午前中に書いた記事を訂正する。NPB2000本安打まで7本に迫っているDeNAのアレックス・ラミレスに「名球会」入りの資格はあるようだ。
「名球会」は規定を追加して「NPBでキャリアをスタートした選手でなければ『名球会』に入れない」と定めたのだ。
これによって、ウィリー・デービス、レジー・スミスなど9人いる「日米通算2000本安打」のMLBプレイヤーの入会を排除した。ラミレスはmlbで86安打しているがそれはカウントされない。

私は最近、「名球会」についての認識を改めている。

金田正一会長の時は、単に「400勝投手を囲む会」だったと思う。年に一度集まって、ゴルフに興じる程度。田舎のロータリークラブみたいで、あまり意味がないと思っていた。
2006年、1904安打で引退した松永浩美がマスターズリーグで96本を追加したことで、名球会は彼を「名誉会員」とした。金田の鶴の一声で決まったように思えたが、2000本安打の権威を貶める愚行だったと思う。
日米通算という考え方も良く分からなかったし、おかしな組織だと思っていた。
しかし、その後金田正一が不明朗な会計問題なども関連して、名球会を脱退し、王貞治が理事長に収まってからはずいぶんまともになったように思う。
松永の件も取り消されたようだ。

「野球殿堂」がだらだらと、おかしな選考をしている中で、「名球会」は私的な会ではあるが、2000本安打、200勝、250セーブという数字に表れた偉業を顕彰するという点で有意義に思うようになった。

「名球会」 打者のリスト

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今、「名球会」入りの打者は40人。「名球会」には、昭和生まれしか入れないので、大正生まれの川上哲治は入っていない。また落合、榎本、谷沢は入会を辞退。MLBとの合わせ技で、イチロー、松井秀喜、松井稼頭央が入っている。

そろそろこの規定も見直すべきだろう。「昭和生まれ」に限定すると、あと15年くらいで「名球会」は新入会員がいなくなって活動を停止することになろう。オールタイムの記録に変えるべきだ。
また、「名球会」は一定の数字に達したら、自動的に顕彰する形が良い。そして、その趣旨に賛同する人は、名球会に入会すればよいし、そうでなければ会の活動に参加しなければよい。
そして、顕彰の資格は、NPBでの記録に限定すべきだ。

実は、「NPBでキャリアをスタートした選手でなければ『名球会』に入れない」という規定は、今季中にも破たんすると思われる。

シカゴ・カブスのアルフォンソ・ソリアーノは1997年広島で2安打を打っている。これがキャリアの始まりだった。
その後MLBのトッププレイヤーとなったソリアーノは、昨年まで1897安打を打っている。日米合わせて「1899安打」。毎年115本以上打っているソリアーノは、今季中に日米2000本安打を打つのは確実だ。



秋になって、王貞治会長は、シカゴにソリアーノに会いに行くのだろうか。ブレザーを着せてもらって、きょとんとするソリアーノの顔が目に浮かぶ。こういうケースを考えていなかったのはお粗末としか言いようがない。
今のうちに規定を再度変更すべきだ。

海外の成績を合算しようとしたのは、野茂英雄、イチロー、松井秀喜などの大物を名球会に入れたかったからだろうが、それは無理がある。

一度根本から考え直すべきだろう。

クラシックSTATS鑑賞もご覧ください。本日は村上之宏
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