ミルウォーキー・ブリュワーズ=MILとは意外だった。今年は斎藤隆が在籍し、過去には野茂英雄、野村貴仁、大家友和が在籍したが、野手は初めてだ。
昨年までのこのチームは良くも悪くも大らかという印象。フィルダー、ブラウンというリーグ屈指の巨砲を並べ、打力で圧倒する。ただし三振も多い。昨年の監督は、中日で活躍したケン・モッカだったが、77勝85敗の3位だった。

しかし今年、新監督ロン・ローニキーが就任したMILは、若手遊撃手のエスコバー+3人のプロスペクトと引き換えにカンザスシティ・ロイヤルズ=Kcからエースのザック・グレインキを獲得。さらにトロント・ブルージェイズ=TORからはトミー・ジョン手術を克服したショウン・マルカムを獲得。またK-RODことフランシスコ・ロドリゲスをニューヨーク・メッツから獲得。投手王国を一挙に作り上げてナリーグ中地区のペナントを制したのだ。

打線も好調で、3割30本塁打100打点30盗塁を記録したライアン・ブラウンがMVPを獲得した。

しかし、来季は主砲のプリンス・フィルダーがFAで移籍が確実。これに加えて12月10日、ライアン・ブラウンがドーピング検査で陽性反応。開幕から50試合欠場する可能性が出てきた。

今回の青木の獲得の背景に、攻撃陣の目減りが確実となった事情が絡んでいるのは間違いないだろう。
来季の補強途中のMILの野手陣に青木を当てはめてみる。

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一塁のフィルダーが抜けた後は日系のトラヴィス・イシカワでは役不足。ライアン・ブラウンも他の野手も一塁の経験はない。おそらくここにもう一枚打てる選手を持ってくるだろう。FAのベタンコートの代わりにアラミス・ラミレス、アレックス・ゴンザレス。

そして外野。ライアン・ブラウンが欠場するであろう50試合は、青木の定位置は約束されるかもしれないが、復帰後は身体能力は高いが何かとお騒がせのナイジャー・モーガン、そして足と肩に絶対の自信を持つカルロス・ゴメスとの争いになるのではないか。青木の年俸は現状維持ができればよい程度だろう。

こうして青木の成績を見ると、長打と盗塁の少なさが気になる。MLBに移籍すれば長打はさらに少なくなるはずだ。打率もふつうは落ちる。厳しい競争に勝ち抜かなければならない。
⇒青木宣親は通用するか?

青木は2007年80四球を選び出塁率.434(セ1位)を記録したことがある。また2006年には41盗塁でタイトルも獲得している。必要なのは1番打者としてじっくりと球を見て塁に出て、積極的に走ることではないか。







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