今年のMLBのストーブリーグを席捲しているのは、フロリダからマイアミとフランチャイズ名が変わったマーリンズ=MIAのようだ。
すでにニューヨーク・メッツ=NYMからナリーグ首位打者のホセ・レイエスを獲得(6年1億200万ドル7年目はオプション)、シカゴ・ホワイトソックス=CWSからはエースのマーク・バーリー、サンディエゴ・パドレス=SDからはクローザーのヒース・ベル(3年2700万ドル4年目オプション)も得た。さらに、今年のFA市場の超目玉、アルバート・プホルズに触手を伸ばした。どこから金がわいてくるのだろうか?打でもう一人の目玉は、プリンス・フィルダーだが、守備面やメンタル面まで考慮すれば、プホルズの方が評価が高い。MIAはプホルズに10年2憶7500万ドルという巨費を提示した。







最終的には、プホルズは古巣のセントルイス・カーディナルス=STLと、MIAとロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイム=LAAの3つどもえの争奪戦の末に、LAAが獲得した。ちょっと意外だったが、チーム作りがしっかりしているLAAを選んだということだろう。最終的な契約金は10年2億5400万ドル。プホルズは42歳までLAAでプレーすることになる。この感覚は日本人としては良く分からない。

いつもなら真っ先に名前が出てくるニューヨーク・ヤンキース=NYYとボストン・レッドソックス=BOSだが、NYYにはタシェアラというプホルズよりも若い強打好守の一塁手がいる。ひょっとするとNYYは親父のセシル・フィルダーを取ったように、プリンスを狙っているのかもしれない。だとすればDHだ。またNYYは緊縮財政に入っているとの報もあるが本当だろうか?一方BOSの補強テーマは間違いなく投手力だから、手を上げなかったのだろう。

LAAはプホルズに加えて、アリーグ同地区(西)のライバル、テキサス・レンジャーズ=TEXからエースのCJウィルソンを引き抜いている。これはえらいことだ。アリーグチャンピオンのTEXも浮かれてはいられなくなった。

MLBストーブリーグの打の主役は前述のプホルズとフィルダーだが、投の主役はMLB投手ではなくNPBからポスティングで移籍を表明したダルビッシュ有だ。日本時間の13日の時点では、ダルにはNYY、BOS、TEX、トロント・ブルージェイズ=TOR、ワシントン・ナショナルズ=WASなどが応札しているという。LAAのえげつない補強で、TEXは必死にダルの獲得を目指すに違いない。気の早い『東スポ』はもう「4400万ドルでレンジャーズ」などという見出しが躍っていた。NYYにしても、去年はクリフ・リーに振られ恥をかかされている。メンツにかけても獲得したいところだ。また再建途上のBOSにとっても、エース級の獲得は大命題だ。ダルと松坂がローテに並ぶのは日本のファンにとっては夢のような話だ。





もしTEXがダルを獲得すれば、プホルズをとったLAAともども、アリーグ西地区のレベルは急上昇する。契約最終年のイチローがいるシアトル・マリナーズ=SEAのペナントレースは、さらに厳しくなりそうだ(MLB同期のイチローとプホルズの試合はぜひ見たいし、ダル対イチローも必見ではあるが)。今年まではアリーグのワイルドカードは東地区が取ると決まったようなものだったが、来年は西が取るかもしれない(もう1枚ワイルドカードができるという話もある)。

それにしても、MLBは、ストーブリーグでも盛り上げるのがうまい。大物選手がどこに移籍するかわからないから、関係者もファンも固唾をのんで成り行きを見守ることになる。「あの選手とあの選手が一緒になったらすごい」という青写真をいっぱい描くことができる。この話で何日もうまい酒が飲める。日本時間明朝のダルの応札結果で、日米ののんべえは盛り上がることだろう。

大物がFA宣言するたびに「巨人入団が決定的」と出るNPBは、ここでも負けていると思う。

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