2009421日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】 

ESPNのMLBのSTATSには、Seasonal Averages (per 162 games played)というのがある。その選手が、1シーズン全試合出場したとすれば、どんな成績を残すかという換算データである。これを使って、MLBの主要現役打者の比較をしてみた。

本塁打と打率と言う2つのSTATSでのマトリックスを作り、アナ両リーグの代表的な打者のデータを置いてみた。

 Matsui-06

本塁打も打率も重要なSTATSではあるが、それだけで打者が完全に評価できるわけではない。その前提で表を見ていただきたいが、それにしても松井は、なみいるスラッガーの群れから離れ、リードオフマンや2番、6番あたりを打つ中距離打者のグループにいるのである。

日本最強の長距離打者という評価は、MLBでは全く覆されたのが実感される。

今のMLBでは、イチロー、プホルス、ハワードが各分野で突出した存在であるのが見て取れる。ある意味でアダム・ダンもそうである。A-ROD、マ二ー・ラミレス、ゲレーロという打者のレベルの高さもわかる。

では、松井はMLBでは、並みの打者だったのだろうか。彼は完全に期待を裏切ったのだろうか。実は、そうとも言えない。

同じSeasonal Averages (per 162 games played)を使って、こんな数字も見えてくるのである。

Matsui-07

これは打点を塁打(安打、二塁打、三塁打、本塁打の総計)で割った数字である。言いかえれば、1塁打あたり何点の得点に結びついたかというデータ。得点圏打率よりももっと直接的に、いかにして打者を帰還させたか、という数字である。

1位のハワードは驚異的な打点を挙げているため別格だが、松井は5位に位置している(すべてのMLB打者の内ではなく、あくまでピックアップした選手の中でではあるが)。

上位に並ぶのは、モルノー、デルガド、ジアンビなどいわゆるRBI(打点)イーターである。松井もMLBを代表するRBIイーターだったのだ。

松井が走者をかえすために、本塁打だけでなく、あらゆる手段を使って最大限の努力をしてきたことが、端的に表れている。地味ではあるが、チームへの貢献度は高かったというべきだろう。

■後日談:マーケティングの手法を野球STATSに使うやり方、面白いのでもっと深めていきたいと思う。