今の殿堂入りエントリーに洩れていると思われる候補者をピックアップしてみた。
前回に示した私的な選考基準
 1.多年にわたり実績を積んだ選手 2000本安打、200勝、250セーブを目安とする。
  ただしそれに準ずる成績も含む
 2.1の基準には満たないが、圧倒的な成績を挙げた選手 三冠王、MVPや沢村賞の複数回受賞 
 3.リーグ優勝を複数回達成した監督
 4.1,2,3には該当しないが、プロ野球の発展に多大な貢献をしたと認められる人=特別表彰
に照らして欄外に上記のいずれに該当するかも記した。
Bはベスト9、Gがゴールデングラブ、ダイアモンドグラブ、沢は沢村賞 +は物故者

Hof2013-03


松原誠は2000本安打者で唯一、タイトルなし。ベスト9にもダイアモンドグラブにも選出されていない。三塁、一塁を守っていたがONと活躍期間が重なっていたのだ。
しかし脚を180度開く一塁守備は見ものだったし、殿堂入りの資格は十分だと思う。

山崎は有藤とならぶ「ロッテの顔」だった。監督経験はないが、2000本を打っている。

新井宏昌は安打製造機。俊足でもあった。

柴田勲は福本豊に次ぐ韋駄天選手。巨人V9ではONに次ぐ安打数である。

田中幸雄は昨年エントリーされたが、8票しか得票できず、足切りにあっている。2000本安打しても殿堂入りできないと言うことだ。これも不可解。

駒田も2000本安打。一塁守備もうまかった。

2000本未達の選手でも、殿堂入りを考慮してよい選手はいると思う。木俣達彦は野村克也に次ぐ「打てる捕手」だった。
掛布雅之は、王貞治以後の最強打者の一人。田淵、岡田がエントリーされるなら、加えられるべきだ。

佐々木信也は野球界から離れて50年以上が経つが、「プロ野球ニュース」を通じて野球の楽しさを広めた功績は非常に大きいと思う。

投手では、江夏豊が選出されない。毎年言っているが、覚せい剤使用で服役したことなどが影響していると思われるが、解説者としてメディアに復帰しており、すでに罪は償っている。

松岡弘、石井茂雄ら170勝以上した投手。堀内恒夫とともにV9に貢献した高橋一三もエントリーされるべきと思う。
特に小野正一、成田文男は、一世を風靡した投手だと思うがいかがか。



最後に江川卓は、なぜエントリーされないのか。西本聖と比べても内容的には充実していると思う。
大野豊や津田が殿堂入りするなら、候補に上がるくらいはあってもいいと思う。
江川は沢村賞も受賞できなかった。こおのことも殿堂入りにエントリーされないのも「江川事件」の当事者として記者から嫌われてきたからだと思われる。

しかし「江川事件」は、江川卓が引き起こしたのではない。江川卓の強奪をもくろむ大人たちがNPBを脅迫し、引き起こした事件だ。彼がそれに乗ったのは間違いないが、彼だけの責任ではない。マスコミはひとしきり騒ぎはしたが、結局、これを容認した。腰抜けのメディアにも大きな責任があると思う。

江夏も江川もそうだが、オフィシャルな成績を残した選手は、その成績だけで評価すべきだ。付帯するできごとは考慮すべきでない。
あとづけで賢しらな判断をするのは、記者による職権の乱用、あるいは私的制裁ではないかと思う。

もちろん、ここに上げた選手がすべて殿堂入りすべきとは思わないが、「社会の木鐸」として客観的で公正な判断を示してほしいと思う。

私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひ、コメントもお寄せください!



クラシックSTATS鑑賞もご覧ください。1963年のセリーグ、救援投手陣

Classic Stats



『「記憶」より「記録」に残る男 長嶋茂雄 』上梓しました。





「読む野球-9回勝負- NO.2」私も書いております。




広尾晃 野球記録の本、アマゾンでも販売しています。