一夜明けて、各紙は昨日のMLBなみの大型トレードを、「日本ハムの将来を見据えた補強」と説明した。感情的な部分を抜きにすればそういうことになるのだろうか。
糸井は、ただ一人契約更改を済ませていなかった。金銭面で折り合いがついていなかっただけでなく、恐らくはMLBへのポスティング移籍をからめた条件交渉を行っていたように思われる。
そして糸井のMLB移籍希望のニュースが流れた直後に、電撃トレードの報となった。今朝10時の時点では日本ハムの公式サイトには糸井が在籍していることになっている。よほど急な決断だったと思われる。

優勝はしたが、チーム事情は決して楽ではない。
昨年の野手の守備位置別出場記録付きの打撃成績。大引、赤田の成績を加えた。

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チームの柱、稲葉は40歳。いつダウンしてもおかしくない年齢だ。しかし彼をカバーできそうな打者は見当たらない。
そして田中賢介がMLBに挑戦、金子誠は故障明け、内野の4つのポジションの内、3つに不安要素があった(三塁の小谷野も満足できる成績ではないが)。
大引の加入で、ベテランの金子を二塁に回す算段なのかもしれない。金子はあと386本で2000本安打。打撃は衰えたが、現役へのこだわりは強いはずだ。
ただ、本質的には西川、中島、杉谷、今浪、加藤あたりからレギュラーが育ってこなければいけない。

12球団一の陣容を誇った外野。糸井が抜けるのは損失以外の何物でもない。損得だけを考えるならば、あと1年、糸井は日本ハムでプレーさせるべきだった。感情のもつれがあったのだろう。
この穴は赤田では埋まるはずもない。今期は調子の良いものを使いまわしていくことになるだろう。

一昨年のダルビッシュのポスティング移籍、大谷翔平のMLB移籍容認含みの入団、田中賢介のMLBマイナー契約と、日本ハムは「大リーグ移籍に理解がある(甘い)球団」という印象がついていた。
しかし、危機感もあったはずだ。このままいけば、数年先には中田翔、陽岱鋼あたりが移籍を言い出しかねない。
「甘い顔ばかりではない」というところを見せ付ける意味合いもあったのだろう。

普通で考えるならば、糸井の穴埋めのためにもう一枚打てる選手を獲得することも考えられると思うが。

クラシックSTATS鑑賞もご覧ください。本日は藤田学

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