成績は芳しくないが、少しずつチームの核となる選手が揃いつつある。
チームの核となりつつあるのが、アンドリュー・マッカチェンだ。スピードはあるが荒っぽい選手だったが、今年は飛躍的に打撃が向上。オールスターにも出場した。スーパースターになりつつある。
ここに、ペドロ・アルバレス、ニール・ウォーカーが加わった。2008年のドラフトいの一番だったアルバレスは昨年期待を裏切ったが、今年長打力を発揮した。スイッチヒッターのウォーカーは3塁から2塁に定着して.280、14本。守備でも進化した。
さらに下積みから這い上がったギャレット・ジョーンズも27本。
問題はこうした中心選手と他の選手の格差が大きかったことだ。マッカチェンに次ぐプロスペクトと目されるホセ・タバタ、アレックス・プレスリーは伸び悩み。ケイシー・マギーも期待を裏切った(楽天に移籍)。
打撃成績のリーグ順位
本塁打が急増したが、他は沈滞気味。全体には荒っぽい打線だった。しかし若手が期待通り成長すれば、自然増が期待できる。
昨年8人も起用した捕手は今年バラハスとマッケニーを併用したが、来年はニューヨーク・ヤンキースからラッセル・マーティンがやってくる。攻守に期待が持てそうだ。
再建は道半ばだが、明るい兆しも見えるピッツバーグ・パイレーツ打線である。
クラシックSTATS鑑賞もご覧ください。本日は江川卓
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おっしゃるとおり主力とそれ以外との格差、層の薄さはいかんともしがたいのですが、それでも少ない予算で万年最下位を脱したのは、センターラインが比較的安定していたからでしょう。
「日本ハムに学ぶ勝てる組織づくりの教科書」にもあるように、守備負担の大きいセンターラインの選手は、どのチームも打力が弱いもの。ここに打てる選手が加わることで、チーム力は飛躍的に強化されます。
NPBでは巨人が顕著な例で、センターラインに阿部、坂本、長野が入りますから、そこから得られる利得は計り知れません。
そして何はともあれマッカチェン。いまMLBでもっとも魅力的な選手の1人でしょう。走攻守のいずれもがハイレベルであり、お金を払って見たくなる選手。
彼は177cm86kgというNPB選手と変わらぬ体躯ですが、注目してほしいのが「上半身の細さ」と「下半身の太さ」です。左中間中段にポンポンと放り込むパワーヒッターですが、腕などは驚くほど細いんですよ。それに比して下半身の充実ぶり。臀部と大腿部の筋肉が実に発達しており、スピードとパワーを兼ね備えるのに理想的な体型をしています。
王貞治に代表されるように、往年の日本の名選手は多くがこのような体型でした。下半身で生み出した力を腕に伝え、強い打球や速い投球を実現していました。いま統一球に苦しむNPBの選手たちは、マッカチェンから「基本に立ち返る」ということが学べると思うのです。