【2009年7月4日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】

昨日もCCサバシアから2安打。今年のイチローは、マルチヒットがやたら多い気がして、イチローのMLBでの全試合を安打別に調べてみようと思った。

で、ちょっとショックだったのはESPNのGameLogというデータで集計しようとしたら、どうしてもトータルの数字が合わなかったこと。他のDATAと突き合わせていくと、何と3試合も記録漏れがあったのだ。2003.6/28、2005.10/2、2007.9/26(ダブルヘッダーの1試合目)の3試合が抜け落ちている。ESPNみたいなメジャーなサイトでもこういうことがあるのだ。

さて、イチローの通算記録を安打別に並べてみるとこうなる。

ichiro-katame02

イチローは、43.5%の試合でマルチヒットを打っている。1試合あたり1.42本。1安打では物足りない気がするのは当たり前なのだ。ノーヒットの試合はわずか18.8%である。

これを年度別に見てみる。

ichiro-katame01

262安打の2004年はマルチヒットの試合が49.7%、やや不調だった2005年、2008年は30%台。ただ、2008年でも無安打の試合は19.1%。イチローにとって不振なシーズンとは、ヒットが出ない試合が多いのではなく、マルチヒットの試合が少ないシーズンだといえそうだ。

さて、今シーズンである。ノーヒットの試合は10.1%、そしてマルチヒットの試合は昨日分まで含めて53.6%。1試合あたりの安打数は1.63と2004年とほぼ同じだが、固め打ちの密度はかつてない濃さだ。その上、4月、5月、6月と打率を上げてきている。最多安打262か、打率.400か、何か大記録を成し遂げるかもしれない。

糠喜びは禁物だが、好調に滑り出した7月を注視したい。

■後日談:8月に故障しなければ、イチローは今年はどんな記録を生んだのか、と思わずにはおれない。