2009年ナリーグのMVPは、満票でアルバート・プホルスが獲得した。その圧倒的なSTATSを見れば、当然のことだと思える。プホルスについては今夏にもいろいろ調べたので、今回は三冠王の可能性について考える。

 Pujo



MLBではカール・ヤストレムスキー以来三冠王は出ていない。三冠王には、2つのパターンがある。平常はタイトルに手が届かないが、ある年だけ好調で三冠をさらってしまうタイプ。ヤストレムスキーやフランク・ロビンソンなどがそうだ。

もう一つは、毎年各タイトル争いに顔を出し、いつ三冠王を取るか、と言われながら満を持して獲得するタイプ。テッド・ウィリアムスやゲーリッグ、ホーンスビーなどの大打者が並ぶ。プホルスはまさに後者のタイプだ。

プホルスがデビューした2001年のナリーグはホームラン狂騒曲の最終年だった。今から思えば、この数字はまさに異様だ。プホルスは新人としては驚異的な数字を残したが、タイトルは遠くにある感じだった。

しかし、それ以降、プホルスは打撃三部門でほとんど5位以内に食い込んでいる。毎年、一発屋のようにタイトルを取る打者はいるが、ここまで安定した成績を残す選手は彼しかいない。辛うじてマット・ホリデーが三部門に顔を出している。

これだけ成績を上げながら、プホルズはタイトルは2回しか取っていない。2009年の本塁打王と、2003年の首位打者だけだ。各部門ともに競争が激しいからだ、今後プホルスの快挙を阻むとすれば、ライアン・ハワードだろう。2006年以降、驚異的な本塁打と打点をたたき出しているハワード。プホルスは打点争いで一度も勝ったことがない。ハワードとフィルダーとプホルスより若くて飛ばす大物が、打点、本塁打の2部門で立ちはだかるだろう。

Pujo-STATS

三冠王を抜きにしても、プホルスはテッド・ウィリアムス級の歴史に残る打者になるだろう。三進数は減少し、四球は増え、円熟味を増している。故障がなければ、あと10年近くは第一線で数字を残すのではないだろうか。

間違いなく、21世紀最初のディケードは、プホルスの10年だった。

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