野球小僧remix プロ野球[外国人選手]大事典 (白夜ムック)

野球小僧の白夜ムックは、税込み1500円。体裁だけ見れば、300円台のコンビニコミックスと大差ないから、随分高いような気がするのだが、この内容で紙質を良くしてハードカバーにしたら、2000円以上してもおかしくはない。それほど充実している。
この本は、もうすぐ1000人に迫ろうという来日外国人選手について、記録からエピソード、その後の生活までを実に丹念に追っている。私もこういうトータルなまとめをしたかったのだが、ここまですごい内容の本を出されると、ちょっと困ってしまう。商売あがったりやがな。





読み物としても実に充実している。特に12球団+近鉄の外国人獲得の概論は圧巻。外国人政策を通して、各球団のチーム運営の姿勢や、リーグ内での力関係も見えてくる。NPBの各球団史を語る上で画期的な分析だと思う。

バース、クロマティ、ローズなど各選手の活躍やエピソードは「そうそう!」「あったあった!」の連続。読み物としても楽しめるのは言うまでもない。
この本の著者、編者は私よりやや若い世代のようで、古い選手のエピソードがやや物足りない。ウィリー・デービスや、バート・シャーリー、マーク・ケキッチなどの選手にもう少し触れてほしかったとも思うが。
とにかく、この本を肴に1ヶ月くらい晩酌できそうな、充実の一冊。必携である。