高木守道監督が勇み足をして獲得したことを漏らしたが、それだけ期待が高いということだろう。確かに「なぜNPBに来る?」と言いたくなるような出世前の選手だ。
キャリアSTATS

Matt Clark20130111


2007年、ピッツバーグ・パイレーツ=PITから28順目に指名されたが行かず、翌2008年にサンディエゴ・パドレス=SDから12順目指名されて入団した。

大学はルイジアナ州立大学(リバーサイドカレッジ)。名門校の一つ。アルビン・ダーク、ジョー・アドコック、アルバート・ベル、ポール・バードなどを輩出している。

大学最終年の2008年は.344、28本塁打と目立つ成績を上げて、指名順位を上げている。
196cm、104kgという大きな体で、パワーは十分だったようだ。

どのランクでも似たような成績を上げて一昨年にはAAAまで上がってきた。しかし、上に上がることはできずにもう1年。
2010年までSDにはリーグ屈指の名一塁手、エイドリアン・ゴンザレスがいた。彼が2011年にボストンに移籍した後は、最大のチャンスだったと思われる。事実、2011年はスプリング・トレーニングでチャンスを与えられたが代打で3度立って四球を1つ選んだだけ。

この年、SDは一塁手を固定できなかった。

2012年は、さらに期待がかかり、スプリング・トレーニングでは25試合に出て43打数18安打4本塁打.419と打ちまくったのだが、開幕はAAA。SDの一塁は1歳年下で、長打はないが手堅いヨンダー・アロンゾが守った。
マイナーでこれほどの実績を残している選手が、一度もメジャーに上がれないのは不思議だ。

一つには、この選手が極めつけの鈍足であることが原因かもしれない。ピッチャーズパークでスモールベースボールが基本のSDでは使いにくいのかもしれない。また、守備範囲も広くない。
選球眼はある方なのだが、一発を狙うあまり三振も多い。ちょっとアダム・ダンをイメージさせる選手ではある。

しかし、もう少し我慢していれば、DHのあるアリーグから声がかかる可能性はあったはずだ。
まだ十分に可能性が感じられる26歳の有望選手が、NPBに来る時代なのだ。恐らくクラークは、日本で良い成績を上げて、MLBに凱旋したいと思っているのだろう。



パワーは問題ない。打率を残しているのを見ても、荒っぽいだけの打者ではないことが分かる。守備、走塁は期待できないだろうが、NPBの投手の癖を掴めばブランコの代役は務まるのではないか。

ただ、好成績を上げればMLBから声がかかる可能性は否めないが。

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