誰でも、摩天楼のように大きな表を作ってみたくなる時があるのではないだろうか(ないっちゅーねん!)。まさに今日がそんな日である。
そこで打席数4000以上の選手305人のランキングを作ってみた。


パソコンの無かった頃、毎年こういうランキングを手書きで作っていた。宇佐美徹也さんの「プロ野球全記録」の巻末に載るようになってからはそれを見たさに買っていたのだ。この表を作るのは本当に楽しい。
大きい表を作り過ぎるとLINEさんに起こられるかもしれないと思ったりもするが、一本、高いやつ立てます。

2014-4000


NPBでは4000打数での通算打率のランキングを発表している。昔はシーズンの打率も「規定打数」以上だった。それでは四死球や犠打犠飛が多い打者は規定に達しない可能性があると「規定打席」になったのに、通算は「打数」のままだ。おかしいと思う。
規定打席はざっくり400程度なので、10年レギュラーを張るとして4000打席は妥当だと思うのだが。

1位はイチロー、圧倒的である。2位は青木。今、MLBでレギュラーを張っている二人の打者はNPBで最も優秀な打者二人と言うことになる。
3位のロバート・ローズまでが4000打数以下。NPBの公式サイトではリーが歴代打率1位だ。

このランキングでは各ジャンルの歴代1位を白抜きに、ベスト(ワーストもあるが)10以内をグレー地にしている。

STATSがグレー地だらけになっている選手が散見される。
張本勲、落合博満、王貞治らだ。昭和の大打者はいまだにアンタッチャブル。
90年代に球場が大きくなってからは数字的にこれを凌駕する打者は出ていない。
もう一つの要因は、優れた打者は全盛期にMLBに行くようになったこと。

松井秀喜のOPSやRC27を見ると、NPBにいたら王貞治に匹敵する成績を残しただろうと思う。
イチローは本塁打者ではないがOPSは5位、RC27は3位。これも凄まじい。

28位の下のオレンジ色のラインは通算3割。

藤村富美男や王貞治がこの数字にこだわって引退したのは有名だが、今、このラインの当落線上で奮闘している選手が何人かいる。

ラミレスは現役を続ければこのラインから滑り落ちるかもしれない。

福留は2013年の故障と不振で3割を割った。松中も全盛期は優に3割を超していた。厳しいラインだ。



50位の福本は三塁打と盗塁に関わる数字で1位。これもアンタッチャブル。
門田博光もグレー地が多い。

金本も立派な成績だ。立浪は二塁打が1位。

129位の野村克也は打率は低いがアンタッチャブルな選手だ。

166位の清原は三振が1位。

ずっと下の方、谷繁は1万打席を越えた。実働年数は今年で26年になり、野村に並ぶ。ただその上にもう一人いるの、知っていますか。この表にはいません。

300位以下の6人に捕手が3人。最下位の山田潔は戦前から活躍した遊撃手。打率は低いが四球が三振の倍以上もある。NPB屈指の選球眼の持ち主だった。

じっくり見ると味のある表である。

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