最近では珍しい引き際だ。当代最高の投手、ロイ・ハラデーが引退を表明した。36歳。若いと言うべきだろう。
95年のトロント1順目(全体17位)。同期のいの一番はダリン・エルスタッド。ホセ・クルーズ、ケリー・ウッド、トッド・ヘルトン、JJプッツ、ジョー・ネイサン、AJバーネット、マイク・ローウェル、DJカラスコらが同期。

間違いなく出世頭だ。
キャリアSTATS

Halladay2013-01


出世はドラ1としてはまず普通の足取り。3年目でMLBに上がり、4年目でローテに定着。2001年は5勝3敗だがDIPSは2.41。被本塁打、四球が少なく、三振が多い理想的な投球スタイルはこの頃確立されたのだろう。

トロント・ブルージェイズは激戦のアリーグ東地区にあって、あまり冴えないチームだった。
常に4位あたりをうろうろするチームにあってハラデーはほぼ2割の勝ち星を挙げた。
ハラデーが先発投手となった99年から2009年までチームは889勝893敗で4つの負け越しだったが、ハラデーは147勝76敗、69の勝ち越しを上げている。
トロントはハラデーのチームだったのだ。

2010年にトレードでフィリーズへ。この年、フィリーズはハラデー、ハメルズ、ケンドリック、ブラントンが規定投球回数に。ハラデーは21勝を挙げた。シーズン中に完全試合、ポストシーズンでノーヒットノーランを達成。

さらに翌2011年、クリフ・リーが加入し、スター投手軍団が誕生した。
ハラデーの投球が完成したのはこの年ではないか。SO/BBは6.29、DIPSは驚異的な2.24。
32登板でQSは25、HQSは23。不沈艦と呼ぶべき投球だった。

ハラデーは松坂大輔やダルビッシュ、リンスカムのように見ていて面白い投手ではない。シンカー、カッターという動く速球で、打者をどんどん詰まらせていく。
速球は97マイルに達したが、速かったと言う印象もない。淡々と凡退を積み重ねていく。仕事をしている、という感じがした。
黒田博樹に少し似ていると言えようか。

しかし2012年は右肩の故障で球速が落ちて成績が下落。そして今年5月には、右肩手術を受けるも状態は回復せず。FAになったのを機に引退を表明した。

フィリーズでも活躍し、不良債権として人々に疎まれる期間が短かかったことは誠に幸いだった。

2013年時点での現役投手の勝ち星ランキング。150勝以上。

Halladay2013-02




勝ち星は4位だが、エースの風格という点では、第一位だったように思う。2011年までのERAは3.23だった。
もう少し頑張れば殿堂入りは確実な投手だと思うが、この成績では微妙か。
東海岸とはいえ、華やかな人気チームとは永らく無縁だっただけに地味な印象はあるが、歴史に残る投手であるのは間違いない。

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