NYYにどんなことがあっても、メルキーはずっといるような錯覚があった。それくらい、不思議な存在感があった外野手だ。

同じ外野手系のプレーヤーだが、松井とは対極をなしている。NYY5年で36本塁打.269、足も44盗塁。OPS.712。しかし、レギュラーが張れたのは、外野守備がしっかりしていたからだ。

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メルキーがレギュラーになった2006年以降を見ても、シェフィールド、Bウィリアムス、松井、デーモン、アブレイユと、ヤンキースの外野は中年の大物のたまり場だった。メルキーは、こうした大物の間にあって、守備面の不安を打ち消す役割を一手に引き受けていた。2008年は打撃が極端に不振になったために一時AAAに落とされたが、また起用されるようになった。

以下は守備のSTATS。

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メルキーはセンターとしては、守備範囲が広いとは言えない。RFや守備率も並み。やはり売りは肩だ。2007年にはMLB1位の14補殺を記録。以降の数字は伸びないが、これは相手がメルキーの肩を恐れて走らなくなったからだ。この「抑止力」が、おじさんのたまり場となったNYYの外野では重要だったのだろう。

メルキーはNYYならではの事情でレギュラーを保っていたと言っても良い。

しかし、ATLではそうはいかない。3つの外野の定位置を、ディアズ、マクラウス、シェーファー、ブランドン・ジョーンズらと競わなければならない。決め手は守備力ではなく攻撃力だろう。

2010年、カブレラは真価が問われる年になる。

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