巨人は、SDのエドガー・ゴンザレスと契約を結ぶようだ。今やナリーグを代表する強打者の一人、エイドリアン・ゴンザレスの兄貴である。
この選手のプロ生活はけっこう大変だったのではないかと思う。両親はメキシコ人だが、サンディエゴ在住。サンディエゴ州立大から2000年のドラフト30順目、全体では886番目でTBと契約。この年のドラフトいの一番はFLAに指名された4つ下の弟のエイドリアンだった。大学のチームメイトにはCINのエースのアーロン・ハラングがいた。
兄ちゃんの出世はカメの歩みのようだった。弟は2004年にはMLBに昇格、SDに移った2006年には主軸におさまるが、兄は2006年になってもAAAに定着できていなかった。この間にTB、TEX、WAS、FLA、STLと移籍している。そして弟と同じチームSDになった2008年にようやくMLBデビューを果たすのだ。マイナーでの試合数は800試合をこしている。
この選手の課題は明らかに打撃だ。足はそこそこで、マイナーではアベレージも稼ぐがMLBでは力不足。顔はそっくりだが、弟(188cm102kg)よりもひとまわり小さい(183cm81kg)。内野のユーティリティとして重宝され、MLB、マイナー通じて3B-427, 2B-369, SS-48, OF-43, RF-17, 1B-5, P-4, LF-3, DH-1と、捕手をのぞくすべてのポジションを経験している。器用貧乏といっては酷だろうか。
今年のWBCでは、メキシコ代表として兄弟で内野を守っていた。偶然にも二人の打率は同じ.273。試合を見ていて仲が良いのだなと思わせた。
2008年はそこそこの打率を残したが、2009年は貧打にあえぎ、ほとんどが守備固め。SDの2Bエクスタインは大したことがなかったから、頑張ればレギュラーが見えていたはずだ。マイナーFAとなっていたが、買い手がつかず巨人との契約となった。
一言でいえば、日本人好みの選手だ。まだ今年で32歳、MLBでやり残したことがあるとの思いもあろうし。期待できるのではないか。少なくともこの春、MLB1500安打の実績を引っ提げて巨人に入ったアルフォンゾのようなことはないだろう。
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