ウラディミールというのは、ホロヴィッツなど東欧の名前だと思っていたが、カリブ諸国にもあるのだと知ったのは、この選手からだ。バレンティンははるかにあとに出てきた。
今季は独立リーグ、ロングアイランド・ダックスと契約したと伝えられたが、HPでは彼のSTATSは見つけられなかった。ちなみにこのチームではジョシュ・バーフィールド、イアン・スネル、ビル・ホールなど、“知った顔”がプレーしている。

キャリアSTATS

Guerrero-20130918


ドミニカ出身。93年にドラフト外でモントリオール・エキスポスに入団。マイナーでは圧倒的な数字を上げて昇格。
もともとは中距離打者だったと思われるが、MLBでは40本塁打を打つ強打者になった。

とにかく身体能力の高さは、群を抜いていた。
素手でバットを握る。スイングの速さと強さ。珠をしばきあげる力の強さ。打球は凄まじいライナーになって飛んでいった。
オールスターのホームラン・ダービーにもしばしば出場したが、スイングの速さは一番だった。
三振が少ないことでもわかるように、選球眼も良かった。さらに、足も速かった。

さらに肩の強さと守備範囲の広さ。がっくりがっくりした走り方だったが、打球の落下地点に走り込むのは早かった。ステップせずに無造作に投げる送球の凄まじさ。イチローのレーザービームのような綺麗なフォームではないが、すごいボールが帰ってきた。

2004年FAとなって、アナハイムに5年7000万ドルで移籍。本塁打はやや減ったが、リーグ屈指の強打者として活躍した。
ある時期までA-RODの最大のライバルという印象だった。

2009年、球団はオプションを行使。しかしこのころから膝が悪化してDHになる。バネが強すぎて、自分の体を痛めた感がある。

2010年にテキサスに移籍。ヤンキースをFAになった松井秀喜に押し出された格好だ。この年は松井とゲレーロの成績を比較していたが、ほとんどの数字でゲレーロが上回った。

しかし、再契約はならず。ボルチモアに移籍。ここでも悪くはない成績を残したが、契約続行できず。
昨年はトロントとマイナー契約をしたがMLBに上がることはできなかった。



イチローよりも2歳年下。DHだけならまだつとまったと思う。しかし英語が十分に話せなかったこともあって、世渡りは下手だったようだ。

意外なことに打撃主要部門でのタイトルは無し。

NPBに来れば、アンドリュー・ジョーンズ以上の大物として大きな反響を呼んだと思う。母国に大きな家を建てたというし、執念はなかったのだろう。

MLBのスケールの大きさを実感させる選手だった。

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