さて、登板数が出場試合数の80%を越え、打席数50以上の投手(打者)の中から、打てなかった方の記録を見てみよう。低打率50傑。
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ここまで打てないとRCやRC27はマイナスになる。打席に立たない方がチームに貢献できるのだ。

嵯峨健四郎は、記録マニアの間では“幻の打者”である。この64年から65年にかけて90打席無安打というNPB記録をマークしている。65年8月19日の阪急戦で足立光宏から91打席目に安打を放った時は拍手が起こったという。64年は土橋正幸、尾崎行雄と20勝トリオを形成。凡打、三振の山を築いても試合に出続けた。しかし翌年は2勝8敗と落ち込んでいる。嵯峨は66、67年と1割台の“高打率”をマーク。生涯打率は.072。本人も気にしていたのだろう。昨年11月1日に物故している。

その次に黒田博樹。61打数1安打もすごい記録だ。黒田は通算でも503打数の40安打.0800。MLB移籍後は多少改善して198打数21安打.106になったのだが、それでも「いくら投手でも打てなさすぎる」という批判の声が上がった。原則として打席に立たないアリーグのニューヨーク・ヤンキース=NYYに移籍してホッとしているのではないか。

こうして顔ぶれを見ていくと60年代中期から70年代前半のパリーグの投手が多い。こうした数字は、75年にパリーグに指名打者が導入されるうえで「どうせ打てないのだから」と援用されたのではないだろうか。
パリーグはDH制を導入後、投打ともに活気づいた。今、投手力ではセよりも優位に立っているのは、DH制によって

投手の投球回数が長くなったことと無縁ではないと言われている。しかし、投手も野手の一員だ。少ない機会でも打席に立つときは、安打、出塁を目指すのは当然のことだと思う。




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