介したが、➜MLBの先発投手はシーズン3200球は投げる。キャリアで3000球を投げたことのない和田には、これは大きな壁だ。

これに加えて、和田の投球にも懸念がある。今季の和田の1イニングあたりの球数=NP/IPは15.899、打者一人当たりの球数=NP/BFは4.044。いずれも過去3年では最小だが、ダルビッシュと比べるとかなり多いことが分かる。そしてこの数字はMLBの先発投手と比較しても、多い方だ。恐らくは三振をとることへのこだわりが、球数を増やす結果になっているのだと思う。

スタミナに問題がある上に、非効率な投球。和田は、松坂大輔や上原浩治と同様、先発投手としてつまずく可能性が大きいのではないか。

ただし、三振が取れる投手だけに、救援投手としては通用する可能性が高い。リアルな予想をするならば、和田は先発として起用されるだろうが、故障あるいは不振でローテを外れ、セットアッパーなど救援投手として活用されるのではないか。上原、高橋尚のような形で収まると予想する。

12月14日、和田毅はボルチモア・オリオールズ=BALと2年契約すると報じられた。

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