aoki-20121224


青木がここまでやると予想した人はそれほど多くはなかったのではないか。2011年は、MLB日本人選手の評価が大きく下落した年だったからだ。
青木宣親のキャリアSTATS

aoki-20121224-2


特筆すべきは、MLBに移籍して長打率=SLGとOPSが、前年を上回ったことである。
2011年は統一球元年であり、NPBの各打者は大幅に数字を落とした。青木も例外ではなかったが、翌年、MLBではNPBよりも二塁打、本塁打が大幅に増加した。また盗塁も急増した。
これが青木限定の事例でないとすれば、中島裕之も大いに期待できるというものだが、NPBでの好打者は、MLBでも通用することを改めて証明した形だ。

青木のMLB入りは、寒々としたものだった。ポスティングシステムでミルウォーキー・ブリュワーズ=MILに移籍したが、入札金は250万ドル。これはダルビッシュの20分の1以下。しかもMILは、現地テストをしたうえで、2年250万ドル(3年目はオプション)の契約を結んだのだ。

これは、前年、ミネソタ・ツインズ=MINに入団した西岡剛が全く活躍できなかったことが響いていると思う。西岡も青木同様200本安打、首位打者を獲得している。ほぼ同クラスの選手だと思われていたのだ。

しかし、青木はそうした首脳陣の不信感を、実力で払拭して見せた。

もともと青木という選手は、ステージが上がれば、それに応じた数字を出してきた実績がある。

早稲田大学時代の青木の打撃成績。

aoki-20121224-3


無名の高校の出身でもあり、青木は実力でレギュラーを勝ち取った。しかし早大時代は1番を打っており、小粒な打者だとみなされていた。大学時代の本塁打はゼロ。同期の鳥谷敬(大学通算11本塁打.333、71打点)に比べても見劣りする。体も小さかった。
ドラフト4順目という評価は、青木が「並みの選手」だとみなされたことを意味する。

しかしNPBに入団2年目にいきなり首位打者。翌年には盗塁王。そして二けた本塁打。まるで隠れていた才能が弾けるようにスターダムに躍り出たのだ。
プロ、大学を通じての初本塁打は2005年4月6日。遅咲きのスラッガーの誕生だった。



恐らく青木は、自分がプレーする環境を十分に理解して、そこに適応できるように努力をするのだろう。その聡明さ、真面目さが、MLB1年目での成功につながったと思われる。

クラシックSTATS鑑賞もご覧ください。昨日は角 三男 今日は堀内恒夫、ノーヒッター+3本塁打の試合
Classic Stats


私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひ、コメントもお寄せください!