昨日は、本人によるとそれほど調子が良くなかったそうだが、8回などを見ていると「御冗談でしょう」と言いたくなるような素晴らしい投球だった。特に捕手ジオバニー・ソトとの相性が抜群に思えた。
そこで、ダルビッシュの捕手別の投手成績をまとめて見た。えんじ色はQS(6回以上投げて3自責点以下)の試合。

Darvish-Catcher


テキサス・レンジャーズ=TEXの正捕手は2011年からマイク・ナポリが務めてきた。この選手はその前はエンゼルス=LAAにいた。
当時から、とにかく長打が多くて勝負強さにも定評があったが、リード面では不安要素が多かった。盗塁阻止率は2011年は36%だったが、今季は18%、通算でも27%。そしてリード面でもLAA時代からナポリと組まない投手がいた。
だからDH、一塁を守ることも多く、ナポリがいるチームには常に二番手にしっかりした捕手がいた。LAA時代のジェフ・マシス、TEXになってからのヨルビト・トレアルバがそれだ。
ナポリと組んだ11試合ではわずか2QS。被安打は投球回より多く、四球も9回換算で6個。投球数に占めるストライクは60%を割っている。

二番手捕手のトレアルバになると10試合で8QS。見違えるような内容だ。すべての数値が大幅に向上する。ここまで違うのならトレアルバで行けばいいと思ったが、トレアルバは.236 3本塁打を打っていたものの7月末に戦力外に。今はトロント・ブルージェイズを経てミルウオーキー・ブリュワーズにいる。

そして3人目はシカゴ・カブスから来たジオバニー・ソト。この捕手は2008年のナリーグ新人王。打撃が大いに注目されたのだが、新人王の年の23本塁打を上回ることができず、やや期待外れの感があった。しかしTEXに来たとたん、ダルビッシュとは抜群の相性の良さを見せている。
何と7試合すべてQS、数値はトレアルバをさらに上回っている。それだけでなく、数字は試合を重ねるとともによくなっている。9/14のS%.718は、驚異的。打者にしてみれば、黙って立っていればほぼ間違いなく三振になるような投球だった。



もちろん、捕手が変わっただけでここまでの差がついたわけではない。ダルは、マダックスコーチのアドバイスによってフォームを変えているし、真夏を過ぎて体調も良くなっているのだろう。
しかし、それだけでは説明できない数字の差だ。ワシントン監督は、ペナントレースも大詰めの今、敢えてダルとナポリを組ませるようなことはしないだろう。
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