エースと呼べる存在がいないまま戦った中日である。
投手成績 2012年との対比 DIPSの昨年対比を枠外に%でつけた。えんじ色は規定投球回数以上。

CD-H


肘の故障から復帰したはずの吉見一起だが、6月に再手術。リハビリ途上にある。
昨年は山内だけが規定投球回数に達したが、今年は大野だけ。カブレラは6,7月に戦線離脱、他に100イニングを投げた投手もおらず、やりくりの連続でシーズンを戦った。
中田、山井も例年通り中途半端な成績に終わった。

驚異的な現役キャリアを積み重ねる山本昌に、まだ頼らざるを得ない状態が続いている。

それに加えて、ソーサという計算できる中継ぎ投手が移籍したことも大きい。

岩瀬が今年も役割を果たし、浅尾も復帰、4年目の岡田俊哉が、頼れる存在になったことで辛うじて救援陣は維持できたが、マドリガル、ブラッドリーはソーサの代役は務まらず。非常に心もとない状態だ。

お試しの中継ぎ投手が増えたこともあって、ホールドポイントを記録した投手は前年の14人から18人に増えたが、「勝利のパターン」はできなかった。



DIPSの下落率18%は、リーグの全体の下落率12%を下回っている。相対的に中日投手陣は弱体化した。

付け加えるならば、復活したように見える浅尾のDIPSは極めて悪い。奪三振が減り、打たせて取る投手になったのは良いが、四球も被本塁打も被安打も増えている。今年の好成績は運の要素が大きかった。来季は期待できるのだろうか。

中田賢一の移籍もほぼ間違いないとされる中、中日は投手陣も再建モードに入ったと思われる。とりわけ先発投手陣に何本の柱が立つかである。

谷繁兼任監督、森繁和ヘッドコーチの手腕が試されている。

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