12球団の投打を振り返って、確かに統一球の微調整はNPBの野球を変えたことがわかった。トータルでそれを振り返りたい。
今年の5月の段階で、私は「統一球は変化していないのではないか」という見解を出した。これ、見事に外れていたが、恐らく月ごとの推移でみれば6月以降に投打の変化が顕著になっていったのではないかと思う。これは後ほど調べたい。

まず打撃成績。RCの変化を%で示した。下段には各指標の伸び率も示した。

Total-H


各球団のレビューでも書いたが、セリーグはDeNAの増加が突出している。打線ははっきりと変わったのだ。阪神、広島も大きく伸びたが、巨人、ヤクルト、中日は11%にとどまった。
DeNAは本塁打数が倍増している。
ヤクルトの本塁打数はバレンティンが31本から60本に増やしたが全体としての打撃の伸び率は低かったのだ。
阪神は本塁打数は24本しか増えていないが、OPSの伸びが顕著だ。

パリーグもトータルでは伸び率はほぼ同じ。OPSの伸び率もほぼ同じ。この数字の揃い方が、この変化が「統一球の微調整」によるものであることを裏付けている。

ソフトバンク、楽天、オリックスの伸び率が大きく、日本ハムが低い。
日本ハムの不振はこのあたりに求めることができよう。
RCの伸びは、セリーグの場合、本塁打数の増加が大きな要因だが、パリーグは、それほど顕著ではない。むしろ四球の増加と大きくかかわりがありそうだ。

トータルの数字を見てみると、盗塁数がほとんど増えず、四球、三振が増えている。選手が振り回し始めたと言うことだ。

投手成績については稿を改める。


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