NPBのMVPが決定した。今年に関しては歴史的な記録が生まれたので、選出は妥当なところだと思える。
投票総数はセリーグが266、パリーグが233、取材歴5年以上の野球記者の投票によって行われる。1位票は5、2位票は3、3位票は1と計算して、合計ポイントが出される。
セリーグ 1位~3位までの得票の占有率も出した。

2013MVP-CL


バレンティンが1位票の73.3%を獲得している。ほぼ記者の見方は一致していた。破天荒な本塁打を評価して、最下位球団からMVP。

今季の巨人は開幕直後から危なげなく首位を走った。しかしNPBレビューでも紹介したとおり、投打の成績は昨年よりも相対的には落ちている。

WBC出場組の選手が軒並み成績を下げたのだ。それでも他球団とは戦力差があったわけだ。
目減り分を補った最大の功労者は投手では新人の菅野、野手では村田修一だった。
バレンティンがいなければ村田がMVPを獲得してもおかしくなかった。

阿部は本塁打数以外、前年より成績を落としたが、それでも貢献度は高かった。

ブランコはバレンティンから打点、打率の2冠を奪ったが、新記録ではなかった。タイトルをとってもバレンティンのような記録を出さない限り、MVPは難しいということだ。



パリーグ

2013MVP^PL


田中が1位票満票での獲得。これも文句ないところだ。MLBでは投手のMVPは非常に少ないが、田中の成績ならばMLBでもMVPを獲得したと思われる。

2位に長谷川、3位にマギー。本塁打王のアブレイユはともかく、打点王の浅村の名前が低かったのはやや意外。

楽天で打者での貢献度を考えればマギーがエントリーされるのは妥当。

多くの記者が2位、3位票を棄権しているのを見ても、「今年は田中で決まり」と考えたことがわかる。

今季のNPBは、セパともに突出した選手が出た反面、多くの選手の成績が低調だった。それを象徴するような投票結果だと言えよう。


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