ときどき、摩天楼みたいに長い表を作ってみたくなる。そういうこと、あるでしょ?(ないって!)。故川上哲治の偉業、V9時代の主要選手の成績を俯瞰してみよう。
クラシックSTATS鑑賞に載せようかとも思ったのだが、あちらは掲載予定を決めているのであまり臨時、臨時で行くのもどうかと思ったので、こちらに載せる。
クラシックSTATS鑑賞の参考記事 →V9時代のセリーグ打者の成績
ポジション争いが分かる表にした。太字はリーグ最高。グレー地は年齢。

G-V9-H




捕手。森昌彦が正捕手。川上監督は慶應の大橋勲、立教の槌田誠(外野手の項に掲載)、早稲田の阿野鉱二などのエリート捕手をぶつけてきたが、森はことごとくその挑戦を退けた。森は長嶋茂雄と同じ74年に引退。V9の年にデビューした吉田が10年目に正捕手となった。

一塁手は王貞治だけ。25歳から33歳。V9は王貞治と言う空前の打者の全盛期に成し遂げられた。期間中の打撃3部門のタイトル27のうち、19を王が獲得している。

二塁手は65年立教から入団した土井が、須藤豊からポジションを奪った。

三塁手も言うことなしで長嶋。74年に引退しているが、タイトルも5つ獲得している。

遊撃手は64年入団の黒江が、広岡から正位置を奪った。広岡はトレードされそうになり引退した。

V9時代の巨人にはいわゆるユーティリティプレイヤーがたくさんいた。試合後半から出場することが多かった。こうしてみると瀧も「V9戦士」と言って良いのではないか。
千田、船田のようにのちに他球団で活躍した選手もいる。富田はスター選手だったが、長嶋の後釜含みで南海から移籍したが、成功せず。

外野手。65年は柴田、国松、吉田勝豊が正位置。67年までは柴田以外の外野手は競合状態だったが、68年に高田が入団すると柴田、高田、末次で固まった。
巨人はこの当時から他球団の中軸打者を引っ張ってくることが多かった。吉田勝豊、柳田利夫、森永勝也、田中久寿男、関根潤三などがそれにあたる。

すでに土井正三、瀧安治、船田和英、森永勝也、田中久寿男が鬼籍に入った。私の世代はV9のオーダーが空で言えたものだが、この偉業も歴史になったと言うことだ。


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