【2009年5月2日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

昨夜のオリックスは楽天に12-2で大敗した。楽天は永井が完投したが、何とオリックスも中山が12点を奪われながら完投した。3回の8失点のあとも6、7、8に失点を続けながら、ベンチは救援を送らなかった。NPB記録に1点差に迫る大量失点での完投。まさに見殺しである。

中山慎也は27歳。期待の左腕だが、今期は開幕1軍を外れていた。満を持しての先発だったが、大失敗。監督の大石は「勉強の為に」あえて投げさせたそうである。

いろいろな意見はあるだろうが、これはプロ野球の2つの重要なものを大切にしていない、という点で非難されるべきではないか。

1つは当然ながら選手である。こんな状態で投げさせて「勉強」もあったものではない。自信を失うし、恥をかくし、体力も消耗する。おそらくは「チームに見捨てられた」と思ったはずである。NPBの選手は高校球児ではない(高校生であってもいいとは思わないが)。すでにプロであり、出来上がった存在だ。プライドもある。この失点ではあとどれだけ頑張っても通算防御率はなかなか上がらないだろう。シーズンを投げる気になってもおかしくない。たまたま不調で打ちこまれる時があったとしても、投手はチームの貴重な財産のはずだ。監督やチームは彼を守らなくてはならないのではないか。

もう1つは、当夜Kスタ宮城に集まった12262人の観客である。大部分が楽天ファンだったにしても、相手チームが早々に戦意を喪失し、火だるまになった投手をそのまま投げさせるのを見て、入場料は高いと思ったはずである。こんな試合をGWに魅せられるのは災難だと思う。

オリックスは4/24にも、5回までに7失点したエース小松を7回途中まで投げさせている。MLBでも大量失点した投手を続投させるケースはあるが、それは100球までという目安に則っている場合が多い。MLBのように投手を節約しなければならない切迫した事情があるとは思えないし、オリックスの投手起用は理解に苦しむ。

「罰を与える」意味で続投させたとすれば僭越この上ないと思う。

■後日談:オリックスの大石監督は今季で解任された。古い人ではないが、用兵は古臭かったと思う。