圧倒的な戦力と思われた巨人だが、戦力は相対的に低下した
打撃成績 2012年との対比 今季は、RCの昨年対比を枠外に%でつけた。えんじ色は規定打席。

YG-H


今季、巨人はホセ・ロペスを獲得したくらいで、戦力補強はほとんど行わなかった。すでにオフェンス面では圧倒的な差があったと思われたからだ。

事実、RCで見れば確かにリーグ1位ではあったのだが、伸び率は11%と低く、相対的には戦力格差は小さくなった。

その原因は、長野、坂本、阿部と言う生え抜きの3選手が、統一球の微調整にもかかわらず、軒並み成績を低下させたことだ。

いずれも大きな下落ではないが、中心選手だけに心理部分も含めて影響は大きかったと思う。
この3人は昨年の日本シリーズ終了後はアジアシリーズに出場し、さらにWBCにも出場した。過密なスケジュールが成績に影響した可能性はあろう。
(昨年のアジアシリーズの記録を見ると、今年の星野楽天の陣容は、「楽天イーグルス」を名乗るにふさわしくなかったことがわかる)



生え抜きの3人の不振を補ったのは、村田修一と新加入のホセ・ロペスだった。
村田は夏以降、猛烈に当たりだした。月間最多安打記録を更新、本塁打、打点も急増した。
ロペスは勝負強い打者ではなかったが、つなぎのできる堅実な打撃を示した。
この2人がいなければ、巨人打線のRCは、昨年を下回っていたことになる。

亀井、ボウカー、中井など、わき役陣は数字を伸ばした。高橋は負傷による離脱で出場機会を減らしたが、復帰後は主軸を担う活躍だった。

来季、35歳になる阿部慎之助の後継問題が大きな課題になってきた。単なる攻守の要ではなく、チームリーダーであるだけに、出場機会が減れば、大きな影響が出てこよう。

外野手の顔ぶれも新鮮味がない。最強打線はやや錆びついた印象がある。
FAで井端、片岡らの獲得の動きがあるが、生え抜きの成長が望ましい。

私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひ、コメントもお寄せください!


『「記憶」より「記録」に残る男 長嶋茂雄 』上梓しました。





「読む野球-9回勝負- NO.2」私も書いております。




広尾晃 野球記録の本、アマゾンでも販売しています。




クラシックSTATS鑑賞もご覧ください。1955年のセリーグ、先発救援投手陣

Classic Stats