3人の候補のうち日本人が2人。確率66.7%ではあるが、難しいようにも思う。
ダルビッシュ有、岩隈久志、マックス・シャーザーの3投手の記録を比較する。
太字はリーグ最高

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勝ち星ではシャーザーが圧倒的。MLBで唯一の20勝投手。

登板数は岩隈が1位。QSはいい勝負だがシャーザーが1位。HQSは岩隈、シャーザー。

投球数、対戦打者数は岩隈、投球数は岩隈が最小。ストライク%も岩隈。

3人とも7回半ばまで登板。1試合当たり、1回当たり、打者1人当たりの投球数は岩隈が抜群。

被安打に関する記録はダルビッシュが優れている。



しかし被本塁打に関しては日本人2投手はシャーザーに大きく劣っている。このあたりが日本人投手の課題だ。4シームが多いからだろうか。

三振に関してはダルビッシュが圧倒的。しかし四球は岩隈。SO/BBも岩隈。

シャーザーは援護点は圧倒的に多い。ERAは3人で一番悪いが、RSAは群を抜いている。

WHIP、そしてDIPSはシャーザー。日本人のDIPSが悪いのはひとえに被本塁打による。ただしWAR(Baseball Reference)は岩隈がアリーグ1位。

ダルビッシュは三振をばったばったと奪い、被安打は少ないが、四球、被本塁打が多い。投球は効率的ではない。

岩隈は、三振もそこそことるが、被安打は比較的多い。しかし四球が少なく、効率的な投球をする。ただし被本塁打は多い。

シャーザーは三振は多く被安打は少ない。四球も被安打も被本塁打も少ない。ちょうどダルと岩隈の中間のような成績だ。

どの指標を基準にするかで受賞者は変わってくるだろう。



WARの評価が一番高かったことを見ても、岩隈が最も好もしい投手だと言えるだろうが、サイ・ヤング賞の受賞者を見ていると、パワーピッチャーが多い感がある。

ダルはSO/BBと被本塁打がかなり劣るので、消去法的にシャーザーに落ち着くのではないだろうか。21勝も見逃せないし。


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