日本女子プロ野球リーグが、4年目にして大きく変わる。チーム編成も一新して出直しを期す。
http://www.girls-probaseball.jp/


大鵬幸喜が亡くなったとの報を受け、急きょブログを書いています。今日は野球のブログはこれ以上書かず、大横綱をしのびたいと思います。⇒大鵬幸喜、死去
今、プロ野球の歴史を調べているのだが、草創期のプロチームの最大の問題は、“強いチームを作る”ことではなくて、“強いコンペティターを育てる”ことだ。
1つのチームが圧勝するだけでは、客は飽きてしまう。また同じカードばかりでも飽きられる。多彩なカードの好ゲームを展開することで、リーグは発展する。日本運動協会、宝塚運動協会はこれができなくて消えて行った。NPB草創期の巨人は、このことに奔走していた。
女子プロ野球リーグは、3年前にリーグ戦を開始した。
そのあらましを見て行こう。

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男子の独立リーグの観客動員が1試合1000人を超えることが稀であるのに対し、女子は最大5000人、平均でも1500人超の観客を動員した。

メインスポンサーに「わかさ生活」という企業がいることも強いが、同じ関西の関西独立リーグなどと比べてもマネジメント手腕は雲泥の差があった。広報の仕方や、チケット販売なども「プロ」を感じさせた。
四国やBCのように、地方ではなく、人口が多い関西でやっていることも大きかったと思う。

また「女子プロ野球」というジャンルが、プロ野球や独立リーグと真正面から競合しないことも大きかった。

しかし、チーム、リーグ運営の真剣さ、真摯さが観客をつかんだことも事実だろう。この3年間は、女子プロ野球ファンの発掘に明け暮れた歳月だったはずだ。

2年目までは、まさにコンペティターの不在という課題があった。同じカードを40試合も繰り返せば、お客は飽きてしまう。昨年、待望の3球団目が誕生した。

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しかし、観客動員は伸びなかったようだ(数字は非公表)。3年目にして観客が飽きてしまったということもあろう。

そこで、今年、大きく球団、試合構成を変えたのだ。

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今までのチームを解消し、イーストアストライア、ウエストフローラの2チームに再編成、1球団の選手数30人(試合登録18人)で24試合のリーグ戦を行うとともに、このチームをさらに二つずつに分けて(選手数は各15人か)、4球団でのトーナメントを16地区で行うという。
女子プロ野球のファンを関西だけでなく、全国に醸成しようということだろう。

リーグ戦とトーナメント戦は交互に行われる。複雑な形式をとっている。このことがペナントレースを分かりにくくする可能性がある。
また、昨年まで培ってきた関西のファンが、引き続き応援してくれるかどうかも微妙なところだ。

まさに過渡期、トーナメントとリーグ戦を混合させた点は、1936年のNPB創設期を思わせる。

昨年までのチームも、今期のチームも、スポンサーがついた独立のチームではない。経営的には1つだ。日本女子プロ野球機構でチーム分けをしたに過ぎない。
理想的には4つのチームに個々のスポンサーがついて、独立企業として独立することが望ましい。

旧3チームの選手に加え、新入団選手で構成されるが、ほとんどが関西地区で女子野球をしていた顔ぶれだ。関東など全国での人材育成も課題になろう。

運営をする株式会社日本女子プロ野球機構は、新入社員も募集している。

一つだけ不満を言うなら、昨年の選手登録がフルネームではなく、ファーストネームで行われたこと。
美加、渚、臣佳など下の名前だけでは、誰が誰やらわからない。イチロー、サブローなどプロ野球でもそういう名前はあるが、ごく一部だからわかるのであって、全員がそれでは、区別もできないだろう。
女の子らしさを狙ったのだろうが、水商売の源氏名のようでもあり、これだけは元に戻していただきたい。

この不景気下、企業スポーツが縮小し、独立リーグも苦戦する中で、まさに壮挙と言えよう。私はプロ野球の原点を見る思いがしている。失敗もあるだろうが、くじけないでほしい。
私はできるだけ見に行こうと思う。
野球の未来のためにも、何としても成功していただきたい。

クラシックSTATS鑑賞もご覧ください。本日は江本孟紀

Classic Stats


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