昨日のタンパベイ戦も1.1回を投げて無安打走者なし。19セーブ。これで10.1回を投げて1人の走者も出していない。すごい記録ではある。
日本のファンは「歴史的快投だ!」と喜んでいるが、本当のところどうなのだろうか。
アナ両リーグで50回以上救援登板している投手の成績を並べてみた。
少し長い表である。
113人いる。NPBは21人。救援投手の過酷さでもMLBはNPBを大きく引き離している。

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上原は各種の記録のリーダーに立っているものと期待したが、ERAはキンブレルについで2位、SO/BBはムジカについで2位、DIPSもホランドについで2位、WHIPだけが1位だった。
MLBとりわけアリーグでは群を抜いた数字ではあるが「歴史的」と言うほどではない。
かつてのエリック・ガニエのように救援でサイ・ヤング賞をとるような成績ではない。なによりセーブが少なすぎる。

最近、好成績を挙げた救援投手と比較しよう。過去10年間、50回以上救援登板をしてERA1点台前半をマークした投手。25人いる。

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たしかに、上原の成績は素晴らしいが、MLBでは上には上がいる。
毎年これくらいの数字を出す選手は2、3人はいると言うことだ。2007年には斎藤隆の顔も見える。上原はこの顔ぶれの中でもWHIPは最上位だ。

もう一つ興味深いのは、この凄い顔ぶれに35歳以上の投手が8人いること。ベテランになっても制球力があって、ウィニングショットがしっかりしていれば、ものすごい成績を出すことができるということだ。

気が早いが、上原は来年もこのくらいの成績を挙げてほしい。

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