松坂大輔の投球の質について見てみよう。
先発投手としての松坂の数字(2011年に1度だけ救援で投げている。この数字を差し引く)。
GSは先発、Wは勝ち、Lは負け、QSは6回以上投げて3自責点以下の試合数、CGは完投、NPは投球数、Sはストライク、S%はS/NPストライク率、BB/9は完投するとしての余四球数、AVGは被安打率、TB/9は完投するとして打たれる塁打数、NP/GSは1先発当たりの投球数、IP/GSは1先発当たりの投球回数、MAXはその年の先発での最多投球数、RSは援護点の収支、ERAは防御率、RS/9は9回数当たりの援護点。

D-matsuzaka2012-2


NPBでは最大で4000球もなげていた松坂だが、MLBでは3000球以上が一度しかない。やはり、それまでに投げすぎていたという感がある。肩の疲労はかなり深刻なのだろう。

常に制球の悪さが問題になる松坂だが、S%は通算で.625、これは失格というほどひどい数字ではない。今期は.631、ダルビッシュの.622よりも良い。今年の松坂が制球を非常に気にかけていたことが分かる。少し痛々しい。BB/9も4を切っている。

しかしながら、今季、松坂は、3割の高率で安打になっているのだ。もっと深刻なのは、TB/9が20.89もあること。これは完投すれば、二塁打なら10本、本塁打なら5本も打たれていることになる。

結果として松坂は、100球に届かないうちに、そして5回に届かないうちに降板させられている。

今季のボストン・レッドソックスは打線も良くなかった。松坂へのRSは3.5しかなかったが、自身が8点以上取られていてはお話にならない。



今季の松坂の最高球速は、150km/h。全盛期には154km/h。その差はそれほど大きくないが、球威や球のキレは大きく違っているように思う。そのために、安打、長打を喫することが多くなった。
松坂はパワーピッチャーではなくなったのだ。

松坂の肩にまだ余力が残っているとしても、十分な休養と体調管理を施さないと、全盛期のようなパフォーマンスは期待できないだろう。

どの球団に移るにしても、松坂の戦いはオフのこの時期にすでに始まっている。ベストのコンディションに、自分を磨きあげることができるかどうかにかかっているのではないか。

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