【2009年7月20日「MLBをだらだら愛す」掲載過去記事】
この季節は、時間ができたら近場の球場で甲子園の予選を見る。一昨日は彦根にいて滋賀県予選をちょいの間観戦した。ちょうど地元の名門彦根東が伊吹と対戦していた、9回裏、まさに1点差で力尽きる寸前にスタジアムに入った。
名門校だけに、OBらしい県や市の幹部の顔も見られる。「あの子の兄ちゃん京大やて」なんて声も聞こえる。昨年は21世紀出場枠で選抜に出た彦根東だったが、相手投手を攻めあぐね、最終回。しかし安打と四球で2死満塁と攻め立て、場内は大いに盛り上がった。
滋賀県大会は鳴り物が自粛になっているのか、あとの出場チームも含め応援は手拍子と声だけだった。外野の応援団は必死にがなりたてていたが、それでもグランド内の音は聞こえるし、野球に集中できた。
満塁の走者を残して最後の打者が倒れた瞬間、歓声、ため息、様々な思いがないまぜになった声が最高潮に達して、球場の底が抜けたような音がした。この一瞬、敵も味方も何かを共有したのだと思う。ライブのスポーツを見る醍醐味だ。ずいぶん以前、今は亡き先代貴乃花が大横綱北の湖を寄り切りで破って初優勝した時も、大阪府立体育館の底が抜けたような音がしたことを思い出した。
翌日の奈良県大会も、郡山と智弁の凄まじい戦いがあって、大いに盛り上がったが、下手糞なコンバットマーチが鳴り続けた分、感興が落ちた気がした。ブラスバンドや吹奏楽部の皆さんには悪いけど、やっぱり野球場で聞きたい音は、ボールがバットやグラブに当たる音と、観衆の声だけですね。ナチュラルが良いと再認識した次第。
■後日談:野球の試合をやっていると、絶対に素通りできないのです。
この季節は、時間ができたら近場の球場で甲子園の予選を見る。一昨日は彦根にいて滋賀県予選をちょいの間観戦した。ちょうど地元の名門彦根東が伊吹と対戦していた、9回裏、まさに1点差で力尽きる寸前にスタジアムに入った。
名門校だけに、OBらしい県や市の幹部の顔も見られる。「あの子の兄ちゃん京大やて」なんて声も聞こえる。昨年は21世紀出場枠で選抜に出た彦根東だったが、相手投手を攻めあぐね、最終回。しかし安打と四球で2死満塁と攻め立て、場内は大いに盛り上がった。
滋賀県大会は鳴り物が自粛になっているのか、あとの出場チームも含め応援は手拍子と声だけだった。外野の応援団は必死にがなりたてていたが、それでもグランド内の音は聞こえるし、野球に集中できた。
満塁の走者を残して最後の打者が倒れた瞬間、歓声、ため息、様々な思いがないまぜになった声が最高潮に達して、球場の底が抜けたような音がした。この一瞬、敵も味方も何かを共有したのだと思う。ライブのスポーツを見る醍醐味だ。ずいぶん以前、今は亡き先代貴乃花が大横綱北の湖を寄り切りで破って初優勝した時も、大阪府立体育館の底が抜けたような音がしたことを思い出した。
翌日の奈良県大会も、郡山と智弁の凄まじい戦いがあって、大いに盛り上がったが、下手糞なコンバットマーチが鳴り続けた分、感興が落ちた気がした。ブラスバンドや吹奏楽部の皆さんには悪いけど、やっぱり野球場で聞きたい音は、ボールがバットやグラブに当たる音と、観衆の声だけですね。ナチュラルが良いと再認識した次第。
■後日談:野球の試合をやっていると、絶対に素通りできないのです。