私は生涯で巨人ファンだったことは一瞬たりともないが、昨日のCSの結果には納得している。86勝43敗、圧倒的な強さでペナントを制したチームが日本シリーズに出られないという結果は、あまりにもおかしい。日本ハムと巨人の日本シリーズになってよかったと思っている。
ざっくりといえば、今のNPBでは、勝率5割をクリアすれば大抵ポストシーズンに進出できる。しかし、たとえ今年の巨人のように7割近い勝率をとっても、日本シリーズ進出の保証はない。巨人は今年、中日に11.5ゲームもの大差をつけたが、それに対して与えられたアドバンテージはたったの1.5である。

エネルギー効率を考えれば、それよりも5割ちょぼちょぼをキープしながら走るほうが、はるかに効率的だ。

1973年パリーグが2シーズン制になった年に、野村克也が率いる南海は前期シリーズで優勝し、後期は下位に沈んだが、プレーオフで前後期通じて勝率1位だった阪急を破って日本シリーズに進出したことがある。後期は「死んだふり」をしていたと揶揄されたものだ。

そこまではいかないが、シーズン終盤になってくれば2位、3位の球団は調整をして、CSへ向けて戦力を温存することも可能になる。

今の方式だと、ペナントレースは3~4位争いは一番激しくなるが、2~3位争いはどうしてもゆるくなりがちだ。
NPB各球団にとっても、選手にとっても、144試合のペナントレースこそが「飯のタネ」であり、一番大切なはずだが、今の制度はその価値を減じている。



以前から、私は今の2リーグを3リーグ制にすべきだという意見の持ち主だ。ポストシーズンを有意義にするためにも、MLBの方式を取り入れて3リーグにし、各リーグの優勝チームと、2位チームの上位2球団がワイルドカードとなる方式がよいと思うのだ。
仮に今季の成績を3リーグ方式に置き換えると以下のようになる。順位の赤字は優勝チーム。青字はワイルドカード。

NPB3League


この形だと、ポストシーズンは、西武と中日のワイルドカードゲームから始まる。MLBの場合1試合だが、私は3回戦制でもいいと思う。

その勝者と、勝率1位の巨人、勝率全体2位の北海道日本ハムとソフトバンクで、5回戦制のポストシーズン戦を戦い、勝者が日本シリーズに進出するのだ。
いかがだろうか。各地区での勝率には大きな差があるが、3チームはそれぞれの地区のペナントレースの勝者であることに変わりはない。ペナントレースがもう一つ増えることも良いと思う。また、2位チームにもポストシーズン進出の可能性がある。

話はそれるが、こうしてグルーピングしてみると、今年は西の球団が非常に弱かったことがよくわかる。一番大きいのはソフトバンクからの人材流出だが、加えて他の西の球団はマネジメントに課題を抱えている。ありていに言えば、フロント、経営陣がだめだからチームが弱いというのが如実に表れている。
また巨人は勝率で突出している。ペナントレースの興味をつなぎとめるためにも戦力均衡化が必要だと思う。
それから、引き分けの多さ。「勝利を目指して努力する」という野球の本分が揺るぎかねない。

話を元に戻す。いかがだろうか、3リーグ制、一考に値すると思うのだが。

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