地区最下位から1位へ、この球団のジャンプアップは数字で見ればどうなるのか。興味深いところだ。
2012年と13年の打撃成績、下段、RCの下の%は、RCの増減率。えんじ色は規定打席到達

BOS-H


この表を一目見るだけで、今季のボストンの成績が向上したことが分かる。弱いチームほど選手をとっかえひっかえするのだ。昨年は24人の野手を使い、今年は19人に減っているのだ。

昨年途中でエイドリアン・ゴンザレス、ケビン・ユーキリスがボビー・バレンタインと喧嘩をして移籍。
働き盛りで確実に数字を残すゴンザレスを失ったのは大きかったが、結果的に血の入れ替えが進んだ。

一塁にはマイク・ナポリ。守備力、確実性でエイドリアンに劣るが、勢いのある打者だ。

遊撃にはアビーレスに代わってスティーブン・ドリュー。一昨年まで兄のJ.Dがいた。兄同様、地味だが生産性の高い打者。打線のつながりを作る打者だ。

そして外野にシェーン・ビクトリーノ。フィリーズで優勝の味を知った選手だ。守備で良い働きをしたが、打線でも渋い役割を果たす。
ビクトリーノとドリューが入ったことで、打線がうまく回り始めた感がある。

オルティーズの完全復活も、この二人との関連で考えるべきではないか。
そして遅咲きだが30歳のダニエル・ナバが勝負強い打者として打線に加わった。

少し前までの鈍重な打線に流れとつながりができたということだ。



チームは動いている。
スター選手のエルズベリーがヤンキースに移籍、捕手のサルタラマッキアはマイアミへ。ドリューもFA。またキューバから来た身体能力の高いイグレシアスもタイガースにトレードした。
イグレシアスはWBCオランダ代表だったザンダー・ボガーツの成長を見越したトレードだった。

2012年オフに就任したファレル監督は投手出身だが、チーム作りにはっきりしたプランがあると思われる。戦力的な収支もきっちり合わせてくるのではないか。


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