イチローの守備面を見ていこう。
右翼守備に限定してのSTATS

Ichiro-20130918-02


守備面で見てもイチローは3年前から衰え始めたということになろう。守備範囲を示すRFがリーグ中位、下位に落ちている。
RFはそれほど信頼性が高い指標とは言えないが、それにしても数字の下落は顕著だ。

2011年はリーグダントツの最下位だったが、そこから盛り返してはいる。しかし、平凡なレベルではある。

数字以上に、私は最近のイチローの守備を見ていて、緩慢な動きが気になって仕方がない。信じられないエラーもあったし、昨日は取れそうな当たりを二塁打にしてしまった。
また、捕殺は5つあるが、もうレーザービームはここ5年ほどは見ていない。

何かぎらぎらしたものを感じなくなっている。まもなく40歳、多くを求めるのは酷ではあるのだが。



来季のヤンキースは必ずや巻き返しを図ることだろう。ポストシーズン進出の可能性は残っているにしても、ライバルのボストンにここまで差をつけられた。観客動員は1試合あたり3600人も減っている(4.37万人→4.01万人)。
イチローやA-RODなど衰えを見せつつあるベテラン陣の出番はさらに減るだろう。チームの顔、ジーターは別格だろうが。
また今年の代役連(ライル・オーバーベイ、ヴァーノン・ウェルス、トラビス・ハフナー、マーク・レイノルズ、ブレナン・ボッシュ、ベン・フランシスコ、レイド・ブリニャック)らはあらかた姿を消すだろう。残るのはソリアーノくらいか。

イチローはそろそろ幕引きを考えるべき時が来たのだと思う。高校の先輩の山崎武司のように、働き場所をもとめていつまでも動き回る選択肢もあるだろうが、前人未到の記録の数々を考えれば、そういう道はふさわしくないように思う。

ピート・ローズやタイ・カッブの記録に並ぶことを期待する向きもあろうが、おそらくそれを目指すには、再来年も現役であることが前提になる。

来季しだいだが、相当厳しい話だろう。
イチローは周囲が考えるほど、そのことに固執していないように思えるのだが。

イチローがスタジアムからいなくなることは、想像することができない。その喪失感と寂寥は、例えようもなく大きいとは思うが、我々はそろそろ心の準備をすべきだろう。

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