【2009年3月7日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

韓国は強いぞ、という予想はすかーんと外れた。でも久々に快哉を叫んだ。気持ち良かった。

すべてはイチローの1、2打席につきる。特に2打席目のバントはSEAでも好調な時に出す手だ。「彼が帰ってきた」との思いが、チームに力を与えたのだろう。村田を4番に据えたのも当たった。中島は右に左にいい当たりを飛ばしたし、城島は一昨年以来という感じの打棒を振るった。

松坂は、良くも悪くも「いつもの松坂」だった。カウント3-2まで、点を取られるまで、黒星がつくまで勝負は終わっていないという懐の深い投球だった。

こういう試合というのは、言うべきことはあまりないのだ。ただ、ホームの後押しは確実にあったとは思う。

先発の金広鉉は、立ち上がりの速攻の前に、自分の持ち味を出すことなく崩れ去ったが、昨日の台北の李振昌を見るようだった(実力では天と地だが)案の定、李大悟の3塁守備は見られたものではなかったが、それは試合の流れとは関係がなかった。

コールド勝ち。これで日本は韓国の呪縛から逃れることはできるのだろうか。また韓国は、激しいショックの直後、決して侮れない中国と対戦する。〝まさか〟という気もしないではない。

■後日談:金広鉉にとっては、本当に大きな敗戦だった。これから中核の戦力とはとみなされなくなるのである。