イチローはMLBでは98%以上の試合で1番打者として出場している。今、3番打者起用が話題となっているのは、MLBではイチローは名リードオフマンの代名詞だったからだ。
MLBでのイチローの打順別打撃成績。BOは打順。

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3番ではわずか13試合の起用。2年目の2002年6月2日、ボルチモア・オリオールズ戦で1番マーク・マクレモア、2番このほど引退したマイク・キャメロンに続いて3番を打ち、5打数4安打1打点と大活躍。安打はすべて単打だったのがイチローらしい。以後もよく打っている。

しかし、13試合の経験では多くを語ることはできない。イチローにとって3番は未知数の打順、と思ってしまいがちだが、実はそうではないのだ。

NPBでは、イチローは1番よりも3番を打つ試合の方がはるかに多かったのだ。

NPBでは打順別の成績は公表されていない。どこかで見た覚えがあるのだが、資料が出てこない。ボックススコアを全部調べればデータはスクラッチできるのだが、申し訳ない!時間がない。アバウトな数字で語ることになる、

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1995年4月1日、ロッテとの開幕戦でイチローは2番で先発している。1番は田口壮。そして4月9日のダイエー2回戦では3番(1番田口、2番福良)を打った。
4月28日の近鉄4回戦には1番に戻っている。以後1番打者で通すが、この年は首位打者、盗塁王に加えて打点王、そして本塁打王に3本足りない25本塁打。この成績を見れば、誰もがイチローを中軸で使うべきだと思うはずだ。

1996年も1番打者だったが、得点力不足を補うためにオールスター後に3番打者に。以後、イチローは1番を打つことなく、アメリカに移籍するまで3番、4番という中軸を打っていたのだ。

イチローがNPBで200安打を1度しか記録できなかったのは、故障などもあるが3番に固定されたことも大きい。97年以降最多打数を記録することはなかった。

97年以降のNPBでの数字は、本塁打こそやや物足りないものの、確かにバランスの良い3番打者の数字である。
恐らく、イチローは3番打者とはどんなものか、を知っているはずだ。

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