今日からNPB、MLBの各球団のレビューを始める。年内に終わらせるには、今日がリミットなので、まだ台湾にいるがスタートする。
1回目は今季、日本シリーズ敗退リーグの最下位チーム、ヤクルトから。
打撃成績 2012年との対比 今季は、RCの昨年対比を枠外に%でつけた。えんじ色は規定打席以上。

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今季は統一球の微調整により、昨年よりもすべての球団で打撃成績が向上している。RCで見れば、ヤクルトも111%と増加しているが、これはリーグでは5位の伸び率。
NPB記録を更新する60本塁打を打ったウラディミール・バレンティンを擁しながら、チームの打撃力は相対的には下落したのだ。

これはデータを見れば一目瞭然。今季は規定打席に達したのはバレンティンだけ。
バレンティン一人でチーム本塁打の44.8%、打点の23.5%を稼いでいる。
2012、2013両年のRC総計からバレンティンの分を差し引くと2012年は482.7、2013年は476.3と減少しているのだ。他の選手は何をしていた?という批判が起こりそうだ。



昨年、バレよりRCがよかったミレッジは8月8日を最後に故障欠場、畠山も6月と8月末に登録抹消、上田も6月ほぼ1か月故障欠場、川端は故障で出遅れ7月に出場、田中も5月末から二週間欠場の上に成績不振。

こうしたレギュラー陣の穴埋めで目立つのは山田哲人くらい。あとは、目覚ましい活躍をする新人も出なかった。
9月に入ってベテランの松元ユウイチの活躍が目立った程度だ。

他チームにとってヤクルトは「バレンティンにだけ気を付けていればよいチーム」だったと思われる。本塁打を打たれるのは仕方がない、前に走者を出さないでおこう。

「プロ野球ヌルデータ置場」さんによれば、バレが本塁打を打った試合の勝率は24勝24敗の5割に過ぎないのである。

故障者続出、打撃不振の責任は、指導者にあるとみるべきだろう。しっかりした総括がなければ、来季の展望も開けないと思われる。


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