【2009年5月6日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

今年のSEAの好調の要因はいくつかある。俊足好打好守の二人の外野手の加入、精神的支柱のグリフィJr.の存在、ベンチの雰囲気はずいぶん良くなっていると思うが、同時に投手陣の好調は見逃せない。今年のSEAの先発投手陣は実に安定しているのである。

昨日までのSEAの先発投手の成績をローテーションの形で見てみる。

QS-SEA

ご存じの方も多いとは思うが、QSとは先発投手が6回以上を投げて3点以内に抑えること。先発の最低限の仕事の基準である。なお、小さな箱の数字は左が回数、右が自責点。

WBCを辞退してまで先発転向にかけていたローランドスミスはDL入りし、代わりにジャクボスカスが入ったが、あとは規則正しくローテーションを守っている。ヘルナンデス、ウォシュバーン、ベダードが3回に2回はQSを守っている。3人とも防御率は3.5以下である。シルバがローテから外れるのは時間の問題だろうが、ジャクボスカスはまだ見込みがある。シルバの代わりには、中継ぎへ回って好投しているバティスタ、ホワイトなどが考えられる。

とにかく、ローテーションが安定していると、チームの作戦が組みやすくなる。勝つにせよ負けるにせよ、ストーリーがはっきりしてくるという感じだ。

対照的なのは、LAAだ。

QS-LAA

エースのラッキー、サンタナがDLから復帰せず、開幕から2本柱抜きのローテーションとなった。一順目は抜擢したエーデンハートの好投もあって順調に滑り出したのだが、そのエーデンハートが直後に事故死、急きょルークスがローテに入るが、ローテ二番手のモズレーもDLに入り、以後、LAAのローテーションは混迷を深める。オリバー、パーマー、オルテガと抜擢した投手がすぐには結果を出せず、チームは最下位に沈むのだ。主砲ゲレーロのDL入りも大きかっただろうが、エーデンハートのショックを引きずったという見方もできるだろう。

1か月が過ぎて、ソーンダース、ウィーバー、ルークスという先発の柱がおぼろげながらに見えてきた。これでDL入りしているラッキー、サンタナが加われば、LAAの陣容はようやく立て直される。そうなればSEAの大敵はやはりLAAということになろう。

こういう形でローテーションを見てくると、その崩壊がチームの崩壊をも意味することがわかってくるのである。

■後日談:いつ崩れるかと思っていたローテーションが崩壊してSEAは落ちていき、体勢を立て直したLAAは定位置の首位でシーズンを終えた。SEAはいいところまでいっていたのになあ、という気がする。