宇佐美徹也さんの『プロ野球全記録』を買ってくると、真っ先に見たのが巻末近くの打数4000以上の選手のライフタイムの打者成績だった。打数4000という数字に大きな意味はないのだが、私にはそれ以来これが基準になってしまっている。(この数字でNPB歴代選手を区切るたびに、打数3999の福良淳一が気になって仕方がない)。
さて、昨シーズン末で250人いる打数4000以上の打者の、最高打率はリーの.320である(青木宣親は打数3900で.329だったから今季NPBでプレーしていれば、トップに躍り出たはずだ)。では、最低打率は誰なのか?ワースト40傑を出してみることにした。

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ワースト1は南海で遊撃手として14年間活躍した小池兼司。規定打数以上で打率1割台が2度あるが、ベストナインに4度選ばれている。60年代のパリーグは大投手が君臨した投高打低の時代。打率が低いのはあまり問題にされなかったのだ。

顔ぶれを見てわかるのは、守りの要となる内野手、捕手が多いこと。多少打てなくてもメンバーから外せない選手が多かったのだ。監督から信頼を得ていた選手が多かったということだ。

現役でただ一人、この顔ぶれに入っているのが谷繁元信。彼も指導者の信頼が厚い捕手だ。彼は打率.250以下で2000本安打に到達する最初に選手になる可能性がある。

このランク中には、中田昌宏や佐藤孝夫など、貧打の球団の中軸を打った選手もいる。また竹之内雅史、新庄剛、藤井康雄など、たまに本塁打は打つが打率は低い、扇風機タイプの選手も含まれている。

このメンバーを一言でいえば「プロ」だと思う。数字的にはぱっとしないが、チームには不可欠。なかなか渋い顔ぶれだ。

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