岩隈のシンカーは黒田のそれとはかなり違う。黒田が「く」の字でかなり手前から曲がるのに対し、岩隈は「し」の字に近い。手元でゆるっと曲がる。あまり多投しないが、この球も有効だ。
強打のデトロイトはカブレラがやや調子を落としている。相手投手バーランダーも同様。

iwakuma20130918


1回裏、1死後ケリーの当たりは二塁フランクリンのグラブに入ったが送球できず。例によってヤング・マリナーズのあたふたに翻弄される。カブレラは中飛、フィルダーの当たりは左二塁打、ビクター・マルティネスを敬遠で歩かせて、トゥイアソソーポを三振で事なきを得る。

2回表、ソーンダースに二塁打、フランクリンにタイムリー、2点先取。
2回裏、すべて入り球はボール、しかしそこからタイミングをずらして打ち取る。

3回裏、スプリッターも4シームも低めにうまくコマンドされている。三者凡退。

4回裏、1死後ビクターが内野安打。暴投で二進。トゥイアソを歩かせ、アビーラの当たりは併殺かと思えたが、シーガーがエラー。また満塁だがぺレスを併殺に切って取る。

5回裏、三者凡退。スプリッターを多投して最後は別の球種で打ち取る。スプリッターに乗ってこないので、裏の裏をかく配球だ。

6回表、スモークに一発。
6回裏、落ち着いて3人を打ち取る。カブレラはスプリッターで空振りさせる。

7回裏、この回も3人を打ち取る。アビラを三球三振に切って取った最後の速球は微妙な変化をしていた。

8回表、タイムリー2本に2ランワイルドピッチがあって、決定的な4点が入る。
8回裏、1死からジャクソンに中前に運ばれるが、ケリーは素晴らしいシンカーで中飛。カブレラも二ゴロ。



105球は予定投球数終了だが、完封のチャンスではあった。ただ岩隈はにこやかにマウンドを降りた。ここへきて落ち着いた投球ができるようになった。
来季へ向けてもう1勝はしておきたい。投球回数211.2回はカンザスシティのシールズに次いでアリーグ2位。NP/IP14.18は1位。すばらしい投球が続いている。

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