日本シリーズには40人まで選手登録が可能だ。谷佳知は登録されたが、小笠原は外れた。40人と言う大きな枠からも外れたのはショックだったと思われる。
統一球の導入で成績が急落した野手はかなりいるが、小笠原はもっと被害が大きかった一人だ。「不正球」だったとすれば、彼には試合の無効を訴える権利があると思われる。
それはさておき、2011年からの3年間で失ったものは大きい。
キャリアSTATS

ogasawara-2013


右端の数字は、通算打率。私は小笠原の通算打率に注目していた。2003年の時点では3165打数1035安打、通算.327。4000打数以上の打者の打率一位はレロン・リーの.320だが、どこまで肉薄するかと期待していた。
ここから少し打率を落としたが、2006年終了時点で4175打数1335安打の.3197、リーの.3200にはわずかに及ばなかった。

ここからセリーグに移籍し、打率は徐々に下落していったが、2010年までは高いレベルをキープしていた。

2011年には2000本安打を記録。小さな体で大打者の仲間入りをしたが、ここから成績は急落。統一球の影響に加え故障もあって、出場機会も失った。

3年間で打率を5厘落とし、レギュラーの座も失い、さらには年俸も4.3億から7000万へ。

そして、日本シリーズのロースターを外れたことは、戦力外通告を受けたに等しい。

今季は統一球の仕様が変わり、復活が期待されたが捗々しい成績は上げることができなかった。
つい先日、小笠原は40歳を迎えた。イチローとは3日違い。

クリアすべき数字があるわけでない。数字を見ても期待は持てない。本人は「こんなはずではなかった」という気持ちが強いだろうが、復活の見込みは少ないのではないか。

最近は、力が衰えても現役続行を求める選手が多いが、潮時を知ることも必要かと思う。
今後の推移を見守りたい。


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