松坂大輔の移籍先は意外に早く決まりそうだ。サンディエゴ・パドレスが興味を示しているという。しかし、大きな期待を以て受け入れられるというよりは「テスト」の色合いが強いようだ。
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D-matsuzaka2012


松坂大輔が期待通りの成績を上げなくなって3シーズンが経っている。この間もシーズンに1度や2度は胸が空くような快投を見せるのだが、次の登板では信頼を裏切ることが多かった。

DL入りは2008年5月、2009年4月、6月、2010年4月、6月、2011年5月(その後トミー・ジョン手術)、2012年7月と7回に及ぶ。

不運もあっただろうが、松坂には自己の体調管理ができないという、現代のアスリートとしては致命的な短所があるように思える。

よく言われるように、ぼてっと太った体でマウンドにあがることもあるし、肘が下がったままで全力投球することもある。

それ以上に問題なのは「無理を押して野球をする」ことだ。2009年のWBCには、すでに股関節に違和感があったにもかからず出場し、MLBのペナントレースでは成績が急落した。
また今年のトミー・ジョン手術明けでは、恐らくは十分に肘が回復していないのに投げた。その無理がたたったか右の僧帽筋(肩の後ろの筋肉)を傷めてDLいり。

松坂は同世代のすべての野球人にとって、仰ぎ見るような存在だった。甲子園でも、プロ入りしても圧倒的な実績を上げてきた。まさに順風満帆。2002年に右ひじを痛めているが、それでもだましだまし投げているために回復。「この調子で行けば大丈夫」という感覚をもって、MLB入りしたのだと思う。

アメリカでも松坂は自己流を通そうとした。投球制限を課せられることも嫌がったし、調整法も自己流のままだった。そうした“不摂生のつけ”が、ここへきて一気に回った感がある。

MLBで成功している選手は、いずれも「自己管理」の意識が高い。またMLBの流儀を積極的に受け入れようとしている。

イチローがまさにその典型だ。そしてダルビッシュも今季1年をかけてMLBに順応したと思われる。

松坂大輔に欠けていたのは、そういうクレバーさではなかったかと思われる。
来季は33歳。もうプロスペクトではないし、有力選手でもない。1年1年が勝負となる。松坂は、7年目の来年、MLBに「適応」できるのだろうか。

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